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4月21日(日)新宿花園ゴールデン街 桜まつり2024 開催 [イベント]

イベントの主旨は「普段はチャージを1,000円ぐらいとる店が多いんですけど、今日はチャージ無料、1杯500円ではしご酒をしていただいて、ゴールデン街を知っていただく」(新宿三光商店街振興組合・成瀬理事長 Heavy Gauge)ということで実施されています。春の桜まつり、夏の納涼祭はそういう感じなのですが、とは言え、主旨はそうであっても、すっかり敷居を下げ観光地化され日頃観光客が大勢訪れているこの街にあって、むしろこうしたイベントになるとかつて来ていたが少し離れ気味だった常連さんたちを大勢見かけるというのも、それはそれで意味があるのかもなあとも思います。

今日は夕方から雨っぽかったので早めに出動、桜まつりの開会式から撮ったのは実ははじめて・・成瀬理事長からはじまり、共催となる新宿ゴールデン街商店街振興組合の関根理事長(bar plactic model)、そして「今日は雨降ってますけど楽しみましょう~」と吉住新宿区長の挨拶からスタート。区長は何軒回ったんぼかな、彼は相当酒豪なんですw
ざっと290店舗ほどあるゴールデン街の約半数(158店舗?)がこのイベントに参加されていました。
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【新宿花園ゴールデン街 桜まつり2024】
日時:2024年4月21日(日)15:00 ~ 22:00 雨天決行
主催:新宿三光商店街振興組合
共催:新宿ゴールデン街商店街振興組合
特設サイト: http://golden-gai.tokyo/sakura2024/

さて。常連さんは兎も角ですが、はじめての方もきっとたくさん来られていたでしょうし、お気に入りのママさんマスター、見つけられましたか?

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12月22日(金)警視総監が歌舞伎町を巡視― 年末年始の特別警戒 2023/12/22 [季節]


警視庁は、令和5年12月15日から令和6年1月3日までの間、20日間、延べ20万9000人を動員し、全庁を挙げて都内全域で年末年始の特別警戒を実施しています。年末年始における都民の生活の安全と平穏を守るため、また、特に人の流入出量の多い「盛り場」では、盛り場地区特有の被害を防止するために、環境浄化のための対策に力を入れています。一斉警戒日の22日(金)には、小島裕史警視総監が歌舞伎町を視察しました。
午後5時ごろ、小島警視総監が歌舞伎町に到着、最初に歌舞伎町交番勤務の警察官らに街頭犯罪への警戒の徹底を指示、その後、新宿警察署・永野雅通署長と向出和雄地域課長の案内で、新宿署管内の警察協議会、防犯協会、歌舞伎町商店街振興組合ほか約100名の地域ボランティアとともに歌舞伎町内を巡視しました。巡視は歌舞伎町交番からシネシティ広場、劇場通り一番街、ゴジラロード、新宿東宝ビル東面側から回って交番に戻るコースでした。
小島裕史警視総監(コメント)
「年末年始特別警戒の一環として、本日、「一斉警戒」と銘打ち、警視庁を挙げて「見せる警戒活動」により街頭警察活動の更なる強化を図っているところ、日本屈指の繁華街である新宿歌舞伎町を巡視いたしました。新型コロナの5類移行後、初めての年末年始となり、多くの人出が予想されることから、街頭犯罪の増加や盛り場環境の悪化、重大交通事故の発生が懸念されます。
警視庁といたしましては、今後も、各種犯罪の防圧検挙に努めるとともに、悪質な客引きやぼったくりのほか、昨今問題となっているホストクラブの売掛金に起因する違法行為の取締り等、歌舞伎町をはじめとする繁華街の環境浄化対策や、重大交通事故防止対策、殺到事故防止対策を推進し、都民の皆様が平穏のうちに明るい新年を迎えられますよう、引き続き、首都東京の治安確保に全力を尽くしてまいります。」

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2023/12/13 新宿区緊急記者会見『歌舞伎町ホストクラブ高額請求問題対策』について(ノーカット/第3回・進捗状況報告)48m57sec [まちづくり]

2023/12/13 新宿区緊急記者会見『歌舞伎町ホストクラブ高額請求問題対策』について(ノーカット/第3回・進捗状況報告)48m57sec


00:00 冒頭 出席者紹介

会見出席者
・新宿区長 吉住健一
・groupdandy COO 巻田隆之(ホストクラブ連絡会事務局):(仮)ホストクラブ連絡会幹事長就任予定
・ホスト協会 会長 北条雄一:(仮)ホストクラブ連絡会会長就任予定
※ホスト協会:2006年、暴力団へのミカジメ不払い運動の一環で、警察(新宿署組織犯罪対策課)主導で暴力団との縁切りや客引き行為抑制のために立ち上げたホストクラブの会「新宿歌舞伎町ホストクラブ暴力団排除協力会」を前身とする。会は当初、クラブ愛の愛田武社長(故人)を中心に歌舞伎町には約180店のホストクラブがあり、うち約27店舗参加でスタート。愛田武氏が退いてから会は求心力を失い細々としたものの、跡を継いだ北条雄一氏が会を『ホスト協会』と改め活動を継続、現在に至る。
参照: https://kabuki-cho.blog.ss-blog.jp/2006-11-23


【報告】
00:42 新宿区長 吉住健一
会見前に行った非公開の会議にて、前回(12/5)に決めたことの詳細についての詰め、積み残した課題として20歳未満(18歳以上、民法上の成人)のホストクラブ利用をどうするのか(詳細は巻田氏より)、ホストクラブ団体設立について、準備会としては現在事務局機能を担っている巻田隆之氏を中心に数人の幹事会で進め、会発足時にあたってはホスト協会会長の北条雄一氏を連絡会会長にして活動する旨の合意がなされた。
02:15 groupdandy COO 巻田隆之
・20歳未満(18歳以上、民法上の成人)のホストクラブ利用について
来年(2024年)1月度から、新規客の入店をさせないことで合意。20歳未満の既存客は、1年の期間をめどに来店を可とするが、以降、飲酒ができない20歳未満の間はホストクラブへの出入りを禁ずる。
・ホストクラブの組合について

ホスト協会会長だった北条雄一氏を会長に。北条氏は、ホスト協会会長としてSRI(新宿社交料理飲食業同業組合、北条氏は理事)や歌舞伎町商店街振興組合との関係実績を考慮。警察関係者や行政、弁護士を顧問に迎え、参加するホストクラブ(19グループ、歌舞伎町内のほぼすべて)が協力し合って実効性のある組織をつくっていく。(現在の連絡会を準備組織とし、参加グループから選出した幹事を数名置いたうえで巻田氏が幹事長に就任、組織をつくっていく)


歌舞伎町のホストクラブにおける自主規制合意事項まとめ(前回協議を含む):
1、お客様の生活を破綻させるような営業は行わない。
2、高額な売掛被害に対しては、行政と連携し、真摯に対応する。
3、売掛は1月以降、段階的に入金率を上げて4月以降は無くす。
(会計時入金率 1月70% 2月80% 3月90% 4月以降100%)
4、20歳未満の客について
20歳未満の客については、新規はお断りし、既存の顧客のみ受け入れることで、1年後には20歳未満の客は受け入れを廃止する。
5、反社会的組織との関係は断絶する。
6、上記の目的を達成するために、業界団体を設立する。


06:29 ~質疑応答

吉住区長が強調したのは「身の丈に合った遊びをできない方には、歌舞伎町に来ないでもらいたい。」ということ。

人には愚行権(ぐこうけん)という権利があるとされる。たとえ他人から愚かで間違いだと指摘されるようなことであったとしても、幸福権を追求できるのはあくまでその個人であり、他者は実際のところそこにあまり関心はない、故に、生命や身体など自分の所有に帰するものは、他者への危害を引き起こさない限りで、たとえその決定の内容が理性的に見て愚行と見なされようとも、対応能力をもつ成人の自己決定に委ねられるべきである、という権利だ。ここで重要なのは、"対応能力をもつ成人"であることであって、自由社会における"自由"の概念において重要な考え方。

"身の丈に合った遊びをできない方"というのは、対応能力をもつ人、つまり"成人"以外の人、ということと同義ととらえるかどうか、そこは議論があるかと思うが、歓楽街には様々な危険が内在しているのだから回避する能力が欠けている人は来るべきではない、というのはその通りかもしれない。

一方で、社会全体がそもそもノーリスクであるわけでもなく、そういう中で生きる上での回避能力は、こうした歓楽街における生々しい人間模様を体感することで培われたりもする部分もあるとも思う。歌舞伎町を見ていると、本当にモラトリアムな街で、大人げない大人たちの集まる場所だと感じる。人が成長する"過程"の街ともいうか。おそらく成長し切った人(あるいは成長をやめた人)にとっては、興味などわかない街、なんだろうなと。


今回のスキームは、コロナ禍初期に、夜の街が一斉に叩かれたときに、吉住区長が興した形と経験が生きている。「今、(街で)何が起きているのか、情報共有できる団体として発展していってもらえれば、と思う。」(吉住区長)と、あの時と今回も同じことを言っている。一見、行政と一番遠いところにあるように見えるホストクラブ業界だが、2万人程度とみられる歌舞伎町の就業者数の実に3割強をホストクラブが抱えている現実を考えれば、何かと妥当な繁華街対策のスキームだと言えるだろう。コロナ禍の時は、Smappa!グループの手塚マキが区長のパートナーとして組織を回した。今回は、もう少し"腕力"がいる問題ゆえに、歌舞伎町で最大というより日本で最大のホストクラブグループであるgroupdandyのCOO、巻田隆之が中心になってことを動かした。

通常の企業ガバナンスと、モラトリアムな自由人たちで形成される歓楽街のガバナンスのコントロールはまったく違うのは誰もが想像できると思うが、結果はこれからだが、ひとまずここまで、巻田氏と彼を支えた面々が自主規制を全体合意までもってこれたことを正直、評価したいと思う。

「僕たちが責任者としてリーダーとしてしっかり倫理感や道徳であったりということを常日頃から伝えていけるかどうかだと思っている。そこがない限り、結局本質は何も変わらない。結局僕たちはお客様にきていただいて、喜んでいただいて、それで対価をいただいている仕事なわけで、それをお客様がそういったことで生活を破綻させてしまうような、そんなあり方が正しいわけはない。

もう僕たちが覚悟と信念を持ってしっかり男の子たちに伝えていけたらと思っております。」(巻田)

また「今回のルールは、あくまでも過渡期のものだと思っている。例えば二十歳未満の方の、主に酒類を提供する飲食店への出入りについては、例えば都条例であるとか、法律の改正によって、そもそも禁止をしていただければこういう問題は発生しない。成人年齢の引き下げを行ったときにこういったことが検討から外れていたのか、そこは私は議論に加わっていなかったのでわかりませんが、あらかじめそれを決めてさえくれれば、それをやる店舗は出なくなるはず。国や東京都に対してはこれは社会通念上是正しなくてはならないんじゃないかということについては、やはり改正を求めていきたいと思っている。」と吉住区長。


まだまだほかにも様々な課題が内在している歓楽街ではあるが、集娼政策上の機能的装置としての役割をもつ歓楽街の存在意義と、一方で可視化という時代の流れの中での、今回の対策事例は意味があると思って記録した。すべてを書くわけではないが、引き続き、見守っていきたいとも思っている。

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2023/12/5 新宿区緊急記者会見『歌舞伎町ホストクラブ高額請求問題対策』について(ノーカット/第2回・進捗状況報告) [まちづくり]


2023/12/5 新宿区緊急記者会見『歌舞伎町ホストクラブ高額請求問題対策』について(ノーカット/第2回・進捗状況報告)


00:00 冒頭 出席者紹介/会見概要説明
00:57 吉住新宿区長(ここまでの進捗状況、経緯について報告)

「社会一般の通念と繁華街の常識とのギャップを感じている。(青母連が代弁している被害者側が何を望んでいるのか、ホスト側に共有してもらう中で)今(先日の会見後、ホストクラブ業界と何度か協議したが)この状態では発表できる段階ではないと判断した。

今(ホストクラブ業界の)社会的評価はどうなっているのか、女性を食いものにする卑劣な業界、(全体ではないが)反社会的組織と結託した凶悪な業界である、未成年をはじめとした若年者までも金稼ぎの道具にする(保護者の視点から見ると許されざる業界)、という評価であると区長自身がホスト業界に伝えた上で、ホスト業界が危機感を感じてもらい、今後どうしていくのか、独自に検討してもらった。

(青母連からの主張について)

相談者のほとんどは(ホストクラブ女性客の)家族である、保護者側が口々に訴えているのは"娘を返して”という一点である。"(娘はホストに)恋愛感情を持って、あるいは洗脳された状態になってしまって、娘がどうしても親と向き合ってくれない。”

こうした事象の原因は、成人年齢が18歳に下がったことが非常に大きなファクターであると、青母連は主張している。また、一方で、ホストクラブの(業務委託を受ける側の)ホストも(店内ルールや売掛システムによって)追い込まれているのではないか、という主張もしている。

売掛回収に書面での催促が家族側に行われる際、国家資格をもつもの(弁護士等)が脅迫的な形で加担している可能性も指摘されていると、こうしたことにより、家族が大変苦しんでいるという"訴え"もあると主張していた。
こうした"主張"を受けて、ホスト側の代表として、最大手であるgroupdandy のCOO 巻田隆之氏(今回のホスト側の連絡会の事務局機能を担っている)から、「大変申し訳なかった」と業界として反省するとともに、今後業界をどう修正していくのか、各グループごとのホスト教育の取り組みを進めつつ、自主ルールの検討に入った。

(吉住区長からホスト業界側への検討要請)

新宿区としては、以下概要をホスト業界側に求め、検討をしてもらっている。

①すでに発生してしまっている高額な売掛について、どのように対応していく方針なのか
②行政機関、警察とどのようにやり取りをするのか(業界団体設立に向けて)
③暴力を使って取り立てをする、あるいは親元に請求に行く、そのようなことを本当に行っているのかどうか。調査の上、そういったことが起きないようにするにはどういう取り組みができるのか
④高額な請求が頻繁に発生する"理由"について、そしてそうした事例が起きないようにするにはどのような対策ができるのか
⑤20歳未満の人、あるいは、20歳以上であっても学生・専門学生等方々に高額な請求が発生してしまうことがないよう、どのような取り組みができるのか
⑥反社会的組織との関係性について(区長が質問はしたがさすがに"関係しています"という人はいなかった)、つまり、性風俗や犯罪に加担するよう教唆をしたり斡旋をするといったことがおきないようにするためにはどのようなことができるのか

この日、12月5日の会議では、関係各行政機関立会いの下、冒頭の概要説明後、
・被害者と訴えている方たちへの対応について
・業界ルールについて
・業界団体の設立について
を協議。(協議は非公開)

 

08:57 内閣府消費者庁(消費制度課 課長補佐 奈良陽一):消費者契約法所管

11月30日付けで、いわゆるデート商法に関する消費者契約法で定める取り消し権がホストクラブなどの飲食にどのように活用できるのかを消費者庁のwebサイトで公表した。
(参照) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_system/other/assets/consumer_system_other_231130_0001.pdf

【ホストクラブなどにおける不当な勧誘と 消費者契約法の適用について(周知)】
令和5年11月30日 消費者庁 消費者制度課 
近年、一部の悪質なホストクラブなどにおいて、その従業員であるホストが若年女性に対して、その好意の感情を不当に利用して、困惑させ、飲食などの提供を受ける契約(以下「飲食などの契約」という。)を結ばせるという事例が報告されています。消費者契約法(以下「本法」という。)では、消費者の利益を守るため、消費者契約について、不当な勧誘による契約の取消し等を規定しており、好意の感情を不当に利用した契約、いわゆる「デート商法」については、第4条第3項第6号に取消権を定めています(別紙1参照)。
 ホストクラブなどにおける飲食などの契約も本法上の消費者契約に当たり得るため、本法で定める要件に該当する不当な勧誘により締結した契約について、消費者が契約の相手方である事業者に対して取消しの意思表示をすることで、その契約を取り消すことができる可能性があります。
※年齢18歳未満の者(未成年者)が、両親などの法定代理人の同意を得ずに結んだ契約については、民法第5条に基づき、原則として取り消すことができます。   具体的には、ホストクラブの従業員であるホストなどが、消費者(以下「客」という)に飲食などの契約を勧誘する際に、○ 客が社会生活上の経験が乏しいことから、 ① ホストに対して恋愛感情など好意の感情を抱き、かつ ② ホストも客(=自分)に対して恋愛感情など好意の感情を抱いていると誤って信じていること を知りながら、 ○ これに乗じ、飲食などの契約を締結しなければ(例えば、酒類などを注文してくれなければ)ホストと客の関係が破綻することになる旨を告げることにより、 ○ 客が困惑し、飲食などの契約の申込み等をしたときは、 本法に基づき、この契約を取り消すことができます。なお、仮に、ホストが恋人間の個人的なやり取り(売掛金の立替えなど)だと主張している場合でも、ホストが本法上の事業者に該当する場合で、本法の要件に該当する不当な勧誘をしていれば、その契約は取り消すことができます。 また、ホストクラブの従業員であるホストなどが、客に飲食などの契約を勧誘する際に、価格や内容を偽って結ばせた契約や、客が店から退去する意思を示しているにもかかわらず退去させずに結ばせた契約なども、同様に本法で定める要件を満たせば、取り消すことができます。
※本法は民事ルールであることから、客である当事者が契約の取消しを主張した上で、当事者間で解決していただく必要があり、最終的には、個別具体的な事案に即し、司法の場で判断されることになります。

10:29 厚生労働省(東京労働局需給調整事業部長 田中里枝) :職業安定法所管
・ホストクラブの飲食代などを返済させるために、ホストやスカウトが、性風俗や売春などの仕事を紹介すること、また、マインドコントロールの手法を用いてこれを行うことは、職業安定法で禁止されている。これに違反したものは、1年以上10年以下の懲役、または20万以上100万円以下の罰金の対象となる。
(参照) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/dv/index_00037.html

○職業安定法(昭和22年法律第141号)(抜粋)
第六十三条 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。
一 暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、職業紹介、労働者の募集若しくは労働者の供給を行い、又はこれらに従事したとき。
二 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務に就かせる目的で、職業紹介、労働者の募集、募集情報等提供若しくは労働者の供給を行い、又はこれらに従事したとき。
※検挙事例

職業安定法第63条第2号(有害業務に就かせるための職業紹介)による検挙事例
(事例1)当時ホストクラブ従業員であった者が、店での売掛金の返済名目で客の女性に現金を要求し、スカウトマンを介し、ソープランド従業員に紹介して売春をさせた事案。(同ホストクラブ従業員であった者、同スカウトマンその他関係者について、職業安定法違反等で検挙した。)
(事例2)ホストクラブの店長らが、店での売掛金を支払わせるため、客の女性をソープランド経営者に売春婦として紹介した事案。(同ホストクラブの店長その他関係者について、職業安定法違反等で検挙した。)
Q&A

Q ホストやスカウトが、売掛金(いわゆる「ツケ」)の回収のために、客の女性に、性風俗や売春の仕事をあっせんした場合、職業安定法に違反するのではないか。
A 一般に、性風俗や売春などの業務に就かせるための仕事の紹介等は、職業安定法違反に該当すると考えられます。
Q 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務とは、どのようなものを指すのか。
A 公衆衛生又は公衆道徳上有害な業務とは、社会共同生活において衛生上他人に危害を与えるような業務又は社会共同生活上守られるべき道徳を害する業務を指します。
例えば、店舗型性風俗特殊営業店(いわゆる「ソープランド」など)において、女性従業員に不特定の男性客を相手に手淫、口淫等の性交類似行為をする業務や、わいせつビデオ映画の製作販売会社が制作するわいせつビデオの女優として稼働する業務がこれに該当するものとされた裁判例があります。
Q 恋愛感情の利用など、女性を支配下に置く手法(マインドコントロール)を用いて仕事を紹介することは、職業安定法に違反するのではないか。
A いわゆるマインドコントロールも含め、客の正常な判断力を損なう手法を用いて仕事を紹介することは、精神の自由を不当に拘束するものとして、職業安定法違反となる可能性があります。

11:48 東京都(生活文化スポーツ局次長 久故雅幸)

警視庁・新宿区と連携し、相談事例や、繁華街に含まれる危険性について注意喚起・相談窓口案内(チラシ・SNS)
悩みがあったら、すぐに相談を!ホストクラブ等での過度な「売掛」に注意!https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2023/12/01/08.html
(相談センター)
東京都女性相談センター(23区居住の方)電話 03-5261-3110
女性相談センター多摩支所(多摩・島しょ地区居住の方)電話 042ー522ー4232
高額請求や多重債務で困ったときは、消費者ホットライン188や、自治体の無料弁護士相談などに相談しましょう。
消費者ホットライン 電話 188
東京都消費生活総合センター 電話 03-3235-1155
若者の悩みや困りごとは・・・ 東京都若者総合相談センター 若ナビα 電話 03-3267-0808

13:18 歌舞伎町ホストクラブ 代表/連絡会事務局 巻田隆之(groupdandy COO)
今後のホストクラブの自主規制ルールについての方向性(協議中の方向性)概略を説明
「今日ここに集まりましたのは、歌舞伎町の13グループ200店舗以上の代表者たちになります。こちらを代表しまして、お話をさせていただきたいと思います。歌舞伎町のホストクラブにおきまして、最近の報道に取り上げられました不適切な出来事に関しまして深くおわび申し上げるとともに、真摯に反省の意を表明いたします。今後、同様の問題が再発しないよう、歌舞伎町のホストクラブ業界全体で以下のような取り組みを検討し、この後しっかり話し合いをさせていただきたいと思います。」

①ホストクラブはお客様に幸せな時間を提供し、生活が破綻するような営業を行いません。
②既に発生してしまっている高額な売り掛け被害に関しましては行政機関などと連携し、真摯に対応してまいります。
③売り掛けについては店舗で管理し、ホストとお客様との個人間の貸し借りをなくしていきたいと思います。
④次は高額な売り掛けを発生させないために、来年より支払い時の入金率を段階的に調整し、1月度70%、2月度80%、3月度90%、4月度を100%として売掛をなくす方針を採用していきたいと思います。
⑤20歳未満の入店はお断りし、20歳以上であっても、学生や生徒様には高額な請求にならないようにいたします。
⑥高額の支払いをするために、過酷な勤務を斡旋するなどトクリュウ(匿名流動型犯罪グループ)と呼ばれる反社会勢力との関係を断絶いたします。

「上記の目標を達成するために業界団体を組織し、警察や行政の方の指導をいただき、従業員スタッフの教育や相互の情報交換意識啓発に努めていきたいと思います。お客様、お客様のご家族、近隣の地域住民の皆様、関係機関様、そして世間の皆様にご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。今後は透明性を高め、お客様が安心してご利用いただけるよう一段と努力してまいりたいと思います。」(巻田)

非公開協議を挟んで、協議後の報告・記者質疑


16:05 吉住新宿区長より

〇高額請求で被害者という方々に対する救済措置について、どのように取り組むかということについて、ホストと客の個人間ではなく、あくまでホストクラブ側は企業としてこの債権整理に対応する。

「それぞれのホストクラブでお客様相談室のようなものを作っていますが、ホスト個人とお客、あるいはそのご家族とのやりとりになると非常に曖昧になってしまったり、さまざまな弊害も生じることが考えられることから、基本的にホストクラブ側は企業としてこの債権の整理についてきちんと会社として対応すること。ただし、それがトラブルとして長引いている場合、あるいは難しい案件となった場合には、区の方にも報告をいただいて、区の法律相談窓口なども活用しながら法的な整理を行っていくということで一つ(区も)ご用意いたしました。」

〇売り掛けの制限については、先ほど冒頭、業界の方で自主的に話し合った中で合意
1月以降は70%から10%ずつ入金率を引き上げていき、4月からは売掛金を締めるというふうなルールを業界としてまとめた。
▲20歳以下入店禁止について若年者に対する配慮についてはそれぞれ違う考え方があり、これについてはもう少し考えていただくということで積み残しになった。基本的には20歳以下は入店させないということを業界でも考えていただいていましたが、一方で従来お店に通ってきていた18歳19歳の人たちが今と違って違う業態(コンカフェ等)、あるいは個人店に流出してしまうことによって、かえってコントロール不能になってしまうという課題がありますので、そうした対策も含めて検討する必要があると。

〇反社会勢力との断絶

「性風俗であるとか、あるいは犯罪行為の手はず仲間としてやスカウト集団を初め、薬物の受け渡しですとか、そういったことも含めて反社会的勢力とは関係を断絶するということは合意されていましたので、その点については確認をさせた。」
〇被害者家族とのコミュニケーション

青母連に相談で来ていた一つが、いわゆる洗脳状態になってしまって、(客女性)本人と親もなかなか向き合って話すことができない状態というのがあり、そうした案件があった場合には会社として介入をしてその話し合いの場をセッティングするしていただくということについて、合意。親元、あるいは第三者に取り立てに行く債権の取り立ては各社しないということで、あくまで本人とのやりとりであって、そしてそれが大きな問題になる場合には、きちんと法的な整理をしていくということで合意。
〇業界団体設立について

これら約束事をこれからも業界として守っていくことを担保していくために、業界と連絡会という組織をつくるということになった。前回(11月17日)と今回とを合わせて18グループ(約220店舗)は連絡会に参加する同意を得ている。歌舞伎町内には約300店舗(警察署の許可件数からの推測。重複や廃業もあるため実数ではない。)があるので、参加してないグループ・店舗にも声掛けをしていく。一方で、あまり厳格なルールをつくった時に、連絡会を離脱して独自の営業する可能性が出てくる。脱落するものがなるべく多くならないように、どのようなメリットをつくるかということについて今後(次回会見時までに)業界で話し合っていく。団体設立時期・構成については今後協議。

 

20:44 歌舞伎町ホストクラブ 代表/連絡会事務局 巻田隆之(groupdandy COO)

「今回、自分たちホストクラブの業界の中で、とにかくこういった皆様におかけしたご迷惑と、こういった大変な騒動になっているということで、一刻も早くこの状態を穏やかに普通に営業できるような、お客様皆様に楽しんでいただけるような状態を作りたいという思いから、しっかりと店舗やグループの垣根を越えて話し合いをさせていただきました。ただ、決めたことが結局継続していかないというような状況になってしまったら、こういった努力も無駄になってしまうので、しっかり継続して効果が上げられるような形をみんなでつくって話し合っていきたいと思っておりますので、どうか皆様、これからもよろしくお願いいたします。」
 

21:38 記者質疑

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コロナ禍に"眠らざるを得なかった"歓楽街のガバナンス"。同時に"自浄機能"も眠ってしまっていたのかもしれない。ある意味、国会で塩村さんが騒いでくれたおかげで目を覚ました、という"功"はあったのかもしれない。歓楽街自治に関心を持ってもらって感謝はしてますと。

一方で、未成年等の徘徊、街娼(女性だけでなく、タイ人街娼など)、ホームレス、薬物取引、違法スカウト、客引き、ぼったくり、また貸し、脱税、反社等々・・・何十年も前からの課題ではあるが、ここにきて突然のホストバッシングは、どこかスケープゴート感もあって、正直、気の毒なところもある。直接の要因は、ホストクラブに限らず水商売全般に言える客単価のコロナ禍以降の急騰による弊害という要素が濃い。背景はいろいろあるが、売掛問題に特化しすぎてた昨今の報道にはそこじゃないでしょの違和感しかない。
ただ、今、こうして可視化される時代にあって、バッシングによってお披露目されてしまった様々な”歓楽街”事情、その中の一つとして、ホストクラブの業態の"自浄"がまず先に求められている、今ここ。
思い返せば、ここに繋がった歓楽街問題の最初の可視化の入口は、新しい歌舞伎町の象徴でもある東急歌舞伎町タワーのまさにおひざ元で起きてる”トー横”、そして大久保公園界隈の"たちんぼ"問題だった。歓楽街には古くから内在する常態化した課題の今時の表面現象はであるが、あえて"トー横"などというキャッチ―なくくり方をすることで週刊誌メディアやYoutuber、そしてNPO界隈には格好の"ネタ"を提供してしまった。
常態化がさらに可視化され、むしろ有名になったことで街娼があふれ、買春客も堂々と集まるようになった。コロナ禍初期よりこの問題は指摘され続けてきたものの、無論新宿警察署も新宿区も3年間、策を講じてはきたのだろうが、今をもって変化なし、事態は継続中。行政や警察力の無力を証明、この非常に"不都合な現実"露呈の背景には、売春を違法としながらも寛容せざるを得なかった戦後以来、"集娼政策"を選んできたこの国に内在し続けている事情と法体系によるのは明らかで、じゃあどうするんだ?という議論が置き去りにされてきた事実を国自身、反省はないのか?とも言いたくはなる。また、コロナ禍の3年という特殊な背景も加わって、学校に、バイトにも行けず、友達もできず、貧困・孤独・知能知性の低下、それとSNS時代がかけ合わさったことで、より若年層に特化した形で問題が拡大した側面もある。
ホスト業界がSNSに目覚め始めたのが2016年あたりだった。リアルこその街故か、一般社会より若干遅め。多分それまではこの分野で自分が先頭にいた。そしてコロナ禍、集客どころか稼働すらままならぬ中で、一斉に夜の街もSNSに力点を置く業態の変容が起き、そこで生き残りをかけてエネルギーを注ぐ結果が、ホストたちのアイドル化であったり、それを見て会ってみたい、とくにホストクラブの営業時間が終わる深夜に出待ちする未成年者の増加が起きた。もちろんホストクラブ側も、かつてのアングラ陰キャなイメージを払拭し、アイドル的、あるいは事業者によっては教養重視とか、日陰から日の当たる存在、故に反社とも切れて社会性のある一般的な中小企業化を目指していたこと自体は間違っていなかったと思う。
その表裏というか、今、売掛問題がことさらフューチャーされているが、「売掛けをなくすというだけでは、問題は解決しないと思います。こうした機会を設ける前から、それぞれでまずそれぞれ売掛を規制するとかなくすということを宣言しようというふうな話は出ていたんですね。ただ、それでは問題の解決にはなかなかならない。じゃあ本質的に解決するためにはどうすればいいのかということで、ほかの部分も対処していかなければいけないというふうに思っているので、そこを含めてしっかり考えていきたいと思っております。」(巻田隆之:歌舞伎町ホストクラブ 代表/連絡会事務局 groupdandy COO)
夜の街における、とくに若年層の金銭感覚の異常な高騰について。
吉住「お金の使い方がだいぶ変わったなというのをつくづく感じました。それがごく普通の取引として行われているという現状もお話を聞くにあたって、いわゆる若年者に対して保護しなきゃいけないという観点があると同時に、若年者がそれだけのお金を遊興に使っているという事実もあるということで、今後僕としてはそれに対する対策として高額な支払いをするところにあまり出入りするべきでないというそういうキャンペーンをやっていこうと考えています。」と吉住区長。会見の最後、区の施策としてもまず最初に「私の方からも本当に売掛金をなくす。それなくしたら、この問題がなくなるものではないというふうに認識しています。そういったことを防ぐには、これはやはり先ほどちょっと金銭感覚の問題でお話し申し上げたんですが、やはり身の丈に合った金額ではない契約をしてしまうことをまず防がなくてはならないと考えています。
そのためのキャンペーンも今月行う予定でいるんですが、やはり消費者の側も高額なお店に行って、自分の生活が破綻するようなことはやめてもらわなくちゃならないんですね。そのことは、やはりどうしてもきらびやかな世界なので、ちょっと足を踏み入れてみたいなと思って一歩入って二歩三歩とだんだん深みにはまっていくというのがと大体言われている被害者という方々の話ですので、そういったようなところにまずそういったお支払いできないあるいはもともと行かなくても済むような心持ちを持てればいいんですが、どうしてもその楽しさ、きらびやかさを求めて繁華街には人が集まってきますので、そこで身の丈に合わない遊び方をしないような啓発をやっていきたいと思っていますので、その辺についての広報も、ホストクラブだけが悪いということを強調することも、必要かどうか皆さん(報道)の価値判断だと思うんですが、同時に支払い不能な金額のお店に入ってしまう人が減っていくような、そうしたメッセージも発信していただければありがたいなというふうに考えています。」と区長は報道各社にむけて訴えていた。
区長は言及しなかったが、"パパ活"の問題に起因する部分が多い。売春もあるにはあるだろうが、どちらかと言えば、売春せず、若い子らが低リスクでお金を稼ぐ手法が定着してしまった、という現実がある。愛知県警が逮捕・起訴した案件で、"パパ"から被害届があって女子大生がパパ活で得たお金を詐欺として立件されたわけだが、というように、そこに嘘や詐欺的な要件があっての"被害"として立証されれば犯罪になりうることも明らかになった。ホストクラブ自体の単価高騰については、ドンペリが7万とか言ってたのはつい数年前、いまでは30万とか60万とか。一つに円安もあるが、高額な酒類が希少になったり、またラベルを変えてどんどん発売される背景には、中国の成長もある。かつて10倍(酒原価の10倍)が水商売の料金だったものが、例えばホストクラブはその高騰した原価に対し、今は13倍が相場だとか。
端的に言えば、パパ活だけでなく、詐欺のお金の流入がある、と自分は感じてきたし、そう指摘してきた。だが、現に高額な支払いを現金でする客が増える以上、高額なメニューを用意するのは機会損失をしないためには必要な手段でもある、という見立てもできる。
また、自浄機能で多分補えない(届かない)いくつかの課題、むしろここが本丸。古くなった風営法や売春の法的な考え方、そして行きつくところ、経営の透明性。とは簡単に言うが、透明性を担保する、市民感覚とは逆行するそこは国の持つべき権能である。国の在りようともかかわることなので、新紙幣発行前に、例えば追跡可能な紙幣技術と異常な現金取引を検知するAIシステムなどについて与党幹部に議論を投げかけてたところ、途端にパーティ券の裏金問題が噴出し、おやおやと・・同じ課題に突き当たる国と歓楽街のてんやわんや、という構図、なんだかなあと。政治の自浄機能と歌舞伎町の自浄機能、会見を見てても、どこか似て見えてしまう昨今です・・・
さておき、ホストクラブ300軒、就業者数6,000人(年間で約700億市場。ちなみに歌舞伎町全体の就労者数は2万人程度)、年間延べ人数100万人(歌舞伎町全体から見ると来街者数の1%強、ホストクラブの顧客ユニーク数は2万人くらいと推察)のお客を抱える歌舞伎町のホスト業界。全国比でも50%弱のシェア率を誇るこの街の基幹産業でもある。さらに、ホスト事業者の多くは、その抱え込む従業員数からくる多彩さから、ホストクラブだけではなく、飲食、美容室、アパレル、クリエイティブ、文化・エンタメ等様々な事業も展開している。ホストクラブから、歓楽街のガバナンスを適正化していこうとする試みは、街全体にとっても十分大きな影響力と責任を持つ。
コロナ禍に眠りについた歓楽街が目覚め、さて、どこまで、というか程よいところに向け、自浄機能が働けるかどうか、やっと今、一歩目というところです。

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木を見て森を見ず。備忘録。 [その他]

先日、歌舞伎町・駅界隈から一斉にスカウトがいなくなった。その日、その瞬間だけのことかもしれないが、何かのガバナンスが効いたのはわかる。
全員逮捕されたか(多分それはない)、警察の動きに警戒してスカウト側が一斉に引かせたか。あるいは住吉が手を回したのか、住吉に所轄から圧力をかけての現象か。いずれかにせよ真相は見えにくいが。
警視庁の本丸は、ナチュラルの完全壊滅(ナチュラルの活動範囲は歌舞伎町だけではない。当然歌舞伎町以外の繁華街にも影響はある)。
記者連中も気づいてはいるのだが、ナチュラルの件は絵にとりにくい、そもそも記者もビビッてそっちの様相をつかめない故、報道の論点が絵が撮れる個別案件である"売掛問題"という「木」というより一本の「枝」に集中、それもなんだかおかしな話。

整理すると、今回の件、二つの側面があって、一つは大久保公園界隈のたちんぼ(すでにほぼ散ってしまったが)問題、二つ目は海外売春にも広がった日本人女性の人身売買構造の問題。
前者と後者、要は「売春」の話ではあるが、属性的には大きく異なり(グラデーションで重なってる部分もないとは言えないが)、前者はスカウトも手を出さない、言ってみればどこの性風俗も雇ってもらえない、あるいはシフトから外されるなんらかの問題のあるコたち。(知的障害、疾患、その他理由は多々)。
後者は、ナチュラルのインフラに属する範囲(ホストクラブ:人材供給、ホステスクラブへの経済循環、ホステスクラブ:人材供給とホストクラブへの経済循環、コンカフェ:人材供給、次世代マーケット創出、案内所:ホストクラブ新規顧客の獲得動線、金融:売掛回収、性風俗斡旋:海外も含む人身売買)

前者の対策としては、なにかしらのセーフティネットで救済を、ということになる。「売春」もセーフティネットでは?という議論はさておき、具体的にホストの一部行き過ぎた売掛「も」その理由の一つであれば、取り消しなどの支援をするのは理があるのかもしれない。立つ場所の差配のためか反社(極東会系)のケツもちはある(ホームレスと近似)ようなので、すでに散ってしまったとはいえインフラは残りそうだが。
後者の対策としては、まず、ナチュラルの完全排除を警察は掲げている。が、影響範囲や近似的な構造は全国に及ぶ(都内でいえば港区、銀座、吉原 etc.)。また、ナチュラルの代替組織もできてくるだろうし、広域指定暴力団と同等もしくはそれ以上の支配力があるのであれば、指定を含め、縁切りさせようというなら注意(警察の保護など)が必要、とか?

■「売春」をどう考えるのか。
ホストクラブにつぎ込んでも、大方の女の子たちの稼ぎの主戦場は、パパ活、港区界隈(いわゆるミニ三木谷たちパパからの収入)、次いで、もしくはかねてラウンジやキャバクラの収入、女子がさほどのリスクなく(売春もすることなく)月に100・200と稼げる環境が出来上がってるわけだが、そこだけだったらさほど問題ではなかったはずだ。
問題になったのは「たちんぼ」であれ「出稼ぎ」であれ、「売春」がそこが目に見えているからだ。
とくに、海外出稼ぎインフラはハワイ、オーストラリア、ロサンゼルス、ニューヨーク、マカオ、最近はラオスが拡大中だとか。すでに昨年ぐらいから海外で摘発されるケースも多かったので、その裏返しで国内の締め付けに繋がり、今年の春ごろから警視庁は動き出していた。
「人身売買」で犯罪そのものだし、送られるコたちのリスクも相当高い。当然対策はあって然るべきだが、一方で、コロナ禍に国にも見放され、店も弱体したコロナ禍にあぶれた性風俗の従事者たちのニーズから育ってしまったインフラでもあることも忘れてはいけない。
このコロナ禍による性風俗従事者の貧困は、「大久保公園」界隈にいた「たちんぼ」たちと共通する点ではある。

国レベルから見て、「若者へのケアが必要」という、相当雑な言い方、まあきれいごとの範疇ととらえるべきなのか、もう少し狭く、「売春によって生きているコたち」へのケアが必要≒「売春」はセーフティネットか否か、という視点も本当は議論として必要な気がする。
海外の人たちにいわせれば、日本は、事実上「売春」が合法状態の驚くべき国で、ソープランド然り、またそういうところから一定のニーズも生まれているわけだが、どういう政策をとっていくべきなのか、風営法の根本に立ち返り、議論したほうがいいように思う。もし風営法改正議論に参加する機会があるのであれば、個人的には時限的にも「売春」の合法化から入って組み立てなおすべきと考えている。
ホストクラブの売掛システム等の根底にある、風俗店の店と従業員(個人事業主)の委託関係の「委託」は、そもそも「売春」を寛容(と監視)のためにつくったまわりくどい法律構造ゆえにできたものなので、「売春」を残すのか無くすのか(無くせるのか)、また、ソープランドと書いたが、事実上、国内売買春はSNS等による個人間の取引が主になりつつある中、これが適正とはとても思えないはずなので、SNSについても風営法上の改正や運用上の論点になりうるかと。

■歓楽街のガバナンス問題

コロナ禍に店を閉めたり大量に解雇したことで大きなが穴があき、ガバナンスが大きく変容した。ヒエラルキーのトップにいた警察とヤクザ、案外この両者の影響力の低下が大きく関わっている。
見えてる故に問題になっているナチュラルだが、手法としては、昔からある通称"名古屋方式"そのものだ。入口は女性をターゲットし、スカウトし、媒体で求人し、歓楽街で働いてもらって、ホストで金を使わせて、掛けをつくらせ、性風俗・売春に呼び込む、ついでにホストにもインカジで消費させて、その上がり、全部が弘道会に、という方式。
それってやりすぎだろと、昔気質のヤクザと今時のヤクザの争いが山口組分裂へとつながった。ただ、弘道会が強い分、名古屋では表面化しにくい(ガバナンスが効いている)一方、ヤクザ(住吉)のガバナンスがそれほど効かない歌舞伎町で、自主的に「暴力」というガバナンスを強めたナチュラルゆえに、傷害等の事件から可視化されてきてしまった、というのが今。
今回メディアに露出した最初の事件「頂き女子りりちゃん」は実は名古屋の案件からはじまった。名古屋の女子大生がパパ活でおじさんからお金を巻き上げ、その被害者も愛知の人で、女子大生が「頂き女子りりちゃん」から指南をうけていたのだから、ということで愛知県警は「頂き女子りりちゃん」を逮捕、そしてりりちゃんに貢がせていた歌舞伎町のあるホストも「犯罪収益と知って貢がせてたならけしからん!」と逮捕、実質起訴まで行ってないにもかかわらず、ニュースでは大きく取り上げられた。倫理的には兎も角、これまでの法の運用を覆す、愛知県警的には画期的、横取りされた警視庁的には「イラっ・・ムカッ・・」な事件。愛知県警と警視庁のメンツ争い、という側面も今回の件で背景にある。

警察庁は、長官がナチュラル等、売春に紐づく人身売買の全容解明を掲げているが、そんなことは実際には無理だろう。
「流動的」というように、構造は組織的ではなく、あくまで「人」に依存したものであって、入れ替わりも激しい。
もし、通貨紙幣をなくして、一切、電子化できるのであれば、違っては来るかもしれないが。ここは世界から袋叩き状態の日本の「円」。マネロン自在なこの国の状態を財務省が一番よく知ってるわけだが、一方で、意識も含めて警察が一番弱いところでもあり無頓着でもあり。(よって最近は警察庁から財務省への出向も増えているとか)
六代目山口組もそうだが、この「匿名・流動型犯罪グループ」の一番の稼ぎは、本当はここじゃなくて詐欺なわけで。
詐欺の金が流入することでホストクラブやキャバやクラブの"単価"の異常な高騰につながったと私は感じてきたし、そのあおりで、世間知らずなコが身の程知らずの借金をつくる土壌になってしまった、ということを念頭におくべきだし、そもそもお金に色はないという日本社会を根本から変えるつもりがないと、どうにもならないしできないのではないかと思う。まあ、いつかは、10年後くらい?にはできてるかもしれないが。

スカウトが一人もいなくなった歌舞伎町は静かで平和だった。
女の子は「誰も声をかけてこないんで歩きやすい」と喜んでいた。

騒いでいる大人たちより、ここで生きてる若者たちのほうが全体像を知っているんですよ。リアルなのでね。
で、みんな注目してる。酒の肴?的にも。今回の動き。「またか・・」というのが本音でしょう。そして表層のセンセーショナルなところだけを拾って対策したとかうまくいったとかいうのでしょうが。
実際は、売名?手柄の取り合い?まあなんでもいいが、中途半端な対策になるだけで(もしくは余計な闇をつくっちゃったり)、これまで通り、歓楽街で生きる人たちは、その処世術でやっていくしかないのだろうと。そういう意味での自粛モードに入った今、すでにガバナンス、効き始めている歌舞伎町でした。

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2023年11月17日 新宿区緊急記者会見「歌舞伎町におけるホストクラブやメンズコンセプトカフェでの高額請求被害対策について」 [まちづくり]


/KABUKICHO OFFICIAL ARCHIVE/ 2023年11月17日 新宿区緊急記者会見「歌舞伎町におけるホストクラブやメンズコンセプトカフェでの高額請求被害対策について」(ノーカット)


令和5年11月17日(金) 午後3時30分より 於:新宿区役所大会議室

新宿区緊急記者会見「歌舞伎町におけるホストクラブやメンズコンセプトカフェでの高額請求被害対策について」

出席者:
新宿区長 吉住健一
歌舞伎町商店街振興組合 理事長 杉山元茂
一般社団法人青少年を守る父母の連絡協議会 代表 玄秀盛
同 事務局長 田中芳秀
新宿警察署長 永野雅通

00:00 新宿区長吉住健一より概要説明
04:55  歌舞伎町商店街振興組合理事長 杉山元茂より 組合の今後の取り組みについて
06:50 一般社団法人青少年を守る父母の連絡協議会 代表 玄秀盛
14:32 新宿警察署長 永野雅通 挨拶
15:20  記者からの質疑応答
58:40  新宿区長吉住健一より閉会の挨拶

■新宿区の取り組みについて

吉住区長「区内でおきている消費者被害であり、時に、犯罪的行為もみられる。新宿区は、消費者保護の観点から、被害者や被害者家族からの法律相談をするとともに、関係協力機関との連携をする。今後、キャンペーン活動を通じて、支払い不能なつけ払いでの飲食を未然に防ぐと同時に、無理な請求を受けた人が、安心して相談をできる体制づくりを進める。」

として、以下取り組みについて説明があった。

①法律相談

通常法律相談は住民を対象に行っているが、新宿の繁華街で発生している売掛問題で苦しんでいる方々の相談を受け付ける。

従来は30分の1回のみという形だったが、今回は1時間かけて2回まで相談に乗ります。場合によっては、その相談をいただいた方が、弁護士さんと相性があった場合には受任をしていただく、ということまで進めていく体制をとる。

②ホストクラブをはじめとする繁華街で営業する皆さんへのお願いとして、売掛システムの自主規制の要望

ホストクラブをはじめとする繁華街で営業する皆さんへのお願いとして、問題となっている売掛制度の自主規制を求めていく。

現在、ホストクラブ経営者と自主規制の業界ルールをつくるべく話し合いをすすめている。ただし、その場しのぎでは困る。実効性のあるルールをつくり、多くの店舗で守られることが確認できたうえで公表をする予定。業界として、自主規制のルールを横並びとするために、業界団体の結成を要請している。組合、あるいは連絡会に入ってしまってルールを守っていると儲からないので、自分だけ自由放題にやるという状況は避けていきたいと考えている。未成年を対象としたメンズ・コンセプトカフェについても憂慮している。こちらについては、今後警察署と情報共有を図りながら、判断能力が未熟な若年者に対しての支援方法を検討していく。

③繁華街へいらっしゃるお客様へのお願い

・本当に好意をもっているなら、常識を超えた高額な請求をするわけがない、という恋愛の基本的なところを理解していただきたい。将来交際をするとか、結婚をするという間柄で、売掛金を払わせるために暴力をはたらいたり、過剰な労働をさせる人はいない。

・恋愛感情を持つ女性を性風俗に従事させて売掛金の支払いをさせる男性はいません。そうした男性は、そもそも恋愛詐欺師であるということを認識してほしい。

・常識的に支払い不能な売掛金を背負わせ、家族のところに請求、もしくは取り立てに行くような人間を信用しないでください。

お子さんの支払いが滞って請求をされているご家族の皆さんは、恥ずかしがることなく、区役所や歌舞伎町商店街振興組合、あるいは青母連さん(青少年を守る父母の連絡協議会)、あるいは警察署に相談をしてください。相手はマニュアルを持っていて騙してくるプロです。そのプロが相手ですから、騙されたことを恥ずかしいと思わず、困ったときは必ず相談をしていただきたいということを訴えたい。


■歌舞伎町商店街振興組合としての取り組み

弁護士らによる相談窓口の設置と、安易な売掛行為を行わないよう街頭放送などを通じて注意喚起・啓蒙活動を行っていく予定

「地元の商店街振興組合として、相談窓口の設置を考えている。過去7年前、東京弁護士会の協力を得て、当時「ぼったくり110番」を執行組合内の事務局に設置、実施した事例を参考に、今回も同様な取り組みをすすめたいと考えている。

今後のさらなる被害を未然に防ぐためには、注意喚起、啓蒙活動を行いたいと思っている。いわゆる売掛行為を安易に行わないよう、とくに知識や経験の乏しい若者の方々に、例えば今も客引き防止などの街頭放送を通じて注意喚起をしている。あるいは、店舗にポスターの掲示などをして、注意喚起・啓蒙活動ができればと考えている。」(杉山理事長)


■新宿警察署

「歌舞伎町におけるホストクラブやメンズコンセプトカフェでの高額請求事案が犯罪行為に該当するケースは、警察が関与するものとして事件化を図るなど対応していく。ホストクラブやメンズコンセプトカフェ店舗に対する立ち入りを通じ、行政指導、取締を行うなど、引き続き違法営業店の排除を進めていく。」(永野新宿警察署長)


なお、会見を締めくくって吉住区長は、「歌舞伎町の歴史についても触れつつ、この街で、社交飲食業に類する営業をされている皆さんに訴えかけていきたい。この街は、第二次世界大戦によって破壊しつくされた状態からスタートした。その復興協力会の総会の席上で、歌舞伎町の生みの親ともいえる鈴木喜兵衛氏が述べた言葉があります。

"道義的繁華街を設立したい。ものを売るにも、お客様の立場になって商売をする、これを道義商道という。この道義商道に基づく繁華街を建設したいと考えています”

東洋一の繁華街として、また歓楽街として、多くの方に夢も持っていただいたし、楽しんでいただいてきた街です。しかし、今起きていることは、この状況を見た時、これまでの先人たちの努力、あるいは志と言ったものが本当に生かされているのか、そういったことを現在この街で商売を営んでいる皆さんには再認識をしていただきたい。こんな街を造りたいと思っていなかった・・そういう思いをきっと、先人たちはもつと思います。

歌舞伎町で社交飲食に類する営業をしている、賢明なる、また、プライドをもって仕事をされている方々がいるのも事実です。そうした方々とともに、この街が再生するには、今が最後のチャンスであるという認識をしていただいて、ちゃんとしたルールを自分たちでつくって、自分が儲けたり金を集めるために、他人を不幸にしていいなんていうことを、この街の商売のルールにしてもらいたくない。」と訴えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
所詮、幻想を売る街、酒の原価は1割ってとこだろう。この街はただ酒を売っているわけではない。10倍の価格で酒を売る、そのためには相応の付加価値が求められるのは当たり前だ。それこそバーであれホステスクラブであれホストクラブであれ。そのための嘘と幻想にまみれた物語の中で、自分が何者であるか、その金がどういう出自のものか、本当のことは誰も問わない。
物語だからこそ、特異な人生話は酒の肴になる。雄弁に語るその話、でもそれ、本当ですか?
そもそもこの街で、大半の人は、他人の話をまともに信じたりしない。そもそも聞いていない。のらりくらりと、ただ楽しければそれでいい。そして自分の人生に深手を受ける手前でひらりとかわし、夜の街を退散するのが、こうした歓楽街を楽しむ、持つべき当たり前のスキルだ。
だが、そうした与太話をまともに信じちゃう人が出て来ると、波風が立ったりもする。これが厄介。コロナ禍以来、どうもその"厄介"が広がった気がする。適当なところで、じゃ気が済まない人たちが増殖した。推しにハマるコたちだけではない。マスコミも含めて。どこか社会に"余白"のようなものが無くなってきているのだろう。とはいっても、人は誰とも繋がらずに生きていくほど強くはないし、恋もする。ちょっと深みにハマる入口あたりが面白いのだが、そこはなかなかコントロールは難しいかもしれないなあとも思う。
会見はどこか気持ち悪さが残った。ホスト業界側にも問題があるのは事実だが、どこか感情がホスト側に持っていかれる。それはたぶん、昭和な価値観の押し付けのようなところがあるからだろう。性風俗で働くコたち、好んでホストクラブで遊ぶコたちの尊厳をどこか平気で傷つけているように感じてしまう。個々人や一NPOの単体の思想は自由だが、そんなパターナリズムに「公」が乗っかるそのたりは、まあ一理はあるにせよどこか気分が悪くなる。また倫理感と犯罪をごっちゃのしているところも雑すぎる。
ホストクラブ等における行き過ぎた売掛け(※ここでいう売掛とは、一般的な商法としての売掛ではなく、昔からホストクラブやホステスクラブにある独特な売掛システム。要は、お客の支払いが足りない分をホストホステスが立て替え、お店とではなく、客とホストホステス間の貸借とする。売り上げの割合として2~3割が店側、残りはホストホステスと客側の裁量なので、店側の売りが200万なら見かけ上1,000万の売り上げになる。これがアドトラックなどにみられる誇大広告になってる。)というシステムは、歓楽街慣れしていない、また判断能力が足りない若年層等にとって闇落ちする危険があるから抑制しなくてはいけない、という取り組み。かつて「ぼったくり110番」設置時にフィールドワークという名目で被害者相談をボランティアでやってくれた東京弁護士会であるが、その所属する弁護士たちにしても、今回のケースは悩ましいようだ。
法的な立場からでも両サイドいて、話題にはなるが、なかなかまとまって動けるかどうか不透明な感じもあるようだ。現実には、民事の個人間の貸借だし、ただ、一部見受けられるように回収行為に違法性があれば、取り消せるかもしれないが、一方で回収される側も支払う条件として色恋を求めるケースもある。問題はそこら辺にある。
ソープランドではよくある話だが、やめさせたい女の子がいて、しかし簡単にやめさせられないという問題がある。やめさせようとすると逆に「管理されてた」と訴えられてお店が売春防止法で摘発されるというおかしな逆転現象が起きる。それが怖くて女の子をやめさせられずにいたが、コロナ禍、客足が引いて休んだり店を閉めることで、これまでやめさせられなかったコたちを堂々とやめさせられた。そのことで一斉にあぶれた性風俗のコたちが行き場を失って、例えばたちんぼに、という側面もあるわけで。訴える売春嬢たちにはだいたい同じ匂いがつきまとう。
本丸は、ちょっと違って、もう少し闇深い、先日、警察庁長官は「ホストクラブの(女性)利用客が高額な料金を請求されて支払い資金を捻出するため売春をさせられる事案が発生している。匿名・流動型犯罪グループ(旧準暴力団)が背後で不当に利益を得ている可能性がある」と言及、念頭にあるのは、スカウト組織ナチュラル。回収業者+スカウト+性風俗斡旋行為の連携部分がシンジケート化し、海外業者を通じての人身売買などで反社資金源になっているのではないか、と。通達は今年の春にあって、警視庁はこの件で重点的に捜査を重ねていた。これまでの暴力団排除の中で明確になっているのは案外経営側はクリーンなケースが多い反面、昔から、プレーヤー(ホスト)側が独自の反社との関係を持っているケースは確かにあった。ここが回収・スカウト・性風俗というルートをつくっていて、いわばミカジメの形になっているのではないかという見立て。
かつてはスカウトのコなんかとお茶を飲みながら話を聞くと、実際にいろんな女の子から連絡が入ってくる。やれ整形したいからいいところしらないか、マンション探してとか、AVにでたいとか出稼ぎしたいとか、無論推しにつぎ込むため、いい仕事ないかとか。まさにスカウトは歓楽街で働く女性たちの万相談所の体だった。印象としては、女の子のほうから相談してくるイメージで、スカウトはその対応に追われている印象。良くも悪くも緩さがあったし、確かに歓楽街のインフラを繋ぎ合わせれば警察庁のみたてのようなことは可能かもしれないが、普通に考えればこれって組織化するのはだいぶ面倒だしリスクも高い。海外出稼ぎなんかは事実上人身売買、確かにコロナ禍に仕事にあぶれた風俗嬢たちのニーズから生まれた副産物に見えるが、今時無理やり売れるわけでもないし、見てきた歓楽街の景色はどちらかと言えば女性主導な社会。ただ、コロナ禍以降、実はこのナチュラルの登場以来スカウト界隈は大きく変容したようだ。とみての警察の捜査。確かに表面に出て来る犯罪事例は過激ではあるが、どちらかというと暴力による内ゲバというか、反社側のガバナンス強化による事件と見える。かつてのエージェントやその他のスカウト組織とは違う強い支配力があるように見えるのだが、どうだろうか。
キャバ嬢、性風俗だけでなくホストにも人材を供給、加えて回収、金貸し、ホスト初回客向けの案内所、海外に性風俗(売春)店舗を複数もち、おそらく歌舞伎町内にも事実上の傘下の店(コンカフェやネットカジノ等)を複数持っていると見られる。つまり、自分でホストをいろんな店に供給し、自分たちが供給したホステスをホストクラブに行かせて売掛をつくらせ、自前で回収、金に詰まると闇金、さらに傘下に派遣できる性風俗を国内外にもつ。コロナ禍の隙間に入り込んで、ヤクザをも抑えて肥大化した、警察の本丸は、ここの切除手術。完全除去ができるならそれにこしたことはないのかもしれないが、どうだろ。そもそも彼らの主戦場はここじゃない気もするし。
話は戻るが、売掛の話。全体を見るとそうとう薄っぺらい表面の話であることはわかるかと思うが、経営側は所謂売掛抑制に動くのはそう難しくない(元々大半の店側は抑制的)、問題は業務委託側の個々のホストが貸借で呑ませる仕組みを放棄するかどうか。またこれまでの債権はという問題、しかし、ここで前例をつくると問題は銀座や祇園に一気に飛び火してとんでもないことになる。元々、棒弱無人なクレーム客ってのは一定数いて、その対応に苦慮してきた夜の街。ストーカー客とかその棒弱無人ぶりが増長されるんじゃないかなと思ったり。
もう一点、資金洗浄。来年新札発行を控え、だぶつくグレーな現金の洗浄が急務で、歓楽街の犯罪インフラに脆弱な会計構造に流入しているのではないか、という点もあると聞いている。
確かに、自分が何者であるか、お金の白黒に無頓着どころか誰も気にしない歓楽街ではあるが、例えば、ホストクラブで若い女性が持ち込むその現金5,000万、一般論としていったいどういうお金?ということにはなるだろう。
「株や投資で儲けたコが最近増えてる。」なるほど、そういうこともあるかもしれない。キャバクラで毎日何百万と豪遊する若者もいるようだが、彼らはその数か月後、ぱたりと来なくなって、しばらくしたら詐欺で逮捕されて新聞にでてたとか、そんな話も耳にする。クレカやコード決済が主流になりつつある中、お金に色はないという時代も終わりに近づいてきているが、出自と記録の面で匿名性を求める故、現金経済の歓楽街にはまだまだマネーロンダリングのインフラが存在している。かつてカジノ誘致の件で、故石原都知事と話したときに、「グレーな資金との付き合い方をどう考えるかが問題だ。」と話していた。そう、マカオなどカジノでの現実は、犯罪収益の洗浄にカジノが使われている。日本のみならず世界の株式など投資に流入する資金の相当の割合を犯罪収益が支えていることにも触れて、これをどう考えるか、ということ。いくつかのマネロンらしき事例を所轄の警察との懇談で話をしたことがあるが「奴らはそんなに賢くない」と言っていた。確かに末端には見えないかもしれないが、全体として、どういう構造になっているのか、所轄レベルでももう少し想像を働かせたらと思ったものだ。
ルフィの案件で、これは2課とだが、歌舞伎町の客引きを捕まえてみたら?とアドバイスをしたことがある。いわゆる闇バイトのインフラに含まれる、属性的な共通点と、また、2010年代に吹き荒れたぼったくり事件の背景にある"思想"、こんなやつらに制裁をという、いわゆるおやじ狩り的な部分で、ルフィの案件と共通点が多いことからだが、案の定、その後、歌舞伎町から一気に客引きがいなくなった。
とは言え、原価売り等ホストホステスが見かけの売り上げを買える仕組みなど、店側に悪意があろうとなかろうと、コロナ禍以降に変容した歌舞伎町。容易に組織犯罪に組み込まれやすい歓楽街独特の構造は、もう少し防御機能があるシステムにしていかないといけないのだろうな、とは思う。
コロナ禍以降、夜の街の住人達の間でも、格差は極端に広がった。SNSが個人営業化を可能にしたことが大きい。店に手数料を取られずに、自前でキャバクラまがいの営業や、ギャラ呑み、パパ活、投げ銭。何千万も稼ぐコもいれば、肩や、性風俗店にも雇って(近年、容姿レベルがあがり相当競争が激しい)もらえず、パパ活も拾えず、やむなく立ちんぼになる子たち、立ちんぼはリスクも高いしそもそも大して稼げない。日本は法で調整されてはいるだけで、売春は事実上OKなのに、赤線(現代的に言えばソープランド)はよくて青線(大久保公園界隈)はダメというのも理不尽だと思うが、その両者がテーブルを隔てて同じ店内にいて、お気に入りのホストのエースを張り合う。そりゃ、事故も起きるだろうと。
甘い罠と幻想にまみれた夜の街、その中で、それでもプロフェッショナルサービスを志し、まっとうな事業にしたてようとする経営者が大半なのは事実だと思う。そのほうが多分気楽だし、そこでやっていけるコたちはまだよい。とはいえ、まっとうに稼ぐ場所から退場させられたコたちはどうすればいいのか。それでも生き抜こうとするなら、多少危うい罠にもはまらないと、現実、持つもの、持たざる者の格差を乗り越えて行くのに、人生は時間も足らないし困難、というのも一理ある。
今回の件に限って言えば、「調子に乗りすぎたんです。反省はしないといけない。」とあるホストクラブ経営者が話してくれた。「でもあいつら(他の経営者ややんちゃなホスト)いうこと聞かないんです。」と嘆いていた。割と吉住区長はコロナ禍の連絡協議会等で経営者からは信頼されている。警察や行政がはしごを外さなければ、そして警察が頑張ってNと縁切りさせられれば、念願だった自浄機能を発揮しやすくするための組合的な組織づくりも可能になるかもしれない。個人的には、ホストを委託の個人事業主っていうの、いいかげんやめたら?と思う。従業員としてちゃんと管理したらと。
歌舞伎町に限らず、歓楽街という場所は、キラキラした幻想とともに危ういインフラも触れるぐらいの距離感で内在している。いろんな周辺を想像したうえで、投資家は、経営者は、従業員は、そして来街者の心構えも含めて、上手に歌舞伎町を楽しんでもらえたらなと思う。

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【2023/11/3-4開催】 街中パフォーマンス&ダンスイベント「歌舞伎超祭」 [イベント]

2023年11月3日(金・祝)、4日(土)の2日間にわたり、歌舞伎町シネシティ広場(旧コマ劇場前)及び東急歌舞伎町タワーの屋外ステージにて「歌舞伎超祭」が開催されました。

コロナ禍も冷めやらぬ2021年に誕生したこの「祭」は、今回が3回目。来街者がイメージするであろう歌舞伎町への幻想は案外この街に足りない部分なのではないか、やがて10年後20年後の街の姿はどういう姿が望ましいのか、そこに街を"寄せていく"、「歌舞伎町に"色"をつける。」(プロデューサー手塚マキ)と、街づくりの一辺となりうる新たな「祭」として位置づけ実施している。




■歌舞伎超祭

■日時:2023年11月3日(金・祝)開場16:30/開演17:00/終了20:00 2023年11月4日(土)開場15:00/開演15:30/終了20:00?

■内容:広場・ステージ上でのダンスやショーなどのパフォーマンスイベント

■場所:シネシティ広場 (東京都新宿区歌舞伎町1丁目19番先)/東急歌舞伎町タワー KABUKICHO TOWER STAGE・KABUKICO TOWER VISION(東京都新宿区歌舞伎町1丁目29番1)

■入場料:無料

■主催:歌舞伎町商店街振興組合

■後援:新宿区

■協力:一般社団法人歌舞伎町タウン・マネージメント、東急株式会社、株式会社東急レクリエーション、Smappa!Group



【出演】

11月3日(金・祝)
東京QQQ(アオイヤマダ / かんばらけんた / 高村月 / 平位蛙 / KUMI / 山田ホアニータ / ちびもえこ / Kily shakley / MONDO)+???
清水舞手+平位蛙
もしもしチューリップ(KUMI / 山田ホアニータ / ちびもえこ)
DJ Shoma fr.dambosound
11月4日(土)
スティーヴ エトウ+アオイヤマダ
もしもしチューリップ(KUMI / 山田ホアニータ / ちびもえこ)
ブイヤベース
Kz CREW(ChiKa / AOHA / amane / Rio)
五十嵐ゆうや
月ニ蛙(平位蛙 / 高村月)
HIROSUMI&YOSHIYUKI feat マーガレット+ちびもえこ&Chibita
KUMI
かんばらけんた / 高村月 / 平位蛙
レイチェル・ダムール
KABUKICHERRY(momoMc / Jacky / Lune Glitter / Kily shakley / acha / ELLES / SHERI / AYA AVA)
枝豆順子 with KENSUKE / KUNI / SATORU / くまもん
肉襦袢ゲブ美
Kazane×Kengo
弁財天KUMI+月
DJ MONDO
DJ 徳永啓太


■Cast Director

Oi-chan(OIP)

アンダーグラウンドで眠ってる人材をミュージックビデオやCM などのメジャーシーンに送り出す事で、見る人、関わった人の固定概念をぶち壊し、出演者の心と未来を広げる為に活動するキャスティングディレクタ

■Producer

手塚 マキ(歌舞伎町商店街振興組合常任理事)

歌舞伎町でホストクラブ、BAR、飲食店、美容室など20数軒を構える「Smappa! Group」会長。

主催する歌舞伎町商店街振興組合理事の手塚マキ(46・Smappa!Group会長)プロデュースによる、ダンスやショーなどの芸術文化を楽しむイベントとして実施。

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