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歌舞伎町における国際交流 [まちづくり]

新宿の人口が約30万人、そのうち登録されている外国人が約1割、107ヶ国に及ぶそうで、この比率は東京都内では比率・人数ともにトップである。昨今の歌舞伎町浄化作戦における違法残留の外国人摘発からもわかるように、実数はこれ以上であろう。登録外国人の内訳としては、圧倒的に韓国・朝鮮系、ついで中国が多い。ここで一応確認しておくが、仮に残留期間を超え違法滞在者となっても外国人登録証は発行される。この場合、外国人登録証には「残留許可なし」と記載されるが、よく耳にするのは「外国人登録証があれば残留許可がある」と勘違いしている人が多いということである。

これは日本の行政の縦割り構造による不具合みたいなものかもしれないが、基本的にビザが在留許可にあたるものであり、入管が発行するもの。外国人登録証は区が発行する、いわば住民票みたいなもので違法・合法にかかわらず実態把握のようなものだということ。

外国人による犯罪が日本の治安悪化の根底にあるのかどうかは議論があるかもしれないが、とはいえ外国人の多くが犯罪者または関与しているということではもちろんない。歌舞伎町が、あたかも暴力団の温床であるかのように言われることがあるが、地域経済は99%の「カタギ」によって支えられているのは他の街と変わりない。外国人についてもおなじだと自分は考えている。

歌舞伎町ルネッサンス憲章

Ⅰ 新たな文化の創造を行い、活力のある街をつくります。

①健全な歓楽街を目指し、24時間365日誰もが楽しめるまちにします。

②映像・演劇・音楽などの最先端の情報、文化を世界に発信するまちにします。

③世界の人達の交流の拠点となり、多文化が共生するまちをつくります。

Ⅱ アメニティ空間を創造し、魅力あふれるまちをつくります。

①繁華街を再生し、21世紀を先導するアメニティを創造するまちにします。

②バリアフリーに配慮した誰もが、安心して歩けるまちをつくります。

③すべての観光客にとって、一度は訪れたい魅力的な空間のあるまちにします。

Ⅲ 安全で安心な美しいまちをつくります。

①常に防犯に努め、違法営業、犯罪組織を排除した安全なまちにします。

②防災意識を高め、高度な防災機能を備えた安心して楽しめるまちにします。

③環境美化を推進し、見違えるほど綺麗なまちにします。

 

これが歌舞伎町ルネッサンスの精神である。どんなものだろう、これまで色々な活動を推進してきた街に点数をつけると何点くらいまできてるんだろうか。。まだまだ辛い点数でしょう。どちらかというと、まだ途についたばかり、といってしまえばそれまでだが。

上記Ⅰ③にもある「多文化が共生するまち」を目指す意味で9月1日に東京都健康プラザ「ハイジア」11Fにオープンしたのが「しんじゅく多文化共生プラザ」。このプラザは日本人と外国人が交流し、お互いの文化や歴史等の理解を求める場所として、また外国人が日本語を学んだり、日本文化や地域の情報を収集・交換する場として、さまざまな役割を有する施設。23区内ではこういった施設は始めてとのこと。

←多文化共生プラザスタッフ、右から2番目が石川所長。

東京都入国管理局の運営する「新宿外国人センター」が併設され、外国人の入国・在留に関する案内を行う、というのは見た目的にどうかとは思うが、もっとも「不親切な行政機関」といわれる入管がこうしたサービスを行うというのはある意味画期的なのかもしれない。

歌舞伎町には、もともと華僑、そして韓国・朝鮮系の在日の人たちもたくさんいるため、もはや「アジアの歓楽街」といった様相は、すでに観光資源にもなっている。とくに最近、職安通りを中心に広がっている韓国料理店郡(主としてニューカマーによる経営が多い)には昼間から賑わい、歌舞伎町1丁目にきていた家族ずれが二丁目をぬけて職安通りの韓国料理やを目指してあるいていく姿をみると、つくづく歌舞伎町の治安は良くなったなぁ。。という気になる。体感治安を向上する上で韓国料理店郡の存在は貢献しているのだ。

まちづくりにおいて、今の流れを、もう少しコントロールし、たとえば歌舞伎町におきつつある「カレー店ブーム」を誘導・ゾーニングしてインド・パキスタン、あるいはネパールゾーンに、そのほか韓国ゾーン、チャイナゾーンにしてアジアの博覧会的な街にできれば、そんな意見もある。

多文化共生プラザの設置が、「外国人治安対策に対する行政的フォロー」に過ぎないようなことのないように、しっかり機能させ「いろんな民族、国の人たちが集まるから発信力が生まれる」といえるかどうかは、これからの課題だ。ほかの街にはない歌舞伎町の持つ寛容性に期待したい。

ところで、最近歌舞伎町がちょっと緊張状態気味。0時をすぎたあたりからやや暴力団風の人たちが目立つ。どうもアフリカ系黒人グループと暴力団員との間でイザコザがあったらしい。また山口組の関東進出にともない歌舞伎町内の暴力団の勢力図が動いており、各勢力が互いに牽制しあう小康状態があると聞いた。また、暴力団でなくともその資金源になっている事業者に対し警察はさらに監視を強めているということである。

 

 


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