SSブログ

5月17日より新宿シアターアプルにて移動演劇「夢~歌舞伎町物語」 ゲネプロより [映画・演劇・ライブ]

 どこまでが現実で、どこまでが虚構なのか。60年前の新宿ムーランルージュの踊り子達の歌声や笑い声が響く、歌舞伎町の夢舞台が今、幕開く~(写真はネコ役の岸燐さん)

5月17日、歌舞伎町をつくった男、鈴木喜兵衛の戦後の焼け野原のこの地に劇場街を中心にした道義的繁華街を築こうとした話をモチーフにした演劇「夢~歌舞伎町物語」(脚本・演出 品川能正 東京ギンガ堂公演 会場:新宿シアターアプル)がいよいよ初日を迎える。

東京ギンガ堂公演 「夢~歌舞伎町物語」記者会見の模様

  • 主演:大沢樹生 耿忠
  • 開演:18時30分シネシティ広場野外劇~19時シアターアプル開演(20日・21日は14時~の回あり)
  • 17~20日の終演後、アフタートークがあります。17日:杉山文野クンほか 18日:李小牧 城克(歌舞伎町商店街振興組合事務局長) 19日:中山弘子新宿区長ほか予定
  • チケット取り扱い:電子ぴあ(0570-02-9988) 歌舞伎町商店街振興組合(03-3209-9291)
  • 共催:歌舞伎町商店街振興組合 後援:新宿区 TOKYO FM 文化放送

公演は5月17日(水)から21日(日)まで。コマ劇場前のシネシティ広場にて野外演劇をプロローグとし、その後シアターアプル内に移動という、シネシティ広場周辺全体を舞台にしたイメージの移動演劇が演出されるという。5月16日に公演スケジュールと同じ時間帯に、シネシティ広場からシアターアプルを使っての場当たり・ゲネプロが行われたのでこれを覗いてみた。

 シネシティ広場に設営された特設ステージ。新宿消防署の協力によって消防車が用意された。物語導入部の大道具としての役割を果たす。

 ゲネプロ中であったが、ステージに脚本・演出の品川能正氏(右から三人目)を交えてのワンカット。品川氏は、「人間の理性と狂気の微妙な均衡を描く」作風として高い評価を得ている演出家。2001年には日本と韓国の国際共同制作「火計り~400年の肖像」、2004年「KAZUKI~ここが私の地球」でアメリカ公演(NY・LA)、2005年「沈黙の海峡」(ソウル市劇団と国際共同制作)などで国際的に活躍している。

 主演女優の耿忠(コウ・チュウ)さんと李小牧。李小牧氏(Lee Xiao Mu)は本作品の原作を提供し、自身も実際の「歌舞伎町案内人」として出演している。耿忠さんは松竹映画「ラブレター」などに出演している中国出身の女優さん。「18年間歌舞伎町の街に立ってきて、まさか自分がステージに立てるなんて、しかも企画から関わって一緒に舞台を作れるなんて驚きだし、とてもうれしい。」と李氏、彼は46歳なんだよね、見えないねぇ、若い!舞台は初めてかもしれないが、いままで立って来た歌舞伎町という街も、言ってみれば毎日お祭りみたいな、非日常的なステージのような場所だからね。

シネシティ広場で野外演劇、そのままシアターアプルへ。

 

(左)峯嶋茂兵衛氏が鈴木喜兵衛氏に1万坪(のちに歌舞伎町に)を託す (右)GHQによる建築制限令で歌舞伎町の劇場街建設の夢は断たれるのか。

 鈴木喜兵衛氏の目指した劇場街を中心とした道義的歓楽街、その大衆芸能・文化・娯楽が歌舞伎町のDNAである。そして、これを地域再生の軸として歌舞伎町のまちづくりをすすめていきましょうというのが歌舞伎町ルネッサンス。今でこそ、さまざまな人たちや企業、行政等がかかわってなんとか進めようとしているわけだが、それを戦後の焼け野原に立って壮大な「夢」を抱き、それを実行した男・鈴木喜兵衛、そしてその後の「夢」の行方。日本・中国・韓国のアジアのクロスオーバーが息づくこの街を舞台に、それにふさわしいキャストによる演劇は、これからの歌舞伎町をイメージする上で一つのきっかけになるかもしれない。しかし、なによりステージで演じるキャスト、裏方や制作のスタッフ一人ひとりが、確実に歌舞伎町のまちづくりの担い手そのものなのかもしれない。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0