SSブログ

23/4/23 Move to New Order ~ CONNECT 歌舞伎町 2023 【最終回】 [イベント]

「歌舞伎町は再び音楽エンターティメントの街に変貌する」— を掲げ、2014年(10月4日開催)に産声を上げた街中音楽イベント、CONNECT 歌舞伎町。
当時は、その年の年末に閉館を迎えるTOKYU MILANOが最後の営業をしていて、向かいはし旧コマ劇場跡に建てられた新宿東宝ビルが翌年の開業を控えていました。その挟まれたシネシティ広場は仮囲いで閉鎖され、東宝のビル工事の資材置き場になっていました。ホテルを基幹テナントとする新宿東宝ビルや界隈のホテル収容の部屋数も増加傾向にあり、歌舞伎町が観光拠点の街へと変貌していく前夜、という感じだったと思います。
この企画に当時、ライブハウスはBLAZE、LOFT、MARZ、Motion、RUIDO K4(現在運営が変わって新宿WALLYに)が賛同、シネシティ広場はユナイテッドステージとしてメイン会場とし、2014年CONNECTでは石野卓球、大森靖子、キュウソネコカミ、キノコホテル、ZAZEN BOYS ほか 71組のアーティストが参加してくれました。
最初から今回の最後まで、オーガナイザーを務めたのは柴本新悟くん。公共空間(シネシティ広場等)を使う関係で、歌舞伎町商店街振興組合の理解・協力が必要なわけですが、そこの理事でもあり、また町内で大阪家というお好み焼きのお店を経営し、さらに自身もDr.Shingoの名でミュージシャンとしても活動、この企画のオーガナイザーとしては最適任だったかと思います。
公共空間を使うからこそ公共組織である商店街等の役割が発生するわけですが(公共性のないイベントなら勝手にハコの中でやればいい、曖昧にされがちですが、違法性でもない限り公共組織が箱ウチまで足を踏み入れたら一歩間違えれば民業圧迫にもなりうる)とは言え、公共空間を使うとなると、環境をつくる段取りは並大抵ではなく、公共性はどうなのかとか様々なプレゼンや根回しが必要で、そのうえでのフェスのスキームを構築し、プロモーションをし、チケットを売り、ブッキングし、当日は事故なく運営をする、そして個々に新悟くんなら大阪家を切り盛りするという本来の仕事があるという、とても大変なわけです。
それでもなんとかやって、途中コロナ禍という打撃があって中止を余儀なくされた2年もあったにせよ、立ち上げてから10年、ここに最終回を迎えました。
2015年に新宿東宝ビル開業、歌舞伎町の観光拠点化のイグニッションとなり、今年は旧TOKYU MILANO跡地に1000億の投資を呼び込んだ東急歌舞伎町タワーが開業、地下に収容1,800人を誇るライブホール、Zepp Shinjukuが誕生、今回のCONNECTではそのZepp Shinjukuも会場に使わせてもらった。まさに歌舞伎町の新章、Move to New Oder となる2023年開催となったかと思います。
4代前の歌舞伎町商店街振興組合の理事長だった小松良司氏、明治応援団出身でOB会重鎮だった彼の呼びかけで始まった東京六大学応援合戦(2002年~2015年実施)、Youtubeに上げてた東京六大学応援合戦を見て広場でこんなことができるならと触発を受けて立ち上がった杉本真之 (ちへ)くんオーガナイズのRe:animation(リアニ)、リアニや渋谷でやってたアーリーくんオーガナイズのTokyo Bootlegとかに触発されて、歌舞伎町でもサーキットイベントやれないかな~と、商店街の役員になったばかりの新悟くんとロフトの加藤さん(現在ロフトプロジェクト社長)が会って意気投合、そこから企画がスタートしたのがCONNECT 歌舞伎町。いろいろ感慨深い。
CONNECTは今回最終回を迎えたわけですが、Move to New Orderはいったいどのようにページがめくられていくのか。
未解決な課題もないわけではない。ハコとアーティストの関係性など音楽のこと以外にも、建物所有者と店子の関係性、ソフトハードの収益配分の偏りはこの国自体の課題、歌舞伎町では商店街振興組合や飲食店の組合(本来SRI:新宿社交・飲食業連合会が受け皿としてあるのだが組織としての脆弱さとか)などいくつかのコミュニティがある上、行政外郭のタウンマネジメント等、役割未整理なままなし崩し的に動いてきちゃって、それにもかかわらず、いわば腕力でいろんなことが実現してきちゃったけれども、やがて消え、また実現しては消え、この民間感覚でいえば実際問題としては消耗戦のような事態の側面もあり、公共課題の施策としてそこをどう考えるのかとか。いろいろ思うところはあります。
背景はいろいろあるにせよ、頑固な頭を急に柔らかくとはなかなかならないので、やはり次の世代、次の世代にと引き継がれていく過程でよい方向に変わっていけばいいのでしょうが。
CONNECT歌舞伎町、最初から最後まで、記録担当として仕事もさせてもらいました。CONNECT 歌舞伎町 2023、前売りはちょっと苦戦してたようですが、当日は多かったような気がしてます。報告がまだなので詳細はわかりませんが。
さみしい気もしますが、新章へ、が新悟くんの意思なので、受け入れつつ ― とは言え気が変わることもあるかも??どうでしょう?ひとまずお疲れ様でした。

nice!(1)  コメント(0)