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4月15日(日) 第2回 新宿ゴールデン街フリーマーケット開催 [イベント]

4月15日、新宿ゴールデン街にてフリーマーケットが開催された。新宿ゴールデン街には3つの組合がある。所謂ゴールデン街の南側の店子組合であるゴールデン街商業組合、地権者組織である花園街商業協同組合、そしてその他のゴールデン街花園一番街から8番街までのエリアの店子と地権者らによる三光商店街振興組合。このフリーマーケットは三光商店街振興組合の主催で開催されている。

 

昨年の10月15日に第一回のフリーマーケットが行われた。新宿ゴールデン街というと、一般的にはなかなか足を踏み込みにくく一見では入りにくい店というイメージが強いようだが、実際には海外の旅行ガイドなどにも頻繁に紹介されたりと、昭和レトロの街並みを今でも遺している観光スポットでもある。だいたいのお店がチャージ600円から1,000円程度、飲み物1杯の単価が500円ぐらい、というのがこの街の相場。この街に50年も居てまさに戦後新宿の生きた歴史みたいな人もいれば、本当に最近この街で店を始めたばかりの若いコまでさまざまな人たちが地に足をつけ商売をし、あるいは生きている、そんな「村」のようなところである。そんなゴールデン街の魅力を普段なかなか足を踏み入れない人たちに日曜の昼間にこういった催し物を企画することでアピールし、少しでもこの街に客としてきて欲しいということと、もう一つは近隣のコミュニケーション、そしてこの街が「街」として生きているとの意志を示す、そんな想いも感じる。

 

第2回新宿ゴールデン街フリーマーケットの参加店舗は36件。このフリマへの参加申し込みはこのゴールデン街でお店をやっている人からの申し込みを三光商店街振興組合が受ける形で、参加料は1,000円。しかし、お店や組合加盟者だけがこのフリマをやっているわけではなく、実際には普段ゴールデン街に飲みに来ているお客さんがお店経由でこのフリマに参加しているというケースも結構あった。売られていたものはさまざま、洋服やアクセサリー類が多いが、随分昔の映画のビデオ、本や写真集などなど、まぁまったく脈絡は無い^^;

  

↓この黒電話、第一回の時もあったな・・・前回5,000円くらいだった覚えが。今回は3,000円、でも売れてなかったな・・

 ←三光商店街振興組合の奥山理事長。さすがにこの街の人たちはお酒好き、フリーマーケットはそれでそれとして、昼間から街全体がオープンカフェならぬ酒場になっているという感じ。

 おでん200円、ビールは500円・・・この日はどの店もチャージは取らないで簡単な飲み物と若干のフードを安く提供。ここぞとばかりに、いろんなお店をハシゴして馴染みを増やしていこうという人たちもちょこちょこ見られた。

 花園3番街の入り口にあるシャンソンバー・ソワレではこの日はクレープを焼いてました(200~400円)。焼いてくれたのはマヤさん(上の写真)、フレンチ・ボサノバの「男と女」で有名なピエール・バルーもこの店に良く来るらしい^^・・・というか、マヤはバルーの・・・。ちなみにソワレのオーナーはシャンソン歌手、マヤさんもフルート奏者としてアーチスト活動をしている。ソワレスタッフ日記

ナオちゃんは、三光商店街振興組合の事務局スタッフ。この日はフリーマーケットの裏方として忙しそうだった。彼女も週二回はステージに上がって歌っているシャンソン歌手です。

KEN's Barの前で。なかなかゴールデン街ぽい写真に撮れました。

 

店先にワンコ、売り物ではありません・・店先にホスト、売り物にされてますが洒落です^^;寝てたもんで・・

ブライアンバーG(一番街の真ん中あたりのカクテルバー)の前では、ブライスのバッグを販売。売っているのはグリーンバードのゴミ拾いなんかにもちょくちょく顔をだし、どうやら新宿進出を模索中かと思われる内海クン(通称ウッチャン)。ブライアンバーGの客つながりと言うことで出店。

で、そのブライアンバーGのバーテンダーのメイ君。新宿ゴールデン街本格カクテルバー・ブライアンバーブログ この店は、4月頭からプレで営業スタート、7日にグランドオープンしたばかりのお店。店のオーナーはホストのボランティアゴミ拾いなどの活動をしている「夜鳥の界」発起人でホストクラブのApits/Smappa!Hyperグループの代表の手塚真輝氏。マキの日記の4月6日のエントリーに出てくる「知り合い」は自分です^^;・・・で、このブライアンバーGは20時から朝8時までの営業(多分ゴールデン街で一番営業時間が長い)、つまりメイは朝まで営業してそのままフリマの準備をし、11時からフリマスタート。

ちなみに、この店を4月15日から22日までの間に朝8時から夜8時まで選挙事務所(新宿区議会議員選挙立候補者)として使わせてあげている関係で(これも成り行き上なんかそんなことになってしまった)、このフリマ当日の夜18時からこの候補者の出陣式がここで行われたりしたもんで、メイも体力的にはかなり一杯イッパイになっていた模様。(つまり上の右の写真のだるまはその候補者のモノです^^;メイが立候補するわけじゃないので^^)

ゴールデン街での出陣式の様子。これはこれで、かなり珍しい景色かも。

4月15日(日) 新宿区議会議員選挙告示 投票は22日

参考記事:平成19年度 新宿区議会議員選挙立候補予定者48名全リスト(4月2日現在)およびアンケート回答内容

この記事に書いてあるように、今回の新宿区議会議員立候補者にアンケートをとったのだが、その質問の10番目に新宿ゴールデン街の今後に関するものがある。

Q10.ゴールデン街の街並みは残すべきか否か:ゴールデン街は木造建造物の老朽化、防災等の観点から何かしらの方法で変化が必要、とされています。再開発、という話が新聞等で話題になったりしていますが、再開発といっても大規模建造物以外にも大阪の法善寺横町のような街並みや景観を残した方法もありえます。いずれ再開発が行われるとしたら、ゴールデン街特有の昭和レトロな街並みや景観は単に地域や地権者のみならず新宿区の資源と捉え遺すべき、とお考えなら○を、再開発に当たって景観保持や街のアイデンティティはかえって足かせになりこだわるべきではないとお考えなら×とお答えください。】

その結果は○30、×2、△または無回答10、ということになった。

現在、新宿ゴールデン街について、つまり「再開発」という議論があるということである。新宿ゴールデン街を形成する三つの組合組織のうち、南側2本のエリアの地権者組織である花園街商業協同組合のみがこの再開発推進派である。基本的には、サブナード地下延伸(関連記事)に絡んで靖国通り側に面したビル群の建替えが誘引される可能性があり、その際に可能であればその裏側の東京電力の施設と一緒にゴールデン街エリアをも含めての一体型再開発を進めたいという花園街商業協同組合の数人の思惑から話が始まっている。もともと、ゴールデン街は木造の長屋構造で老巧化が激しく、防災・耐震性上建替えや補強、インフラ等のリニューアルが必要ではあると考えられている。しかしながら、細かく区切られた商業スペースや地権者・権利関係の複雑さによってこれまでなかなか手が付かず、また手をつけたディベロッパーも過去にはいたが中途半端に手を引かざるを得なかったり、そしてそのたびにこの昭和レトロな街並みの存亡が街を揺らせてきた。そして今回も、花園商業協同組合側の動きに対し、再びゴールデン街全体が揺れ始めている。

状況から言うと、店子組合であるゴールデン街商業組合、そして店子・地権者を含む北側の三光商店街振興組合にしても現状コンセンサスは無いに等しい。大規模な一体型再開発を進めようという力はもとより、それに反対する側にしても、多くの人たちが今は本音を語りにくい状況であるように感じる。一体型の再開発を進める側にとって、靖国通りに面するエリアまで含むことで建築規制で言う前面道路が40mになることが建物の容積率が格段に引きあがることなど地権者にとってのメリットは大きい。あるいは、土地の資産価値と言う意味でも跳ね上がる。現状再開発を推進しようとする一部地権者が、実際に街を更新するために汗をかくつもりなのか、あるいは街並みや街づくりにはまったく関心が無く(あるようには見せているが)資産価値の上昇を狙ってディベロッパーらに単に高値で売り抜けるだけのつもりなのかは定かではない。また、店子にしてみても、立ち退き料が欲しいだけというものもいるだろうし、特に高齢な場合は「どっちでもお金になればそれでいい」的な人もいるだろう。だが、本当は単体の店子がこういった再開発に正面から反対するとすぐ矢面に立たされ、結果として地権者側から有形無形の圧力が掛かってくることを恐れている、そういった空気も存在している。再開発がどうということより、むしろ安寧に営業が出来ればそれでいい、というのがこの街の大半の人たちの考え方ではないか、と感じる。

再開発、というとどうしても大型の50階建てのビル、近代的建築、どうしてもそんなイメージが強い。ゴールデン街に於いても、再開発を進めたい側、そうでない側、そしてそれの行司になる行政も含め、頭の中が固定化している印象が強い。本来、再開発とはそれも含まれるが、それ以外にも「街並み景観」を遺しつつ防災やインフラ更新をしていくという手段も無いわけではない。以前、火事で燃え街の存続が危ぶまれたものの景観を維持し復興した大阪・法善寺横町のケースなどにもあるよう、連担建築物設計制度を活用した地域再生の手法も存在する。これは、決してゴールデン街だけに当てはまるわけではなく(法善寺横町に似ているためにイメージがわきやすいだけ)、例えば歌舞伎町一丁目地区内に存在する建て替えが今の建築基準法上容積が下がるようなペンシルビルではなかなか更新が進まないケースにもこの連担建築物設計制度を使うことで余剰容積の委譲などに活用できるのだ。

ここのところ、能登に続き紀州で大きい地震が続いた。震度6を越える大きな地震が東京にきた場合、建物は6割以上が築35年を越え、下水のインフラなどは50年経っている地上も地下も老巧化の激しい歌舞伎町はどういう状況になるのか。東京直下型の大地震の起こる可能性は30年以内に70%以上の確率といわれる。活断層地震が頻発しているが、そもそも活断層のエネルギー源はプレート移動によるプレート自体のストレスからのものであり、そのストレスが拡大する=プレートに係る力が大きい、つまりプレート型の巨大地震にも関連性があるわけだ。ゴールデン街に限らず、歌舞伎町は全体的に防災インフラが弱い。予想できる大地震による災害、あるいは死者が発生となれば、このわかりきった状況を見過した側の責任は大きい。そういう意味で、行政も地権者も店子も、今、この街で最優先すべき課題は何なのか、このことをもう一度再確認したうえで、例えばゴールデン街であれば耐震補強をしながら街並みの景観を守るためにはどういう補助が出来るのかとか、誰がリスクを背負うべきなのか、そういった議論を街と行政の間でもっと深く真剣にやっていかなくてはいけないはずである。なにも、50階建ての一体型大型再開発ばかりが選択肢ではない。地権者、店子、そしてこの街にやってくる来街者、この3者にとって三方両得になるようにする、決して簡単ではないが、まずは目指すべきはそこにあるはずである。そこから出来ること、出来ないことを絞っていくべき。最初から一つの選択肢だけを示し、そこにはめ込もうとする古い行政主導型の街づくりの仕方は誰のための街づくりなのかわからなくなっていく。

22日の投票を控え、例えば新宿区議会において各政党・会派にはそれぞれ歌舞伎町を担当する人間がいる。その全員に自分は会っているし付き合いもあるが、はっきり言って一人として歌舞伎町のこと、ゴールデン街のことをちゃんとわかっている者はいない。皆、まだまだ表面しか知らない。しかし、知らないのはやむを得ないところもある。その多くが政党の上からの振り分けである。また、今回の区議選は民主・公明に関してはそもそも新人である。しかし、担当する以上、少なくともちゃんと状況を知ろう、街の人たちの想いを理解し、さらにどう導くべきかちゃんと考えられる頭を持っているものが政治を行うべきだ。まぁ、政治構造から言えば区議や市議といった末端政治家こそが唯一票を持っているともいえる(区議数人で都議を支え、都議数人が国会議員を支える)、つまり逆を言えば区議とか市議というのが一番力を持っていていいはずなんだが、人材的にはどうだろうか・・・なかなか乏しいのが現実。これがそもそもこの国の政治構造が疲弊してきている原因なのかもしれない。

しかしながら、政治がどうあれ、行政がどう誘導しようと意図しようと、現実には大手の資本は利益を生むところに集まってきている。新宿南口の基盤整備が進むにつれ南口エリアにはどんどん外資のファンド資金が流入、建物の建て替え計画が軒並み進んでいる。歌舞伎町についても、モルガン・スタンレーがグリーンプラザ(ケイマン諸島にあるモルガン系のファンド特定目的会社)を持っているし、つい最近であれば44人の死者を出した歌舞伎町ビル火災(2001年9月、関連記事)明星56ビル跡地は民事裁判の終結を受けかつての所有者であった久留米興産から今はニュージーランドに会社籍を持つレオナルズ・プロパティーズリミテッドに所有権が移っている(3月22日時点)。セントラルロードにある宝ビルも売りに出ているのか、あるいは買い手が決まってって建て替え準備に入っているのか、また、さくら通りに面するかに道楽の跡地(株式会社マンボー所有)にしても、あるいはその他にも歌舞伎町にいくつかの用地・建物を持つ森下グループ自身そもそも西武系ファンドのアトリウムが関与し資金を流している。いずれにせよ歌舞伎町内にしても大きな資本が水面下でうごめいてきている。

 セントラルロードに面する宝ビル(写真左)、最近所有権が外資系に移った明星56ビル跡地(上写真右)は、宝ビルとちょうど背中合わせになっている。


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