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4月10日(日)新宿のサクラが満開-花園神社境内のソメイヨシノ、新宿御苑、歌舞伎町弁天堂の紅枝垂 [季節]

4月10日(日)新宿のサクラはいよいよ満開に。写真は新宿・花園神社境内のソメイヨシノ、新宿御苑のサクラや花見客、歌舞伎町弁天公園の紅枝垂。


4月10日(日)東京都議会選挙、現職石原氏(78)が4選

4月10日、平成23年東京都知事選挙が行われた。東日本大震災後ということもあって、各陣営が選挙活動を積極的にやりにくいこと、メディアがニュースの大部分を震災・原子力関連にさいていることなどから投票率低下が予想されていたが、実際は投票率57.80%(前回+3.45%)、石原氏は前回を20万票程度票を失ったが、反石原票は約10万票ほど石原氏の得票を上回ったものの受け皿が東国原氏と渡邉氏に分散、結果として現職を有利にさせる結果となった。投票結果は以下の通り。

◆開票結果(当日有権者数10,505,848人、投票者数6,072,604人 投票率57.80%)
石原慎太郎(無・現) 2,615,120票
東国原秀雄(無・新) 1,690,669票
渡邉 美樹 (無・新) 1,013,132票
小池 晃   (無・新)   623,913票

20110410都知事選年代別.png

MX調査・年代別得票率より―
20代 石原28% 東国原39% 渡辺20%
30代 石原34% 東国原37% 渡辺20%
40代 石原38% 東国原33% 渡辺20%
50代 石原45% 東国原20% 渡辺19%
60代 石原53% 東国原18% 渡辺16%
70代 石原60% 東国原16% 渡辺13%

世代人口比が同じ幅になっているため分かりにくいが、上記グラフでは30代と70代の人口が多くなる。一方で、世代ごとの投票率は上世代になるほど高く、よって、50代以上の圧倒的支持を受けた石原氏は得票上では断トツの結果となっている。今回の選挙は、東日本大震災の直後(1カ月)であることもあって、「安全・安心」「震災対策」がメインのテーマとなり、この点で言えば争点が弱く、また「安心・安全」という極めて保守的政策を軸とすれば必然的に保守側有利になる。こういった状況下にありながら、都営地下鉄24時間化などを訴えた東国原氏は169万票を獲得、やはり反石原票の分散が痛かったのではないかと思われる。東国原氏の選挙公約は、一昨年の都議会民主党が掲げた政策要綱のほとんどコピー版、にもかかわらず、都議会民主党は渡邉氏を支持、これは石原側から見れば完全に敵失だったのではないか。石原氏は現職として公務を粛々とこなすイメージが功を奏し、4期目の当選となった。

石原慎太郎氏はもう78歳、本人曰く「150%辞めるつもりだった。」のだが、公示直前に急遽立候補を表明、新銀行東京と築地移転問題を抱え、現職のまま行きたい背後からの力が働いているなどと言われたりもしたが、一方で、震災直後、「安全・安心」思考の保守路線を守ることがこの国難を越える礎という責任感から4選目に立った。石原氏は当選後、「4選しても同じことをやるしかない。それにプラス震災対策。東京は力もあるし、日本の原動力。東京が混乱して止まったら日本が止まる」と語った。

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東京都知事が誰になるか?が実際面でどれほど大きなことなのか、変化を望むなら知事が変わってもらう必要はあるが、とはいえ、東京都というところは極めて、国以上に官僚主導なところであると、これは経験を通じて言う事が出来る。個人的に言えば、石原都政、ある程度のところまでは評価してきた。が、ある程度のところまでなのであって、もういい、そろそろ変換が必要だとつくづく感じている。とくに警察庁・警視庁の治安対策は、実際のところ、かなりの「無理」が懸かってきている。白と黒をきっちりつけたい安藤長官の施策も現場では無理というか、むしろきっちり行かないグレーの対処がまるでなってない。グレーは追い込めば黒になるし、支えれば白くもなる、そのあたりの、机上と実情の乖離を都政はもう少し埋めていくべき。だが、残念なのは、世の中を知らない人たち(知らないから白いままでいられる。)が権力を持ち、あるいは政治家をやっているような今の時代、そんな中身のない人間を選んでいるのも有権者なのだということをよくこの国の国民は考えた方がいい。白い人間と言うのは、大抵、無知なんですよ。

原子力、Yes or No?

もうひとつ、原子力政策について。渡邉氏「どんなにコスト、時間がかかろうとも脱原発のエネルギー政策に転換を図る」小池氏「今こそ安全神話と決別し、安全最優先で(原発推進を)見直す時だ」東国原氏「太陽光発電、バイオエネルギー、自然エネルギーに転換していく社会を目指すべき」に対し、当選した石原氏は原子力に賛成も反対もなく、「電力消費を前提とした産業構造や日本人の生活様式の根本体質が変わらない以上、単純に原子力全てを否定することだけでは解決しない」と語っている。

これらについて、私見だが、多分国家が進む「道」は答えが出ている。原子力はこれ以上拡大させない程度にコストをかけて確実な安全を確保しながら維持しつつ、可能な範囲でLNG、水力、火力などを織り交ぜながら代替エネルギーを模索、必要な時間を使いながら、やがて再生可能エネルギーへと移行する。その間、「やむを得ず」原子力は現存し、無暗な反対活動はあまり意味が無いとも言えるし、一方で、原発回帰を防ぐためにも、「バイアス」として反対活動は必要、とも言える。つまり、一歩道を誤れば、いつでも安易に建設と発電についてはコストが安い原子力に流れる危険ははらむからだ。ただ、例えば、研究者としてもダメと言われればより「完璧」なモノを作ってみたくもなる、つまり誰もしない「挑戦」は蜜より甘い。そこは安易に考えないほうが良いかと思う。そういったモチベーションが、実はこの国の「知財」を支えてきた、という側面を軽視しない方がよい。そこを削ぐことになるかもしれないが、それはどう考えればいい?

産業、経済、科学の進歩、いろんな利と害が合わさって、最早、我々世代ですら「Yes or No」の答えを出すのは難しい。その点で、「安易」な綺麗事ともとれる東国原氏、小池氏、渡邉氏の発言に対し、むしろ「現実的」な石原氏の発言と、自分は実は結構近いし、そこは評価している。だが、答えを出すべきは、自分らやそれより上の、まして石原氏でもないだろう。ここはこの国の未来の在り方に深く関っている。未来は誰のものか?若者、少なくとも自分より若い世代のモノだろう。だから、答えは、そこに委ねるべき。故に、都知事選も若者支持者へと世代交代はされるべきだった、、と、それは後の祭りだが。


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