SSブログ

2013年(平成25年)1月10日、歌舞伎町商店街振興組合“新年の集い” [季節]

2013年(平成25年)1月10日、歌舞伎町商店街振興組合の新年会として“新年の集い”が歌舞伎町2丁目、割烹・車屋にて開催された。当日は、商店街の組合員、近隣町会・商店街関係者、来賓らあわせて93名が参加。


歌舞伎町商店街振興組合・片桐基次理事長挨拶


新宿区長・中山弘子氏挨拶

かねてより、歌舞伎町にとどまらず、新宿駅周辺9商店街を巻き込んでの、新たな安全・安心にむけ、具体的には、客引きや路上看板、ゴミだし等に関するルールづくりとしての条例策定が民間と行政の間で進められている。片桐理事長の挨拶にもあるように、今年の6月ごろには目処がたつのではないか、という状況。もとより、この条例、歌舞伎町の客引き問題に対処すべく、民間パトロールなどによる指導がしやすい環境づくりのため、が発端であったが、歌舞伎町だけのための条例というわけにはいかず、よって、新宿駅周辺東西9の商店街・町会を巻き込んで、客引きのみならず、看板やゴミだしのルールにまで及ぶ駅周辺の安全・安心条例として検討がすすめられている。

そもそも話し合いは、2年も前からはじまり、その経過の中で、セントラルロード入り口の青灯交番、通称“歌舞伎町安心・安全ステーション”開設という成果もあがった。条例化については、個々の関係者らのモチベーションでもあったりするのだが、当初は行政側から、やや難色な顔色も伺えた。というのも、この条例化、基本的には、安心・安全のためのソフトロー、つまり地域ルールづくりであるのだが、単なる理念条例ではなく、可能な限り“身のある”ものにしよう、具体的には、各商店街・町会に補助金を配り、民間と区が応分の負担の上で、元警察官などを雇用した民間パトロールの人件費を捻出しようという目標がある。区としては、新宿駅周辺にとどまることなく、公平感から新宿区全体にこれが広がっては予算の手当てがつかないという懸念、それと、予算はつけたが、さて、実態はどの程度有効なものになるのか?条例化した場合、システムが経年劣化したときにどうするか?などがある。

話はそれるが、“サンセット法”をご存知だろうか。
サンセットとは,ある行政組織や政策(プログラム)について,「〇〇〇は,〇〇年〇月〇日をもって廃止する」という期限を定めておき,議会が組織や政策の再設置(継続)を改めて承認しないかぎり,それを自動的に廃止するというものである(1)。サンセットは,1976年にコロラド州で初めて取り入れられ,その後,急速に全国に普及し,今日も20以上の州で実施されている。サンセット法の成果については,さまざまの議論があるが,日本においても,行政組織の再編や大規模公共事業の見直しをめぐる議論の中で,サンセット法に対する関心が高まっており(2),合衆国における経験を概観することにも,いくらかの意義があるだろう。(サンセット法の成果と展望 畠山武道・北海道大学法学部教授 論文より)

実は、この“サンセット法”が今年あたりに日本に実現するかもしれない。自民党・法務ではすでに条文は作成済みで、昨年夏の国会で提出するか、という段階まで言ったのだが、当時野党だった自民党はこれを留保した。そもそも、民主党の「事業仕分け」より以前に自民党の事業仕分けチームというのがあったのだが、同じことを目指しつつ、自民党チームは“法の仕分け”をしてこそ事業仕分けも可能になる、と考えていた。当たり前のことだが、予算にはそれぞれ法がくっついており、当たり前だが、予算の執行は法にのっとって行われている。これを、理念だけで仕分けをすることは“違法”状態になるわけで、民主党はそのことを理解していなかった。仕分けるなら、当然ながら、予算ごとに設置された“法”も廃止していかねばならない。

サンセットの思想は、“権力は間違うこともある”にある。つまり、法律も間違いや失敗が存在する。そのときに、どういうルールでこれを廃したらいいのか、或いは見直しの時限は?というときに、この“サンセット法”が必要になる。

新たな区条例をつくる、もちろんそれはそれで結構だが、今、国会で緩やかに日の目をみつつあるこのサンセット法の思想、本当は、地方行政にこそ必要なのではないか?従来より、法は緩く、条例できめ細かに、が私自身の目指すことではあるが、であるならば、なおさら、例えば3年、或いは5年ごとにでも見直しをすべきだろうし、場合によっては、だめならだめで廃すればよい。政治も行政も、今より若干は仕事が増えるかもしれないが、一方で、“社会実験”という名の下の違法な施策はなくせるだろう。となれば、モア4番街やシネシティ広場活用でたびたび起きてきた警察と行政の食い違いもなくなる。
実際、法や条例に一番縛られるのは公務員であるわけで、その公務員が合法的に、いろんな施策ができやすくなるとなれば、地方自治は今よりずっと活性化されるはずだ。歌舞伎町のまちづくりにおいて、さまざまな障壁にぶつかり、そのたびに“無理”にそれを越えようとするでなく、ちゃんと民意に基づいてルールをつくってすすめやすくできれば、それこそが“自治”ではないか。せっかくの民間主導による“区条例”設置まであと一息まできているのだから、可能であれば、この“サンセット法”の思想を参考にしてもらえたらいいなと思います。

ついでに、ではあるが、出席されていた東宝㈱専務取締役の中川敬氏が挨拶をされたのでこれも。コマ劇場がなくなり、文化発信の拠点喪失というのがいかに大きなことだったかを思い知る歌舞伎町の“現実”ではあるが、その跡地に東宝が再開発をすすめている新宿東宝ビル(2015年春竣工予定)、その構想やスケジュール感についても中川専務、非公式ながら発言されているので参考に。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0