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8月21日(月) 北側国土交通大臣 新宿駅周辺と歌舞伎町を視察 [まちづくり]

8月21日(月)、北側一雄国土交通大臣(観光立国担当大臣兼務)が「新宿駅周辺の都市再生」に係る新宿駅周辺と歌舞伎町等の視察に訪れた。新宿駅周辺地域は、いわゆる繁華街のインフラ更新期にあり、内閣府の都市再生特別措置法の定めるところの都市再生緊急整備地域に指定されており、政府・東京都・新宿区、および各地域民間協働によるまちづくりが計画、推進されている。今回の北側大臣の視察は、新宿駅周辺の都市再生における重点課題の3つのポイントである「新宿駅東西自由通路の整備」「靖国通り地下歩行者空間~新宿3丁目周辺整備」「歌舞伎町のまちづくり」の状況視察と新宿区および地元事業者との意見交換がその趣旨。

14:30より新宿区役所第二委員会室にて中山弘子新宿区長による概要説明から。地元各商店街振興組合理事長からまちづくり関係者、四葉会(歌舞伎町興行4社)からも代表者が参加。

 

■新宿駅東西自由通路

 

JR新宿駅改札内北通路(青梅通路)の空間を活用、幅員25mで先行整備を検討中。国庫補助の活用を図り、都市計画として位置づけ。

北側大臣と中山区長による新宿駅青梅通路の視察。

昭和55年ごろから地元商店街からの強い要望で、新宿駅の西口と東口を改札を通らずに自由に往来できる通路の整備についての検討が始まったのだが、それから約25年たった今、やっと実現の目途が立ち始めているといった印象がある。

現在25m案を中心に協議中で、地元地域もこの案を了承の方向にあるが、一方でJR側から幅員40m案という提示もある。公式ではないが、JR側のルミネエスト(旧マイシティ)建て替えや駅地下施設(商業テナントのある駅地下整備)が40m案の背景に隠れていると見る地元商店街とJRとの意見のすれ違い、JRに対する地域の要望(具体的な公共還元について)など協議が必要な課題もある。南口の基盤整備事業などもあわせて進行中であるが、たとえば人工地盤を作れば容積率アップで50F建てのビルがいつのまにか建てられてしまうというJRの手法が「あまりに民間とは開発コストに開きがありすぎる。それならそれで、JRは駐車場整備など具体的な公共貢献案を出して欲しい。また駅地下施設ができたりで地元商店街との競合になるような開発は困る。」と話す方がいるように、東西自由通路そのものは地元地域の念願である一方、そのあり方についてはやや警戒感もあったりする。

■靖国通り地下歩行者空間~新宿3丁目周辺整備

 

新宿サブナードから地下鉄13号線(平成20年6月開業の予定)新宿3丁目コンコースを結び、地下歩行者ネットワークの向上を図る計画を検討中。地域各商店街振興組合等からの要望に基づき検討、今年1月に検討準備会発足。地下鉄13号線開通時期までに整備方針を定め、都市計画決定を目指す。

新宿地下駐車場㈱の小松原茂郎社長と中山区長、北側大臣。

サブナードは、靖国通り地下に駐車場、ショッピングアーケードの二層構造になっている。新宿区役所付近から西武新宿駅前付近までがその範囲。これを、平成20年6月開通の東京メトロ13号線の新宿3丁目駅まで延伸するという計画。これについては、単に通路を延伸する案から、地下駐車場とショッピングアーケードも含めて延伸する案までいくつか考えられるが、予算規模も99億から213億と大きな幅がある。開発に伴う民間負担をどうするのか、あるいは隣接する建造物の地下部分をつなげるのかどうか、その際の建て替え(具体的には靖国通りに面するゴールデン街付近の再開発などは、サブナード延伸の計画によって誘引されたと見ていいだろう。)はどうなるかなど協議すべき課題は多い。しかし、新宿から歌舞伎町周辺の地下道を歩いたことのある人にはわかると思うが、上がったり下がったり抜けられると思ったら一回上に上がらないといけないなんてところが多いサブナード周辺の地下構造は改善余地が盛りだくさん、東西自由通路を含め地下をどう整備して回遊性と歩行快適性を高めるかは今後の新宿駅周辺の整備の中で重要なポイント。

■歌舞伎町のまちづくり

安全安心のまちづくり「歌舞伎町ルネッサンス」の推進と、シネシティ広場周辺劇場街各社(東宝・東急レクリエーション・ヒューマックス・東亜興行)によるシネシティ広場に面する劇場街の再開発を官民協働で検討、協議中。現在まちづくり誘導方針策定作業をすすめている。また、花道通りの歩道拡幅(18年度、今年11月ごろ着工~来年3月ごろ完成予定)から西武駅前通りの相互通行等整備、その他歌舞伎町全体の回遊性向上も含めて検討を進める。

↑左は、㈱東急レクリエーションの佐藤進会長と北側大臣、中山区長、㈱ヒューマックスの林瑞祥社長。東京都健康プラザ「ハイジア」前で「あれが問題のハイジアは東京都、その向こうの大久保公園は新宿区、ここからシネシティ広場周辺の4社のエリアと合わせて一体的に考えたい。」と地図を見ながら北側大臣に話す林社長。ハイジアを「問題の~」といわれた林社長であるが、まさにその通りで、東京都の施設として地元とのさまざまな対策やテナントに関する縛りによって「健康」施設でなければならない宿命を負っているハイジアは施設として大きな失敗作といえる。これだけの建物、今後どう有効活用すべきか、もう一度再考すべき時期に来ているのは間違いない。

シネシティ広場とその周辺劇場街は歌舞伎町の核である。客席数9,000席を越す興行街としてのポテンシャルは首都圏随一であるが、これも築50年と老巧化が進み再生が急がれる。現在、新宿TOKYU MILANOビル(㈱東急レクリエーション)とコマ劇場・東宝会館(㈱東宝)、地球会館・ヒューマックスパビリオン(㈱ヒューマックス)、第一・第二東亜ビル(㈱東亜興行)の4社で再開発の協議が進められているが、いくつかの明確な問題(資金面での足並みやビルの償却年数、テナントについての思惑の違い)があってまとまるにはもう少し時間がかかると思われる。具体的には書けないが、場合によっては白馬の騎士の登場と外科手術みたいなことがあるかもしれない。「今年中には発表できる形で目途をつける。」と東急レクリエーション佐藤会長。

シネシティ広場周辺の劇場街再生・再開発は、歌舞伎町ルネッサンスの中核である。「バレエシアターを歌舞伎町につくりたい。」(佐藤会長)なんて話もあるが、ここのテナント計画をどうするかということも大事だし、同時に自動車の回遊性、駐車場の問題、JR新宿・西武新宿駅からの回遊性なども考えねばならない。その範囲は、結果としてシネシティ広場周辺のみならず歌舞伎町エリア(サブナードやハイジア、大久保公園なども含めて)全体におよぶ。10年単位のやや長めの時間軸の中で、これら三つのポイントはすべて関連付けがされているといえる。とは言っても、地域再生に時間がかかればかかるほど民間事業者の耐えるべき時間は長くなる。この時間軸についての考え方が行政と民間ではときどき差があるなぁと感じるときがあるが、つまり民間の利益を考えれば、いかに短時間にまちづくりをすすめるかが非常に重要ではある。

↑北側大臣、中山区長、ヒューマックスの林社長

北側国土交通大臣記者会見

「新宿駅周辺のまちづくりについては、国として大いに関心を持っている。今日、久しぶりに新宿周辺を実際に歩き、地元の方々からもいろいろ要望を頂いた。新宿区ともしっかり連携をとり、この街の発展・再生に全力で取り組みたい。まず、今日のポイントは3つあり、ひとつは新宿駅の東西自由通路。これが出来たら、回遊性が街全体として非常にできてくるので大切な事業だ。JR東日本が中心となる事業ではあるが、はやく実現できるよう取り組んでいきたい。二つ目は、地下鉄13号線が20年の開通にあわせ延伸の計画のあるサブナード。これが明治通りまでつながると、また地下鉄13号線は東急線との連結も出来てくるので、より人の流れができてくると思われる。そういう意味でサブナード延伸についてもしっかり応援をしていきたいと考えている。もう一点が、かねてから話題の歌舞伎町。この歌舞伎町が本当に安全で安心できる賑わいのある街になっていくかどうか、これは全国が注目している。私は地元が大阪なのですが、大阪にもミナミとかいろいろあり、ミナミの人たちにも私は言っているんですが、歌舞伎町の変わりようを是非しっかり見守り、そこを模範にしてもらいたいといっている。歌舞伎町はなんといっても日本の代表的な繁華街。これは国としても、警察、国土交通省、内閣府都市再生本部等、政府といたしましても歌舞伎町が本当にすばらしい魅力のある安心の街に、そして多くの方々が安心してやってきてもらえるような街に是非できるよう力を合わせていきたい。

久しぶりに歌舞伎町に来たんですが、本当に綺麗になってきたなぁと思いました。新宿全体が大きな変化の時にあると思う。私は、学生時代からここら辺はウロウロしていたんですが、新宿、そして歌舞伎町にはここの持ち味があると思う。その持ち味を大切にしながら、なおかつ若い女性にも外国人にとっても安心して楽しめる魅力のある街にすることが大事なのではないか。銀座や六本木とはちがう、新宿の大衆的というか庶民的な空気というのは一種の文化だと感じる。こういった文化は大事にしていかないといけないのではないか。是非、今よりもっと魅力のある街にしていけるようしっかりとサポートしていきたい。」

「しっかりサポートしていただけるという話を伺い、勇気をいただきました。困難な場所だからこそ、地元の人たちと力を合わせてガンバラねば!」と中山区長。


毎月第一・第三月曜はグリーンバード歌舞伎町のボランティア清掃(8月21日第二回目)

この日8月21日は、19時より歌舞伎町劇場通り一番街のアーチ下に集合して、グリーンバード歌舞伎町杉山文野クンがチームリーダー)のボランティアごみ拾い。ボランティアだから「出来る限り」ってのがモットー、誰でも自由に参加できて、ついでに歌舞伎町を遊覧、ハセベ氏(グリーンバード代表)が「おそうじ合コン」とかって言う、ゴミを拾いながら愛もひろっちゃおぅみたいな気楽なノリで歌舞伎町1丁目全域をゴミ拾いを行う。

 

この日の参加者は13名。一番街からセントラルロード~桜通り~あずま通り~区役所通りを経て花道通り、最後にシネシティ広場へ。集めたゴミは燃えるゴミと燃えないゴミに分別、今回のゴミ処分は㈱ヒューマックスが協力を申し出てくれた。ヒューマックスパビリオンのゴミ置き場に収容、自社分と一緒に処理。なお、グリーンバード歌舞伎町の次回清掃は9月4日と18日の各月曜日、集合はいつもと同じく歌舞伎町劇場通り一番街のアーチ下に19時です。

ところで、杉山クンのブログが楽天に変更したとかで、デザインも一新されてました。一応お知らせ。


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