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1月30日(金)第9回歌舞伎町ルネッサンス推進協議会より―於:新宿区役所大会議室 [まちづくり]

送信者 Shinjuku,Kabukicho 2015

1月30日(金)第9回歌舞伎町ルネッサンス推進協議会より―於:新宿区役所大会議室

第9回歌舞伎町ルネッサンス推進協議会が平成27年1月30日、新宿区役所大会議室で開催されました。この協議会は平成17年1月設立され、今年で10年目を迎えました。設立時は歌舞伎町の中心街区(劇場街)の再開発機運が高く、一方で、全国的な治安の悪化が社会問題となり、歌舞伎町の繁華街はその象徴的な存在でした。当時の小泉純一郎首相が「オレも飲みに行けるまちにしろ」との発言で、石原慎太郎元都知事の肝いりによりスタートしたものです。安倍晋三現首相も官房長官の時に視察に来ています。
「治安対策は総合行政」と陣頭指揮を執った広島県警本部長から当時都副知事に就任した竹花豊氏が絵を描き、この協議会がスタート、中山弘子氏の新宿区政においても重要施策としてこれを官民一体となって進めてきました。その中山弘子氏が3期12年区長を務めた後、昨年11月、新たに新宿区長となったのが吉住健一氏。今回、第9回となった歌舞伎町ルネッサンス推進協議会は、吉住新区長を会長として迎えての初の協議会開催となりました。

歌舞伎町ルネッサンス推進協議会 会長 吉住健一氏(新宿区長)

歌舞伎町ルネッサンス推進協議会構成員(平成27年1月現在)

会長 吉住 健一(新宿区長)

《有識者(敬称略、順不同)》
安藤 忠雄 建築家・東京大学名誉教授
伊藤 滋 早稲田大学特命教授
戸沼 幸市 早稲田大学名誉教授
高橋 誠 (株)創造開発研究所長
飯尾 豊 (財)東京都公園協会理事長
堺屋 太一 作家
根本 祐二 東洋大学教授
《地元・事業者等》
・歌舞伎町商店街振興組合
・歌舞伎町二丁目町会
・(株)東急レクリエーション
・東宝(株)
・(株)ヒューマックス
・東亜興行(株)
・アパグループ
・(株)ハイジア
・新宿サブナード(株)
・吉本興業(株)
・(株)日本政策投資銀行
<オブザーバー>
東日本旅客鉄道(株)西武鉄道(株)

《関係行政機関》
東京都青少年・治安対策本部、警視庁新宿警察署、東京消防庁新宿消防署、法務省東京入国管理局新宿出張所、新宿区※事務局
<オブザーバー>
警察庁、法務省、国土交通省、経済産業省、内閣官房、総務省、消防庁、警視庁、東京消防庁、東京都都市整備局


(新任委員の紹介、本協議会の予算・決算についての報告、新宿警察署、新宿消防署、東京入国管理局新宿出張所からの報告は省略)新宿警察署、新宿消防署、東京入国管理局新宿出張所からの報告

行政というものは、“民意”なくして何事も勝手には物事を進められない。通常、“議会”というものがそこに介して民意を担保するのだが、繁華街のような、住民ではなく、事業者の経済活動とその意思が重視されるべき場所においては、議会が機能しにくい。そこで、防災や防犯など、いわゆる“安全・安心”のためのインフラ整備や更新が急務となった歌舞伎町のような中心繁華街の“まちづくり”を進めるべく、あたかも“民主的”に、主要な地域事業者地権者を集め、ここで協議したという“体”でこれを進めていく一つの手法として、歌舞伎町ルネッサンス推進協議会という形がつくられた。行政構造上、これはやむを得ないし、そして、“民意”が、漠然としながらも“安全・安心”のためのインフラ整備や更新を求める以上、必要な措置だったのだろうと思う。協議会設立から約10年が経ち、ようやく旧コマ劇場跡地に新宿東宝ビルが竣工する。紆余曲折あったにせよ、通らざるを得ない道を進みつつ、これはこれで一つの結果として尊重したいと思います。

戸沼委員「自分のヒューマンスケールごとに安息の場があっちこっちにあって、いいママさん、いいマスターと仲良くなるというのが歌舞伎町の本態」
高橋委員「歌舞伎町を含め、新宿のブランドの再構築―グローカル新宿。」
根本委員「(歌舞伎町の人口増加現象を捉え)なぜあえて歌舞伎町に住むのか、ここに我々も皆さんも気づいていない歌舞伎町のよさというものが掘り出されてくるのではないか」
堺屋委員「いかにして新宿の、歌舞伎町の楽しさを保つのか。猥雑さと整備された街の両立」「広告規制、ではなく広告振興(規制緩和)」

有識者各委員からの意見として、やはり今回の協議会で強く出されたのが、歌舞伎町の猥雑さの魅力、と、街の整備との共存をいかに図るのかという点。堺屋氏曰く「ともすると、新宿が、歌舞伎町が、西新宿のようになってしまうのではないか。安全で安心ならばなんでもいいというのでは誰もこなくなってしまう。」と。
歌舞伎町商店街振興組合理事長・片桐基次氏

繁華街の“繁華”な魅力をどう残すのか、歌舞伎町商店街振興組合・片桐理事長は“秩序”という言葉を使ったが、わかりやすく言うと、繁華街は、ある種の『緊張感』なくして繁華街として成立しないということだ。安全な街を目指しつつも、決して、無条件に安全な場所にはならない繁華街で、では、いかにして来街者の安全を担保するのかということと、そしてこの街の“役割”や“魅力”というものをいかに残し、活かし、インフラや都市整備の中で共存させていくのか、中山区政の時代にはなかなか議論できなかった部分へ切り込む提言がされていたのが印象的だった。まさにこれこそが、ちょうど今立ち上げたばかり(約1年)の歌舞伎町コンシェルジュ委員会(運営事務局:寺谷公一)が取り組んでいる課題でもあり、重なる部分でもある。


歌舞伎町ルネッサンス憲章(平成17年1月27日制定)
Ⅰ 新たな文化の創造を行い、活力あるまちをつくります。
①健全な歓楽街を目指し、24時間365日誰もが楽しめるまちにします。
②映像・演劇・音楽など最先端の情報、文化を世界に発信するまちにします。
③世界の人達の交流の拠点となり、多文化が共生するまちをつくります。
Ⅱ アメニティ空間を創造し、魅力あふれるまちをつくります。
①繁華街を再生し、21世紀を先導するアメニティを創造するまちにします。
②バリアフリーに配慮した誰もが、安心して歩けるまちをつくります。
③全ての観光客にとって、一度は訪れたい魅力的な空間のあるまちにします。
Ⅲ 安全で安心な美しいまちをつくります。
①常に防犯に努め、違法営業、犯罪組織を排除した安全なまちにします。
②防災意識を高め、高度な防災機能を備えた安心して楽しめるまちにします。
③環境美化を推進し、見違えるほど綺麗なまちにします。


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コメント 2

ななし

すごい!!!
こんな取り組みがあったんですね!!感動しました。
私は15年もどっぷりソープで働かされ、ホストに貢がされ人生がボロボロになりました。

女の子を風俗で無理やり働かせて、法外なお金を使わせているあのおかしな価値観の世界をどうか正してほしい…


健全に接客しているお店は別として、
おかしいホストはたくさんいて、私のように人生がボロボロになって、体もボロボロになった女の子、たくさんいるはずです。

出勤を管理して、売り掛けを作らせ、脅して、働いても働いても、売り掛けがなくならない。

管理売春というのではないでしょうか…

そんなことをしてるのに、
ホストが会社組織として成り立ち、そして、ホストが、会社内で研修制度を作り、健全な男を洗脳して働かせています。

そしてそれはホスト自体も女の子も、みんな、狂った価値観の世界へ。
女の子を堂々と売春させているホストが、表舞台で認められてることに違和感を感じます。

私はこれ以上将来有望な男女が不幸な目にあわないように、無理やり高額なお金を使わせられないようにと思います…



by ななし (2015-02-04 01:04) 

tkhiro

昨年末あたりからネット上では歌舞伎町のぼったくりの話題が頻繁に持ち上がってますよ。
東宝ビルの開業まで約2ヶ月だけど良くなるどころか悪くなってるのではないかと心配になります。
歌舞伎町は怖い街、それが新宿全体のイメージになって新宿は怖い街なんて言われてるのを見るとホント悲しくなります。

商店街のマイクでぼったくりの注意喚起をしてますが、あれも有り難い反面怖い街ですと自ら宣伝してるようなものですよね。
いつかあんなアナウンスをしなくて済む街になって欲しいです。


by tkhiro (2015-02-11 16:35) 

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