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「しんじゅく多文化共生プラザ」がこの9月で一周年 [まちづくり]

昨年2005年9月1日に歌舞伎町2丁目のハイジア11Fにオープンした「しんじゅく多文化共生プラザ」が、1周年をむかえた。歌舞伎町と大久保地区という、とくに韓国・朝鮮、あるいは中国といったアジア圏の外国人が多く暮らすこの地域の中心に、外国人と日本人との、あるいは外国人同士のネットワーク拠点として新宿区が設立したこの「多文化共生プラザ」、歌舞伎町ルネッサンス憲章にも「世界の人たちの交流の拠点となり、多文化が共生するまちをつくります。」とあるように小さいながらも重要な位置にある。

通年で開催している毎週火曜日の「日本語で話そう」の様子。ほかに月曜日「日本語なんでも相談」木曜日「ひらがな・カナカナ」など、外国人への日本語教育のボランティア活動がメインになっている。

人口約30万の新宿区において外国人登録数は人口の約1割、区内に登録している国の数は100を越える。人口100人を越えている国々は、韓国・朝鮮(13,277人)中国(9,361人)が圧倒的に多く、次いでフランス(929)ミャンマー(818)フィリピン(781)アメリカ(725)タイ(608)イギリス(434)マレーシア(378)インドネシア(335)オーストラリア(229)ネパール(209)カナダ(197)インド(188)ブラジル(164)ベトナム(139)バングラディッシュ(122)ドイツ(118)。またとくに新宿区内では大久保地区における外国人の人口比は高く、管内人口43,000人に対し外国人登録数は10,000人強、実に22%に達する。これはやや比較しにくいが、歌舞伎町地区の場合人口数は約3,000人に対し外国人登録は約1,200人、じつに4割に及ぶ。この1年間、「しんじゅく多文化共生プラザ」を訪れた人は延べで約14,000人、68ヶ国の国と地域の人々が利用し、集い、学びあい、情報交換や交流を行ってきたというデータからも、少なくともこういった多文化交流のコミュニティサロンに対するニーズは高いということを示しているといえる。

9月の多文化共生プラザ・スケジュール

  • 9月3日13:00~16:30 外国人のための子育て支援のための研修会
  • 9月6日18:00~20:00 「知るほどおもしろい中国・北京」 

 

2008年の北京オリンピックを控え、変貌する中国のとくに都会の様子や、地方の観光地などに関する照会をビデオで見たあと、市民交流の視点から最近の日本と中国の交流について語り合う。プレゼンターは東京中国人センター。

  • 9月8日14:00~16:00 「もっと知りたい韓国の文化」~飲んでみよう!~美容と健康の秘訣、韓国伝統茶
  • 9月8日19:00~20:30 国際交流サロン

 

毎月第2金曜日の夜19時からはボランティアスタッフ運営による国際交流サロン。この日は半数強が日本人だったが、あとは韓国人と若干の中国、イギリスの人もいた。話を聞いてみると、多くが仕事帰りのサラリーマンや学生が多く、実際歌舞伎町でなにかやっているという人はいなかったが、だいたいお互いの国の言葉を覚えたいという要望が強いようだ。が、実際のところ言葉の異文化交流をきっかけに友達づくり的な雰囲気もある。200円の参加費でジュースとお菓子をつまみながらの異文化コミュニケーション、時間があればたまに参加者になってみるのもいいかな^^と思った。

  • 9月9日13:00~16:00 「ミャンマーを体験しよう!」ミャンマーの食べるお茶、飲むお茶
  • 9月10日10:00~12:30 「タイの文化・歴史と伝統舞踊」
  • 9月10日14:00~16:00 タイのお茶とお菓子のティータイム
  • 9月12日14:00~16:00 「もっと知りたい韓国文化」~話してみよう!~韓国ドラマで学ぶワンポイント日常会話

  • 9月14日14:00~16:00「体験しよう」日本の伝統遊び~折り紙・お手玉・おはじき・ケン玉・水墨画
  • 9月16日14:00~16:00 「もっと知りたい韓国の文化」~遊んでみよう!~韓国伝統あそび&年中行事
  • 9月20日14:00~16:00 タイ語講座
  • 9月30日14:00~16:00 留学生の声「もっと知りたいイスラム」~サウジアラビアの若者が語る~

そのほか、外国人相談窓口(相談は無料)や、外国人との積極的な交流活動をはじめ国際理解のための催し物や教育活動、多文化共生・国際交流事業、ボランティアによる日本語教室の事業などの助成などもこの「しんじゅく多文化共生プラザ」が窓口になっていたりする。

しんじゅく多文化共生プラザ 新宿区歌舞伎町2-44-1 ハイジア11F 開館9:00~21:00(休:第2・4水曜)

歌舞伎町で、日常的にニューカマーの韓国や中国の人たちといろいろ話したり飯食ったり、あるいは時に仕事もしてみたりしてると、まだまだ歌舞伎町はこれからどんどん外国人は増えていくだろうなぁという一方で、歌舞伎町はたとえばサインボード一つとっても外国人に優しい街とは言えない。言うまでも無く、歌舞伎町は観光都市である。にもかかわらず観光地としてのインフラが弱い。宿泊施設も少ない。そして、外国人が働ける環境はまだまだ厳しい。「よくしよう委員会」でもよく話が出るのが、歌舞伎町を外国人の特区にできないものだろうか、という話がある。歌舞伎町グリーンカードみたいなものを発給して外国人にどんどん働く場所を提供できたらいいのではないか?という議論だ。彼らには働きたいという欲求と、それを許さない政策との狭間で暴力団が関与し、人身売買まがいや偽装結婚、そのブローカーを産むという実情がある。だったら、歌舞伎町は外国人がもっと自由に且つ簡便に職に就けるようにできないか、それなら暴力団が入り込む隙間がなくなるんではないか、というものだ。

だが、外国人が増加するこの地域にも悩みはある。たとえば大久保小学校は現在生徒の7割が外国人であり、そのために最初の授業は日本語を教えることから始めないとならないという。結果として学校教育そのものの学力低下を招き、日本人の親は子供を公立にはいかせたがらないという現状がある。大久保小学校には韓国・中国・タイ人が多く、日本語を教える教師はそれぞれの国の言葉に精通しているわけではなく、日本語教育自体がままならないという。さらに、公立中学校にはこうした日本語教育の受け皿すらない。日本人と同水準で教育を受けられる環境を作らない限り、外国人の子供だけでなく、日本人の子供自体の学力低下が深刻になる。

多文化共生は商業の上では有効だが、一方で子供を育てる上ではまだまだ課題が多い。むしろ新宿は今以上に外国人の多い地域になっていくわけだから、それこそ歌舞伎町や大久保エリアにもインターナショナル・スクールが必要になってくるかもしれない。教育の上で、言葉の上では多文化共生は確かに「美しい」が、実体を考えると、日本人用に日本語で教える教育現場と外国人用に外国語で教える教育現場に分離すべきだし、その上で多文化交流という別のカリキュラムを持つ、スポーツなんかはどんどん一緒にやればいい。歌舞伎町ルネッサンスが掲げる「多文化共生」と「住」は、教育問題という課題をちゃんとクリアしていかないと微妙に馴染まないというのは明らかだ。

それはともかく、せっかくすばらしい活動をしている「しんじゅく多文化共生プラザ」をもう少し盛り立てていきたいと思う。ハイジアという、やや顔の無い施設で唯一「顔」になれる存在でもある。歌舞伎町2丁目エリアは歌舞伎町ルネッサンスでも「多文化共生エリア」と位置づけている。たとえば、ハイジアの1F広場に多文化コミュニティ・カフェのようなものでも出来れば、もう少し「顔」がはっきりと見えてくるかもしれない。あるいは、このコミュニティにあつまるいくつものボランティア組織と歌舞伎町の活性化にむけての活動を協働できる関係を築いていくこともアリだろう。


9月12日(火)の夜、RUIDO K4に中澤京子さんがステージに上がるというのでちょこっと覗きに。9月6日の第三回歌舞伎町ライブミュージック プロムナードの時も風林会館でのライブで歌ってくれた中澤さんはコロンビアミュージックエンターテインメントから「哀愁でいと」(かつて田原俊彦がヒットした曲のカバー)でデビューしているシンガー。「ロックなの?ポップスなの?いまいちどの辺なのかがまだつまめない・・・」と本人とマネージャーを前にして言ったら、「まぁ、ちょうど真ん中のその辺なんです。。」、というとジャンルはなんていうんでしょうか^^;と思ってジャケットみたら“京子のスィーツROCK”とか、ウ~ン・・・・言葉に苦労してるみたいで・・・・。随分昔のことだが、あるCFの制作で相川七瀬さんと一緒に仕事をしたことがある。「夢見る少女でいられない」がリリースしてすぐのころだったが、雰囲気はちょっと似ているかも。キャラにガチっとはまるいい楽曲にめぐり合えるといいね。

※so-net blogの映像はMP4形式(1Mサイズ制限)になっているため、ビデオはH.264フォーマット、オーディオはAAC-LCフォーマットにしてあります。動画をご覧になる場合はQuicktime7以降をPCにインストールする必要があります。→Quicktime7 ダウンロード

←この日のステージ対バンの最初に歌ったMADOKAさん。彼女の歌は時間が間に合わなくてちゃんと聞けなかったんだが、なんと「ゴースト・バスターズ」のレイ・パーカー・Jrと「チャカカーン&ルーファス」のボビー・ワトソンがMADOKAさんをプロデュースしてるってのにビックリ!つい最近大学生になったばかりの19才、ライブではギターにベースの演奏をこなすこともあるとか、オールジャンルをこなすAORなアーティスト、なんか文野クンのフェンシングの後輩らしい。。^^;

↑対バンの2組目に歌った「trump」。2005年クラリオン&フジテレビ共催オーディション「MEDAMA」のグランプリバンドだけあって、かなりの実力派でした。ホイットニー風味のヴォーカル、すずよさんが作詞もしているとか。「獅子座」って曲がなかなかGoodでした。

RUIDO K4は昨年12月17日に歌舞伎町に登場したライブハウス。オールスタンディングでだいたい150くらいかな。原宿は300くらいは入るので、だいたい半分くらいのスペース。10月23日(月)の夜も、「歌舞伎町るねっさんす」を冠につけてのライブをRUIDO K4で予定されている。10月23日には中澤京子さんやMADOKAさんのステージもあるとか。


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