歌舞伎町で熾烈なホテル投資戦争！

昭和32年以来52年間、演歌の殿堂として歌舞伎町の“中心”であり続け、2008年末に閉館した新宿コマ劇場、この跡地に建設中の2015年春竣工予定・新宿東宝ビル8Fから30Fにかけて約970室のワシントンホテルが入居する。また、この新宿東宝ビルとシネシティ広場を挟んで、旧第一東亜ビル跡地を購入したアパホテルだが、アパはここに15階建て528室の「アパホテル新宿歌舞伎町タワー」を竣工させる。
旧第一東亜ビル跡地に建設中のアパホテル新宿歌舞伎町タワー

だが、昨今の歌舞伎町、このホテル投資はこれ以外にもいくつもある。

まず、アパホテルだが、職安通り沿いに約400平米を取得、今年5月から2014年にかけ12階建て165室のホテルを建設する予定。大久保公園近く、歌舞伎町２丁目のホテルヴィンテージの向かい側約450平米には14階建ての激安（一泊4,500円）ビジネスホテル・スーパーホテルが建設中、2014年夏開業予定。区役所通りに新たにできたセブンイレブンの用地もかつては尾張屋土地建物の所有地ビルがあったところ。この向こうの駐車場用地をアパが取得、歌舞伎町に２棟目、新宿に４棟目のアパホテルを建設する。

歌舞伎町２丁目のホテル街、約2,000平米を開発中はUDS株式会社が設計のデザイナーズホテル、これは17階建て380室、竣工は早くも今年の秋、11月開業予定。

2015年にかけ、歌舞伎町には約2,000室のホテルが建設される。熾烈なホテル投資戦争がにわかにスタートしている。一方、老舗のビジネスホテルも手をこまねいていない。かつてはコマ劇場運営スタッフご用達でもあったホテルヴィンテージ、コマ劇場の閉館後は苦戦を強いられてきたが、1Fのレストランを改装中、来週にもオープンキッチンのイタリア料理店がここにオープンする。
ゴールデン街の裏手側に駐車場用地として利用されてきた「歌舞伎町花園駐車場」だが、ここの土地を持つエコナックホールディングは約20億円を投資して、地上4階建て地下2階の温浴施設を計画。
工期は今年7月から来年8月、スーパー銭湯の運営会社「アクアジャパン東京」に年間3億円でこれを貸し出す。

1Fのレストランを改装中のホテルヴィンテージ、来週にもオープンキッチンのイタリア料理店がここにオープンする。
ゴールデン街裏の歌舞伎町花園駐車場。駐車場収益が年間5千万だったので、大きく収益性が向上することになる。温浴施設は、女性客をターゲットとしたものを想定、風呂、リラクゼーション、エステなどの設備を備えたものとなるという。

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東京都議会議員選挙告示（2013年6月23日投票）

2013年東京都議選が告示された。全42選挙区（定数127人）に対し253人が立候補届出。東京都の有権者数は1077万7331人（6/13現在）
現有39議席の自民党は全選挙区に前回より１人多い59人を擁立、第一党を目指す。公明党は現有23と同じ23人を公認、全員当選を目指す。現有43議席の民主党は44人を公認、前回54人が当選を果たすも11人が離党、各選挙区で候補者を一本化するなど厳しい状況。今回、都議選初挑戦の日本維新の会だが、現職区議が一人立候補を取りやめ、34人の公認を送り出した。

［告示日］2013年6月14日
［投票日］2013年6月23日
［執行理由］任期満了
 
前回都議選では民主猪爪氏が国政の追い風を受けて4万を越える票を獲得。区議選での得票から民主の基礎票は2万を下回る。結果、都議選での「風」の影響は大きい。さて、当初「台風の目」と目された日本維新の会、各自治体の首長らを中心に地方分権を訴えるこの政党だが、いわゆる従軍慰安婦に関する橋下代表の発言以来向かい風が強い。告示日に立候補を取りやめる候補者もでるなどの混乱も招き、厳しい選挙戦が予想されるが、そんな中、現職の新宿区議だった元民主党の小野憲一郎（おの けんいちろう）氏（36）が日本維新の会から都議選に立候補した。

6月11日、新宿区は新宿区議会に、新宿駅周辺繁華街での居酒屋やカラオケ店等を含む、路上（公共空間）における「客引き行為」を全面的に禁止する条例案を提出した。この条例案は可決後、今年の9月1日より施行される予定である。さて、この条例案、の政策の「種」は、実は、当時民主党の区議だった小野君の協力によってうまれた。
『歌舞伎町の将来を考える会』を発足したのは2010年のことだった。歌舞伎町の地域再生のために、いくつかの施策（歌舞伎町24時間特区、青灯交番の再稼動、客引き対策等）の実現を目指し、歌舞伎町商店街振興組合の片桐基次理事長を座長に、自分もメンバーの一員として、また、政治との連携をこの小野君が担当し、新宿区議会・都議会全会派に声をかけてもらってこの「会」は立ち上がった。
会議での議論の後、参加してもらっていた公明党吉倉都議が青灯交番の再稼動（セントラルロード安全安心ステーション）を実現、また、この会議帯の発展形として立ち上げなおした新宿駅周辺９の商店街・町会によって結成された「新宿駅周辺安全・安心を実現する会」の嘆願によって上記、新宿区客引き禁止条例は政策となって実現へと繋がった。

『歌舞伎町の将来を考える会』を、客引き禁止条例を目指す商店街らの意向を踏まえ、『新宿駅周辺安全・安心を実現する会』へと移行する際、それまでは政治を利用し、区議会で区長に提案をするという方向から、実現にあたっては嘆願を区長に絞るほうが現実的で、よって政党政治色を一旦消すことを提案したのは私だった。会議の下準備としての会合に散々小野君には手伝ってもらってきたのだが、この移行期に、私から小野君に会議から抜けてもらうよう話をした。

結果として、震災などの影響もあり、“歌舞伎町24時間特区”構想は頓挫したが、青灯交番は再稼動し、客引き禁止条例はいよいよ実現する。それぞれの“手柄”は、青灯交番は公明党の吉倉都議、今条例の実現は駅周辺９の商店街・町会の各長にある。だが、これらの政策実現の「種まき」、そして影のコーディネートは、やはり小野君だった、と言える。

政治のパワーバランス、時々の風、それらを読みながら、我々の施策を実現させていく中で、いわば、いつも“権力”の外側で、いや、外側だからこそいろいろ奔走できたのかもしれない、小野憲一郎氏。今回も橋下発言で思わぬ向かい風を受けることになってしまった彼なのだが、そんな小野君が今回都議選に立候補した。今は『友人』として、そして歌舞伎町の施策を考える『仲間』として、彼には頑張って欲しいと思っている。

新宿区選挙区は定数4に対し、8名が立候補。
［行政区］ 新宿区
［定数 / 候補者数］4

以下、新宿区選挙区各候補者およびホームページ、facebook。

①大山 とも子（57）共産　現
http://ohyama-tomoko.com/
都議会議員（5期）・党都議団幹事長

②吉住 健一（41）自民　現
http://www.yoshizumi.jp/
FB; http://www.facebook.com/kenichi.yoshizumi
与謝野事務所勤務、新宿区議を経て都議1期

③おの けん一郎（35）維新　新
http://www.onokenken.com/
FB; http://www.facebook.com/profile.php?id=100000326196016
新宿区議会議員（2期）

④徳広 正人（51）みんな　新
http://tokuhiro.jp/
FB; https://www.facebook.com/tokuhiromasato
みんなの党政策調査会長浅尾慶一郎衆議院議員政策秘書より政党支部役員

⑤黒田 大輔（36）無所属　新
社会保険労務士

⑥秋田 一郎（47）自民　元
http://www.akita160.jp/
FB; https://www.facebook.com/akita160
平成13年都議会議員選挙にて初当選、2期（元）、政党役員

⑦吉倉 正美（62）公明　現
http://www.yoshikura.net/
大手広告代理店勤務後、都議2期、党都本部中小企業局長

⑧猪爪 まさみ　女 民主 　現 2期
http://www.inotume-masami.com/
新宿区議２期（6年）を経て都議2期。都議会民主党総務会長代行

※前回、平成21年度都議会議員選挙では新宿区有権者数24万5404人に対し、投票率41.68%、民主党への圧倒的な追い風の中、一位が民主猪爪氏42,054票を獲得、二位公明よしくら氏21,389票、三位共産大山氏20,870票、四位自民吉住氏18,890票までが当選。５位は自民秋田氏17,183票取るも惜しくも落選。
今回は自民党に追い風、吉住・秋田がそれぞれ2万票をとれば、公明吉倉、共産大山もそれぞれ2万票は底堅く、一方で民主支持票がどこまで削られるか、現職猪爪氏が獲得票を前回より半減させたとしても当確ラインは2万票を越えそう。