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1月9日(金)歌舞伎町商店街振興組合新年会開催ほか1月14日(水)よくしよう委員会より [その他]

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2009年1月9日(金)、恒例の歌舞伎町商店街振興組合新年会が歌舞伎町・花道通りの割烹「車屋」にて開催された。昨年後半は、商店街理事長の新村雅彦氏(とんかつにいむら会長)も腰を痛めるなどあって公式の場に顔を出される機会は少なかったが、大分元気になられたようで、この新年会でも新年の挨拶をされた。

DSC04904.JPG新村雅彦氏(歌舞伎町商店街振興組合理事長)「昨年はアメリカ発経済危機が発生し、世界中大不況というそういう中で52年営業していたコマ劇場が閉館しました。また円高の影響で、韓国や中国の人が歌舞伎町に相当来ておりましたのが減ってきている。そういうわけで、歌舞伎町は今、三重苦の中にあるわけです。皆さん大変だと言っておりますけれど、景気は『気』からということで皆さん元気を出していただいて、一生懸命働く以外ないと思うんです。がんばりましょう。

昨年の12月25日に、コマ劇場の跡地をどういう風にするかということで、日比谷の東宝の本社に、振興組合の執行部の方々と行き、山田専務とお会いし、お話を伺いました。コマ劇場のような立派な劇場みたいなものを作ってくれと頼んできました。しかし、劇場を作るとか映画館を作るとかそういうお話はありませんで、まぁ立派なものを作るよというお話でしたけど、全体図とかそういうものは今のところ全然分かりません。どういうものをつくるのか、これから先にお話はいずれあると思います。また、時期は3月過ぎになるかと思いますが、解体工事がはじまります。近隣の町会に、集めて説明してくれと言っておりますので、それは説明会を開くということでした。工事中、回りが暗くなってしまうのはまずいので明るくしてくれと言う風にお願いしたら、これは絶対に明るくしますからと東宝さんは言ってます。中山区長は、歴代の区長の中でも一番歌舞伎町のことを思ってくださっている。歌舞伎町ルネッサンス推進協議会というものをつくり、クリーン作戦・地域活性化・まちづくり・KIHEIプロジェクトなどというプロジェクトをつくり活躍しております。

歌舞伎町という街の名前が命名されちょうど60年になるんですよね。そこで60周年記念誌というものを今、振興組合で作っております。今年の5月の総会には皆さんに配布する予定ですので期待していただきたい。昨年はTMO(タウン・マネジメント・オーガニゼーション)という組織を作りまして、そこでシネシティや大久保公園などでいろいろなイベントを行い、コマ劇場も現在閉鎖してしまいましたのでなんとか賑わいを保つように努力していきたいと思ってますので、TMOの方にもご協力をお願いします。歌舞伎町は、危険・暗い・汚いとかつては言われてきた街ですけど、おかげさまで安全で明るく歩きやすい、そういう街に今変貌しつつあります。これから益々歌舞伎町が明るく健全な繁華街になるように努力したいと思います。」

この歌舞伎町商店街振興組合の新年会には商店街の組合員以外にも数多くの来賓が訪れる。その中には中山弘子新宿区長の姿も。「オレは中山区長のファンだから」と新村理事長は自他ともに認める中山区長のファンでもあることもあって、新年のあいさつでは区長を持ち上げた内容もあったが、さて、その中山区長の挨拶はというと・・

DSC04920.JPG中山弘子新宿区長「歌舞伎町の街の底力、それが新宿の元気を創っていくと思ってます。歌舞伎町はちょうど60歳、還暦の年を迎え、そして歌舞伎町の象徴だったコマ劇場が昨年末を持って閉まりましたけど、そのコマ劇場が新たにまた、歌舞伎町の元気を創っていくというものに建て替わってほしいということで、私も東宝に働きかけをしております。
街が変わるというのは時間がかかり、その間、どう辛抱できるかというのは、これも私たちの力の出しどころです。シネシティ広場や大久保公園というような区が持っている資産も使ってですね、街の賑わいを皆さんと一緒に作っていきたいと思っていますけれど、シネシティ広場に、少し遅れましたが、今月末にはオープンカフェがいよいよ開業し、年末にはシネシティ広場でTMOがお金をいただいて坂本冬実さんに来ていただいたイベントも行うことができたということを先ほど伺って、良かったなと思っているところです。これからも、365日、シネシティ広場や大久保公園に、みんなが楽しんでわくわくしてもらえるような歌舞伎町に来るとこんな楽しいことがあるんだなと思っていただけるような場つくりを区も地元の皆さんとともに力いっぱい推進していきたいと思っています。
吉本興業も、歌舞伎町ルネッサンスに協力をするということで、本当に協力をいただいてますが、この夏には7キャンプ・シアターということで吉本興業とテレビ東京で7週間テント劇場をはっていただいたり、それから品川さんのところの新宿に関連する演劇をやったりということや、またスポーツもまさに娯楽であるということで、一つひとつ積み重なってきています。
そういったことを大切にしながら、この街が、今三重苦と仰いましたけど、これはある意味で言えば、元気はみんなで創っていくというものであると思ってますので、私どもは、皆様がたが本当に元気になれるように、これまでの延長線上でものを考えるのではなくて、まさに価値観の転換の時代にも来てますから、皆さんとともに新たな元気をこの街から創っていこうでありませんか。」

来賓としては、区議会副議長のくまがい澄子氏、野原新宿消防署長、秋田一郎都議なども出席。やや自民党色が強いのはこの組合の特徴なだけにやむを得ないかと。個人的には、歌舞伎町のまちづくりに支援してくれているのであれば、自民も民主も共産もないだろう、どこだって呼べばいいじゃないかと思ったりするのだが、そのあたりは古い集票構造の名残かと。

歌舞伎町は、52年この街のシンボルであり続けてきたコマ劇場が昨年末に閉館、この跡地(及び東宝会館跡地も含めて)がこれからどういう形で開発されていくのかということに街中の関心が集まっている。商店街として、あるいは歌舞伎町を大衆娯楽の街として街づくりを推進してきた中山区長も含め、心にはどうしてほしいという部分を内に秘めつつも、こういった公式の場ではなかなか発言が煮え切らない。個人的にも東宝側に確認したことを含め、あるいは観測できる情報はこれまでも書いてきているのでそれは省略するが、コマ劇場跡地に関する開発の内容についてはあくまでまだ白紙状態。なるべくフリーハンドで考えたい東宝側の意向もあるし、またそれでもあくまで「東宝」という企業のプライドを掛けてという意味合いもあって、そうはおかしなものにはならない、と信じたい。いずれにせよ、解体から建築までの4~5年、核を欠いた歌舞伎町の来街者に映る姿はやや貧弱なイメージもあろうが、それでもやっていけるのがこの街の生命力の強さ。中山区長も言っているように、街の底力はこれから試されるのだろう。


1月14日(水)「よくしよう委員会」より~『眠らない街・歌舞伎町』の実現、24時間特区に関する議論など~

1月14日(水)、歌舞伎町商店街振興組合事務局において、今年はじめての「よくしよう委員会」(片桐基次委員長)が開催された。早速いくつかの議題があって、これらについての議論がされたので書いておく。

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①1月末より歌舞伎町シネシティ広場にオープンカフェがオープン

モア4番街でもすでに公共空間を活用した社会実験という名のもとに実施されているオープンカフェであるが、モア4番街でも運営を行っている株式会社マリオン(マリオンクレープ・代表取締役社長 岸伊和男)が1月末より歌舞伎町シネシティ広場のコマ劇場側のスペースに出店する。1月28日にプレオープン、1月30日には区長などを招いて簡単なセレモニーを開催する予定。

DSC09644.JPG DSC09633.JPGモア4番街にあるマリオンクレープ

歌舞伎町シネシティ広場のマリオンクレープは365日営業、14時から22時までオープン。今後、各映画館や周辺の商店とのコラボレーションなども積極的に展開をしていく予定。マリオンには昨年来、エイサーまつりへの協賛など通じて岸社長とも話す機会は多く、http://kabuki-cho.blog.so-net.ne.jp/2008-08-10の記事にもあるように「歌舞伎町にも出店してみたい」と言ってた話がようやく実現の運びとなった。歌舞伎町はモア4番街に比べて営業上は難しい街であるかもしれないが、それでもなおこういったクレープ店が成功できる街であってほしいと思う。

②東宝会館のシネシティ側に設置され、シネシティ広場を見渡せる歌舞伎町シネシティ定点カメラというのがあったのだが、これが東宝会館・コマ劇場の解体に伴い移設をすることになる。商店街振興組合のWEBサイトを運営するウチとしては、コンテンツの一つとしてあって欲しいところであるが、移設工事費、あるいはそもそもどこに移設するべきかなど検討しなくてはならない。よくしよう委員会ではこれに関する提案をまとめ商店街振興組合理事会に提出をする予定。

③歌舞伎町ホストクラブ協力会の有志店舗から9人のホストを選抜してユニットを組み、企画音楽CDを発売する件

よくしよう委員会で企画され、歌舞伎町を盛り上げていこうという企画意図のもと、今年の初夏に歌舞伎町ホストクラブ協力会の有志店舗から選抜された9名によるユニットによる企画音楽CDを発売する。ユニット名は「歌舞伎超9」。なお、カップリング曲には歌舞伎町でるねっさんすLiveや防犯パトロールの街頭映像などでおなじみの中澤京子さんら3名の女性ヴォーカリストによるユニット花園小町による楽曲「あした」を予定。下記は企画CDの楽曲の歌詞。昨年夏ごろ公募、約20数曲の応募の中から選ばれたもの(個人的にも2曲ほど応募したがあえなく却下^^;)

企画CD歌詞(※アレンジ前、応募時のもの)

歌舞伎町 de カーニバル    

面白いコトない? いつもの口癖だね
ならば今から楽しむだけさ たまにゃ羽目はずして
飲んで食って陽気に 踊って騒いで
自分の壁をぶち壊すのさ 今夜はお前がヒーロー

意地やプライドなんて 口に出したとたん
ただのチープなアクセサリーに 変わってまうものさ

※行こう! 歌舞伎町 Hey Mr.BUKICCHO
 飲み干せよ今までの自分(イッキイッキ!)
 お前はまだ そんなもんじゃない
 きっと明日は晴でしょう
 今日はとことん歌舞伎町 (チェケラッチョ!)

愚痴や陰口なんて 捨て去れ一番街
そうさ今夜は飲み明かそうよ 終電にサヨナラ
幸運のヴィーナスと 愛のキューピッドを
ひき連れたなら二次会行こう RIOのステップ踏んで

夢という看板は とうに消してしまったが  
まだ光れるさ お前のネオンで みんなの笑顔を照らせ

△行こう! 歌舞伎町 西に東京都庁
 飲んでHIGHになれ Let's go Douch, you know? (ワリカンで!)
 俺だってまだ こんなもんじゃない
 夜が明けてもカーニバル
 今日はとことん歌舞伎町(チェケラッチョ!) 

 ※△繰り返し

このCDは、5月GW明けにAmazonやタワーレコードでの予約開始、6月3日に全国発売を予定。制作費は約180万、よくしよう委員会、およびホストクラブ協力会の有志各店舗などで出資、当初約2,000枚をプレス、全国発売。

④歌舞伎町セントラルロード入口の空き交番について。警察に対し、何度も活用を申し入れてきたが、人員手配の関係で物理的に難しいという状況の中で、現在”青灯交番”(官民協働での地域安全・案内などを行う)としての活用を模索中。

⑤歌舞伎町商店街振興組合公式マップの制作(今年4~5月ごろまでに制作予定)、状況報告等、2006年に一度作成したもので、新宿周辺のホテルや各店舗等に配布して、無料で来街者に配る観光案内マップを改めて2009年版を制作。掲載情報や広告を募集中(商店街事務局)

⑥眠らない街・歌舞伎町について

これまでも書いてきたことだが、一昨年作成した”歌舞伎町「客引き・スカウトなど路上における勧誘・迷惑行為を一切禁止する条例」の制定を求める要望および、付随する法律や条令の規制強化と一部緩和、歌舞伎町セントラルロード入り口臨時派出所の官民協働による稼動再開を求める要望”について、これまで個々にいろいろ実現に向けて活動を続けてきたが、この要望の中にも書かれている「歌舞伎町24時間特区」(風俗営業の営業時間規制の撤廃を求めるもの)について、ざっくり言うと街の中でなかなかコンセンサスが得られていない。まだまだ議論が足りないという部分、異論があったり理解が得られていないなどあるが、現実は、これをいざ実行しよう、あるいは発信しようとするとどうしてもどこかでこれを牽制する動きが生まれてにっちもさっちもいかなくなるケースが多い。一つは、この24時間特区に対する行政からのアレルギー感。もうひとつは、これによって規制を緩和される直接的な当事者である風俗業者組合などの組織のトーンが実は低い。これを再度議論をし、24時間特区を取りに行くなら取りに行く、取る必要がないのならないで、あるいは他の手法はないのか、などをまとめていこうということになっている。

以下、よくしよう委員会の議論の一部を書いておく。

片桐基次委員長
「『眠らない街・歌舞伎町』というのはこの街の最大の資源ですが、これをいかに成立させていくか。これをどう打ち出していくか、その中には24時間特区というのを、ハードルは高いのですが、24時間特区を取りに行くのか行かないのか。新宿区役所なんかにしても、この特区の話に対してはすごく抵抗感を持ってまして、ただ『眠らない街・歌舞伎町』というのは理解してもらえると思うんですよね。この『眠らない街・歌舞伎町』をどう成立させていくかということを、いろんなアイディアをいただきながら実行していきたい。」

寺谷
「個人的には、24時間特区については、ちゃんと白黒はっきりさせるべきではないかと思っている。24時間特区の考え方は、基本的には歌舞伎町の複合的な産業構造において、その最大の裾野で資源である風俗営業が営業時間の規制を受ける業態であることから、そこの規制緩和を求め、そこにカンフルを打つことで街全体の活気を盛り上げようということです。ただ、風俗営業のポテンシャルにやや一辺倒的なまちづくりでいいのかというところにクエスチョンマークがつく。むしろ飲食であるとか、24時間眠らない街という以上、眠らなくて済む業態をもっと活性化するようなやり方で街全体のバリエーションをつくることで、地域のポテンシャルをあげていくことが街づくりとしては正論だろう。まず風俗営業に元気を与えてしまうと、場合によっては収拾のつかないケースも考えられる。個人的には24時間特区はやるべきだと思っているが、これに対する反対意見についても理解はできる。24時間特区を目指すということを外したところで、眠らない街はうたっていくことは可能であるが、そもそも24時間特区実現に対する皆さんの合意があるのかないのか?地域のエゴとして考えた場合、個人的な活動でもあるが地下鉄の24時間稼働もあり、24時間特区もあって、併せて実現を目指すというのが理想だろう。」

城事務局長
「あくまで個人的な見解ですが、24時間特区を取るという話は、これまでブラフでもいいと思ってた。24時間特区を取らなくても、24時間動ける街であればいいよという考えに立っていました。今日、オリンピック招致委員会の方とお話する機会があったのですが、草の根活動的に招致活動をしてくださいという話だった。そこで、街としては、そんなんじゃなくて、羽田空港の24時間化だとかそれに合わせて都営地下鉄を終夜運行するとか、そういうインフラを整備してくれればどんなバーターでも協力するよという話をさせてもらいました。
例えば、東宝さんにしても、たとえばオフィスを誘致するのしても、24時間稼働するオフィスはいくらでもあるわけで、そういう業態であれば歌舞伎町にオフィスを持つことがどれほど便利なものか、ということが分かってくれればそれで地域は活性化するし、さっき寺谷さんがいったように24時間特区ということになれば当面規制を受けている風俗営業だけの話が入口になってしまうが、そうじゃなくても24時間歌舞伎町は圧倒的に便利な街ですよというのがどこかで実質とれれば問題ないかなという考えを持っています。いろいろ手法が違うというのもあり、皆さんまとまりきれない。となると、組合としては動きづらい課題ではある。24時間特区をオフィシャルに目指すには、振興組合の合意を得て云々というのは辛いかなと。別のルートで取りに行くのか、あるいはそのほかの様々な状況を見ながらやっていかなくてはならないかなと思いますので。」

寺谷
「ちょっと勘違いしないでいただきたいのは、事務局を批判するわけではないけれども、24時間特区実現について、自分は決してブラフで動いてきたわけではない。それなりのロビー活動もしてきました。しかし、この辺で、少しずれが生じているかなと。一方で本気でとるといい、一方でブラフでもいいといい。ただ、いずれにせよ、24時間特区を本気でとるつもりなら、そんな中途半端なやり方で出来るわけもない。そこで、この24時間特区について、もう一度大勢はどうなのか、確認が必要だろうと。」

スペーストラスト花見支店長「24時間特区は取るべきでしょう。」
C’s岩崎「24時間特区は取るべき。かつてホストクラブは、法的には営業しちゃいけないことになっていたが、事実上深夜0時からの営業が黙認されていた。それが何でも風適法の中にはめ込むようになっちゃって、行政の都合で変わってきてしまった。ソープランド何かと一緒で、今年はお前の店だとか、そう言う風に持ち回りで取り締まりを受ける側も決まってた。そんなんで、業界が自分たちで自分たちの首を絞めているような感じもあるし。」

ホストクラブ司「24時間特区を取る取らないにしても、その前にちゃんとセーブする。いらないものはいらないものとしてちゃんと対応する、悪いものは悪いでふたをする、そういう歯止めの効いてる24時間特区であれば賛成ですけれども、このままの街の状態で24時間特区であれば無理だと思います。もっと歌舞伎町は悪くなると思う。」

歌舞伎町ホストクラブ協力会「協力会としては、24時間特区ではなく、今まで通り3時でも5時までの営業時間ということで、例えば太陽が上がった時点で店を閉める。今の日の出からというのがおかしい。日が明けたら閉めるべきなんですよ。ホストクラブもキャバクラもそうなんです。それが今、逆になってておかしいんです。」

C’s岩崎「何十年前の法律を未だに当てはめてる、それが議論にならないってのがおかしい。」

李小牧「夜は大半の人は眠っているかもしれないが、歌舞伎町には、夜動いている人ばかりだし、それを求めている人たちが集まる。今の法律では24時間だめだけど、24時間ビジネスが出来て、そういう街にしていこうということでぶつかっていくことが大事。」

新広ビル西山氏
「ホストクラブなりキャバクラというのは、本来3時まで、あるいは5時まで営業できるというのがあるべき姿だろう。昼間と夜と違う顔を持たないと、街として機能できないんじゃないか。昼間から酔っ払いがいる、それだけで人が来たくなくなる。きちっとするところはきちっとする、そして夜は賑やかに遊んでもらう、と言う風にメリハリをつけてやるべきだと思う。それが、24時間特区というやり方がいいのか、あるいは風俗営業の営業時間の特別延長での実現なのか、それはどちらでもいいんですけれども、層いう風にしないとホストクラブなりキャバクラなりの機能がつまらなくなる。」

新宿TOKYU MILANO 横田総支配人
「少ない小遣いで遊ぶ人間としては、毎日タクシーを拾えるわけではないですから、交通の便、インフラということを考えて、そこを先に考えた上で24時間というのはそのあとの話ではないか。映画館としては、営業時間に規制はないが、深夜営業をやっても採算がとれないしその体力がない。」

スペーストラスト花見氏「だからこそ、24時間特区にすることで相乗効果がある。深夜営業したからと言って悪いことをやっているわけではない。しかし、違法は違法ってことになってしまう。それが風適法と現実のニーズの上でギャップがある。」

サブナード「会社として見た場合、24時間街が潤って24時間稼働していることが望ましい。もちろん24時間商店街のほうも24時間地下街ができればそれがいい。それはそれであるのだけれども、歌舞伎町とか他にも24時間にぎわう街があってもいいと思うが、それを社会的に理解を生むためには、これまで規制がいろいろあるわけですね。なぜ規制したのかということを一つ一つつぶしていかないと、規制しなくても大丈夫だと、ネガティブな要素を検証していかないと、そのまま24時間できますか?というと社会の賛同は受け入れられない。」

スペーストラスト花見氏「歌舞伎町のような24時間稼働してきた街で、住民も少なくて、そういうところで時間規制をしたことがなにか有効だったのか、そこにそもそも疑問がある。」

片桐基次委員長「『眠らない街・歌舞伎町』というのは、資源として持っていると思います。24時間特区を取る取らないということでなく、24時間眠らない街歌舞伎町をどううたっていくか、その中で来街者にどうしていくのかということをやっていきたいと思います。この件については、もう少し時間をいただきながら検証し、皆さんと組んで行きたいと思います。」

云々(議論の一部抜粋)

若干補足すると、昭和60年の風適法改正により、都条例で風俗営業の営業時間の深夜0時以降(現行は1時以降)営業できないという規制がかかっている。24時間特区構想は、この規制撤廃を求める手法として経済特区という内閣府の政令でクリアしようというもの。手法はもちろんそれ以外にも都議会(東京都)に働きかけ、条例の営業時間規制から一文「歌舞伎町を除く」と加える手法もある。

繁華街における規制時間を越えての風俗店の営業(時間外営業)は後を絶たないが、一方これが暴力団の脅し材料になったりすることで資金源化するなど問題も多い。そもそも時間外営業が違法であるという認識は来街者にとってはどうでもいいこと、というか認識すらないケースもある。また、ライフスタイルの多様化によって内在的に深夜の需要は伸びているのではないかといこともあるし、そういったニーズの受け皿として繁華街が成立しているという側面もあって各地の繁華街では営業時間規制の緩和を求める声は比較的多い。しかし、どうしても風俗業者が自ら声をあげて規制緩和を求めるとなると、警察の許可行政に関わる業態なだけに及び腰になることは理解できる。繁華街とはいっても、決して風俗店だけで地域経済が成立しているわけではないが、複合した経済構造の最も大きな裾野と、また資源として見るか否かによってこの考え方は大きく左右される。もうひとつ重要なことは、深夜の賑わいがもたらすネガティブな要素、つまり治安面のコスト上昇、また青少年保護の観点も無視はできない。

ただ、勘違いがあってはならないのは、個人的な警察庁などとの接触で得た感触としては、決して民意を封じるつもりはないということ。ある官僚は「歌舞伎町が吉原のような風俗関連営業に関する特区にしたいというのならそれもありでしょう。でも街の人はそれを望んでいないと聞いている。街が声をあげて何を望んでいるか明確にすればいつでも議論を出来る環境はありますよ。」と言うように、コンセンサスがあれば24時間特区も営業時間規制撤廃も内需拡大策や雇用促進という側面もあるのだからそれはそれで一つの選択肢ではあろうということ。さまざまな問題はむしろ街自身の中に存在することは明白である。街の中の問題と言うのは、やや辛辣な言い方をすればみんなが自由に営業できることを望むのではなく、自分(の店)だけが警察にお目こぼしを受けて営業できることが最も利益を生むという考え方がどうしてもこの業界の人たち、とくに古い業者には強い。そこが最大のネックだと思われる。

繁華街には法が存在するものの、実際には機能していない。いわば現場の警察官の裁量でのみ秩序がもたされ、そのための武器として法は存在するに他ならない。逆にいえば、無法ともいえる状態でありながら無秩序ではない。つまり法をどうにかするより担当警察官との関係のほうが重視され、したがって人依存によって繁華街がコントロールされてきたという過去の経験から業者が選択する道がこうしたものになってきた。だが、この秩序を担ってきたのは決して警察だけではない。もう一方の対極が暴力団の存在である。ほんの10年前までは警察は暴力団とある意味協働し繁華街の秩序を維持してきた。

あくまで個人的な意見であるが、こういった経緯の中で暴力団対策が進み、いわば秩序維持の対極であった暴力団が繁華街から徐々に退場させられたことが繁華街自治の混乱の最大の要因である。しかし、時代の流れから言ってこれは当然のことであり、であるならば新しい秩序の在り方を模索する必要が生まれたわけで、そこで風適法なり関連条例を改正あるいは修正、もしくは一度リセットしてでも新たな繁華街の実態に即した法体系のもと、警察と暴力団ではなく、警察と地域行政と街が協働できる体系へと変換しなくてはいけない時期になっているということだ。24時間特区はその言葉の刺激性からやや誤解を生むケースがあるようだが、あくまで風適法行政における繁華街自治の在り方を新たに構築するために投じた一石であったつもりなのだが。

さて、これをいかに着地させるのか。これがいよいよ重要な課題となってきて、そこでよくしよう委員会でも改めての議論になってきたわけだ。24時間特区という言葉に問題があるのか、風俗営業の店舗を経営する側にしてみると何も24時間特区はおろか日中の営業を規制してでも深夜の営業時間規制撤廃(あるいは営業時間の延長)を求めていきたいというニュアンス。まだ議論中ではあるが、概ね議論は風俗営業の営業時間延長(深夜3時または5時くらいまで)というものと、地下鉄など交通インフラの24時間稼働というものに集約していきそうな気配。

前者に関しては、若干言葉を変えて説明していく必要がありそうであるが、”歌舞伎町「客引き・スカウトなど路上における勧誘・迷惑行為を一切禁止する条例」の制定を求める要望および、付随する法律や条令の規制強化と一部緩和、歌舞伎町セントラルロード入り口臨時派出所の官民協働による稼動再開を求める要望”にある中身とそう変化はない。が、これまで24時間特区を求めるたびに行政側と摩擦が起きて街づくりが機能しにくくなる状況があったことを踏まえ、再検討をしていくことに。個人的には、風俗営業の営業時間規制がさまざまなネガティブな問題の要因(たとえば違法な風俗店の続発、暴力団資金源、脱税の温床といった問題)をことさらクローズアップしていく手法もあるかと。ただ、当事者側(風俗営業店舗の組合など)の実現に消極的であるならばやや後退の感もあり。議論の途上であるため言及は避ける。

後者、地下鉄など交通インフラの24時間稼働についてであるが、これは個人的にいくつか手を打って来ているので、これは歌舞伎町発信というよりは状況を見てもらっていればいずれわかると思う。雇用促進、眠っていた市場や内需の拡大、そしてこれだけの大都市において電車や飛行場が止まっている時間があること自体交通障害であり経済損失は大きいという視点に立って進めていけば実現は見えてくる可能性はある。オリンピック招致もプラス材料としてはたらくと思われ、また7月の都議選など選挙をうまく使えるチャンスはあるので実現まで最短で2年くらいか。こちらの方はかなり実現性は高いかと思われる。自分の歌舞伎町以外でのもうひとつの大きな活動側面は国政との超党派による若手議員や秘書らとの交流によるものなのだが、ここでやっていることは直接歌舞伎町に関わることはほとんどないのでここに詳細を書くことはしないつもり。ただ、この中の一つである交通インフラの一部24時間稼働だけは進展状況を時折触れていきたいなと思っている。勝算はあり。

仮にであるが、24時間特区などなくても、交通インフラの一部24時間化が実現するようであれば、繁華街の受ける恩恵は大きい。とくに歌舞伎町など24時間眠らない街においては、風俗営業一辺倒の状況から脱却し、飲食店や物販、エンターティメントなどそもそも営業時間の規制を受けていない業態の需要拡大が望め、結果としてバリエーションの豊富なまちづくりが進行し、むしろこっちの方が地域経済のポテンシャルアップが可能な街づくりに近づく。前にも書いてきているが、24時間特区よりもより大きな経済活性化プランとしてのものなのでこちらの方が個人的には当然プライオリティは高い。

なお、次回「よくしよう委員会」は1月28日(水)15時30分より歌舞伎町商店街振興組合事務局にて開催予定。


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