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第78回 米アカデミー賞発表!最優秀作品賞は「クラッシュ」 [映画・演劇・ライブ]

アメリカ・ロサンジェルスのコダックシアターで5日(日本時間6日)に開催された映画界最大の祭典、第78回米アカデミー賞の授賞式。日本からも宮崎駿監督作品「ハウルの動く城」が長編アニメーション部門にノミネート、受賞が期待されていたが、今回は賞を採るに至らず。なお、米アカデミー賞は映画関係者等でつくる映画芸術科学アカデミーの会員による投票で決定。

さて、受賞作品を紹介すると、

作品賞/脚本賞/編集賞/ 「クラッシュ」

監督・原案/ポール・ハギス 出演/サンドラ・ブロック ドン・チードル マット・ディロン

脚本/ポール・ハギス ボビー・モレスコ 編集/ヒューズ・ウィンボーン

ロサンジェルスのハイウェイで起こった自動車交通事故をきっかけに、アメリカの黒人・アラブ系ほか複雑な有色人種間の問題を鋭く、しかし淡々と描いた社会派映画。見終わった後、アメリカに巣食う根深い社会問題をつくづく考えさせられる。

日本人の自分でさえ「クラッシュ」を見たときのやるせない気持ち、おそらくアメリカ人にとってはより胸をえぐられる想いがあるのではないか。いい意味にとれば、そんな作品にオスカーを与えるアメリカ映画界の寛容性ともいえるが、一方で今でこそアメリカを代表するセレブ界ともいえるハリウッドも、元はといえばユダヤやイタリア系移民を中心とした被差別側の人たちだからこそ寛容になれるのか、セレブだからこそ高みから寛容な立ち振る舞いを演じられるのか。「じゃぁ、どうすればいいのか?」と問われても答えの出ないやるせなさが映画全体に漂う。「ミリオン・ダラー・ベイビー」もかなり心に痛い映画だったが、その脚本を書いたポール・ハギスの初監督作品である。

2月11日よりシャンテシネ・新宿武蔵野館ほか全国ロードショー:配給/ムービーアイ

 

監督賞/脚色/オリジナル音楽賞/ アン・リー「ブロークバック・マウンテン」

監督・製作総指揮/アン・リー  脚色/ラリー・マクマトリー ダイアナ・オサナ 出演/ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール

ワイオミング州ブロークバック・マウンテンの雄大な景色を背景に、二人のカウボーイの20年にわたる秘められた禁断の愛を描いた作品。

3月4日よりシネマライズ、3月18日より全国ロードショー:配給/ワイズポリシー

 

主演男優賞/フィリップ・シーモア・ホフマン「カポーティ」

監督/ベネット・ミラー 脚本/ダン・ファターマン 出演/フィリップ・シーモア・ホフマン キャサリン・キーナー

「ティファニーで朝食を」で知られる作家トルーマン・カポーティが、犯罪ノンフィクションという新たなるジャンルの開拓した作品「冷血」を書き上げるまでの6年間を描いた伝記的映画作品。

2006年下半期公開予定:配給/ソニー・ピクチャーズ

 

主演女優賞/リーズ・ウィザースプーン「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」

 

監督・共同脚本/ジェームズ・マンゴールド 出演/ホアキン・フェニックス リーズ・ウィザースプーン

1950年代、エルビス・プレスリーとともにロカビリー黄金期を築いたジョニー・キャッシュと、彼の運命の女性ジューン・カーターとの10数年に及ぶ愛の軌跡を描いた作品。

2月18日より銀座テアトルほか全国ロードショウ:20世紀FOX配給

 

助演男優賞/ジョージ・クルーニー「シリアナ」

監督/スティーブン・ギャガン 製作総指揮/ジョージ・クルーニー 出演/ジョージ・クルーニー マット・デイモン ジェフリー・ライト アマンダ・ピート 

映画の基になったのがベストセラーになった大元CIA工作員によって書かれたアメリカ・オイルマネーの内幕を描いた暴露本であるだけに、内容も終始緊張感が漂うサスペンスになっている。石油をめぐるアメリカと中東とテロの本当の関係を描いている。

3月4日より渋谷東急系ほか全国ロードショー:配給ワーナー・ブラザース

 

助演女優賞/レイチェル・ワイズ「ナイロビの蜂」

監督/フェルナンド・メイレレス 原作/ジョン・ル・カレ 出演/レイフ・ファインズ レイチェル・ワイズ

アフリカのケニアを舞台に、弁護士で救援活動家の妻(レイチェル・ワイズ)。彼女は現地での活動のなかで「ある疑惑」を掴むが殺される。イギルスの一等書記官の夫(レイフ・ファインズ)は、やがてそれが製薬会社の陰謀だと気づく。

中東のオイルマネーの闇を描いたのが「シリアナ」なら、アフリカを舞台に製薬会社の闇を描いたのがこの「ナイロビの蜂」。中東は石油が資源だが、いわばアフリカには安く買えてたくさんある「命」が一種の資源、とでもいうかそういった闇を描いている。個人的には、シリアナより何倍も深い作品。

8年くらい前だったか、イギリスでは有名になりかけてたレイチェルが渋谷でのイベントに来たことがあった。そのときも、若くも妖艶な美しさに目を奪われたが、その彼女がついにオスカーですか。^^スゴイ!

5月中旬より丸の内プラゼール系ほか全国松竹・東急系にてロードショー:配給/GAGA USEN

 

長編アニメーション賞/「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」

3月18日よりシネカノン有楽町・アミューズCQNほか全国ロードショー(配給/アスミック・エース)

衣装デザイン賞・美術賞・撮影賞/「SAYURI」

監督/ロブ・マーシャル 出演/チャン・ツィイー 渡辺謙 ミシェル・ヨー 

 

録音/音響編集/視覚効果賞/「キング・コング」

監督/ピーター・ジャクソン 出演/ナオミ・ワッツ ジャック・ブラック 

2005年12月17日より全国ロードショー:配給/UIP

 

外国語映画賞/「ツォツィ(原題)」(南アフリカ)

長編ドキュメンタリー賞/「皇帝ペンギン」

2005年7月23日より全国ロードショー:配給/GAGA USEN

 

短編ドキュメンタリー賞/「ア・ノート・オブ・トライアンフ(原題)」

短編アニメーション賞/「ザ・ムーン&ザ・サン(原題)」

短編実写映画賞/「シックス・シューター(原題)」

 

受賞作のメインが「クラッシュ」「シリアナ」「ブロークバック・マウンテン」とアメリカに潜む問題をストレートにとりあげるやや社会派的な作品が目立ったのは、やっぱり時代背景なんでしょうかね。歌舞伎町の問題をとりあげてきてるが、とても比較にはならないがアメリカに内在する問題は本当に複雑で根深いなぁと。

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映画つながりってことで、新宿松竹会館の再開発のニュースがリリースされた。

ソース:松竹株式会社ホームページより引用

新宿松竹会館(所在地:東京都新宿区新宿3-15)も築後47年以上が経過いたしました。 弊社はグループのフラッグシップシアターとして、設備面をはじめバリアフリーなどお客様に優しく楽しんでいただける劇場作りを目指し、最新鋭の設備を誇るマルチプレックスシアターに建て替えることと致しました。弊社シネコン開発事業は長期的視野に立った戦略投資であり、この新宿松竹会館を始め今後も積極的に行ってゆく方針です。なお、再開発の概要は下記の通りです。

新宿松竹会館(仮称)再開発概要

【所在地】 東京都新宿区新宿3-15
【敷地面積】 1,611.13㎡(487.36坪)
【投資額】 60億円
【計画規模】 地上12F、地下2F
【スケジュール】 平成18年6月解体開始、平成20年9月竣工(予定)
【スクリーン数】 10スクリーン(予定)
【座席数】 2,260席(予定)
【駐車台数・駐輪台数】 56台・80台(予定)

※ マルチプレックスシアター使用フロアーは3F~12Fとなり、その他フロアーは貸し店舗となります。

←新宿区役所側から見た新宿松竹会館

現在、ピカデリー1~4で席数が約1400程度なので、客席数は約1.5倍、スクリーン数は倍以上になるということ。東京メトロの新宿3丁目駅が来年できることに連動して靖国通り沿いは今後もさらに整備・再開発が続くと思われ、それの一つといえる。歌舞伎町シネシティ周辺の四葉会再開発についてはおそらく今年中には計画概要・スケジュールが見えてくるだろう(発表できるかどうかはわからないが)。地下街建設による地域再生・建て替え促進は効果があるといわれている。四葉会再開発においてもサブナード地下からつなげていく構想もありうるようなので、地域全体におけるエンタメ産業のインフラ整備は徐々に進んでいくと思われる。ただ、地下街を作った場合、地上の回遊性はどうなるかとか、またコストの問題も含めて課題は多いのだが。

数年前まで、都心型映画館7に対し地方が3といわれていた観客動員数が、いまやその逆、都心型が3、地方が7。一つはスクリーンの小さな映画館をまとめたシネコンが大量に郊外に建設されたことによるわけだが、その郊外型シネコンもいまや飽和状態。興行各社はこぞって都心回帰に向かっているといわれている。コスト的には郊外型シネコンの方が利益率は高いといわれるが、それでも都心回帰に向かう理由はチェーンブランド力向上のためのようで、今後建設の進む都新型シネコンはそれなりにシンボリックな劇場を作ることをどこも考えているようだ。


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4月4日 東京ギンガ堂公演 「夢~歌舞伎町物語」記者会見 [映画・演劇・ライブ]

<告知>

 歌舞伎町を創った男。その男の名は鈴木喜兵衛~

「夢~歌舞伎町物語」  脚本・演出 品川能正 原作・脚本協力:李小牧

[コマ劇場前シネシティ広場【野外】からシアターアプル【劇場】への移動演劇]

主演:大沢樹生 耿忠(映画「ラブ・レター」)

←主演の耿忠(コウ・チュウ)さんと大沢樹生さん。 

  • 音楽:上田 亨 ロケット・マツ
  • 演奏:ロケット・マツ 石川浩司 中尾勘二
  • 舞台美術:加藤ちか
  • 照明:関嘉 明
  • 音響:今西工
  • 振付:田野日出子
  • 衣装:山口 徹
  • 写真:宮内 勝
  • 脚本協力:本田ハル 堀部宏
  • 演出助手:本田ハル
  • 舞台監督:山田和彦
  • 宣伝美術:マッチアンドカンパニー
  • 制作コーディネート:高見沢公子
  • 制作:木村優子
  • 企画・制作:東京ギンガ堂

2006年5月17日(水)~21日(日)

会場:新宿シアターアプル ならびにコマ劇場前シネシティ広場

  • 開演:19:00(20、21日は14:00あり)
  • 料金:全席指定 前売り4,500円 当日5,000円
  • 電話予約/お問い合わせ:ホットハウス ℡03-3352-6361

~チケット取扱い:電子ぴあ ℡0570-02-9988(演劇専用 オペレーター対応)/0570-02-9999(Pコード368-509/24時間対応)、歌舞伎町商店街振興組合(9:30~18:00 歌舞伎町1-19-3組合ビル5F)~

  • 共催:歌舞伎町商店街振興組合
  • 後援:新宿区 TOKYO FM 文化放送

 

「夢~歌舞伎町物語」

歌舞伎町は池の上に出来た街である。狭い地域に六千ものバー、飲食店、風俗店がひしめいている。夜ともなるとこの街の人口は五十万人にも膨れ上がる。六〇年まえ、焦土の中からこの街を創った男がいた。その名を「鈴木喜兵衛」という。そして~2006年5月、事件は起こった。歌舞伎町シネシティ広場で。

現実の歌舞伎町を舞台にし、本物の消防車や“歌舞伎町案内人”李小牧も登場。さらに、六〇年前の新宿ムーランルージュの踊り子達の歌声や笑い声が響き渡る虚実混同の舞台。


<記者会見>

4月4日、歌舞伎町風林会館。ここで、移動演劇「夢~歌舞伎町物語」(脚本・演出 品川能正)の記者会見が行われた。戦後の焼け野原のこの地に立ち、興行街建設という大いなる野望を夢見、そしてそれを実行した男「鈴木喜兵衛」(参考記事)をモチーフに歌舞伎町という街を舞台に戦後の歌舞伎町、現代の歌舞伎町、そしてこれから変化しようとしているこの街が目指す姿を描こうという演劇。日本・中国人のキャストによって「アジア文化の交点」ともいえる歌舞伎町の過去現在未来の姿を品川演出によってどう描かれるのか。

記者会見の会場に使われた風林会館5F、この付近はかつて密入国の中国人組織の蛇頭や暴力団との勢力争いのあった真っ只中、青龍刀事件や拳銃発砲事件(同じ風林会館1Fパリジェンヌで)を覚えている人も多いだろう。そんな場所での記者会見というのもいわば「演出」、だが、当時の危うい面影はなく、会見にゲストとして出席したのは中山弘子新宿区長と歌舞伎町商店街振興組合の町田靖之理事長、中華人民共和国大使館の文化担当参事官の趙宝智氏といった面々。この風林会館5Fの元グランドキャバレー「ニュージャパン」のスペースも、今は空きテナントとなり歌舞伎町ルネッサンスの空き室対策を進める「喜兵衛プロジェクト」によって有効活用やSOHO利用を模索中といった場所である。

「歌舞伎町の目指そうとしている姿のアジアのブロードウェイというのがあります。それは鈴木喜兵衛氏がまちづくりをしたときのこの街のDNAなんです。21世紀は多くの人々が交流し、国際的な垣根も低くなっていく中で異なる人たちが交流して新たな文化を築いていく時代、この作品が新しい歌舞伎町に夢を抱ける新たな一歩になってくれることを祈ります。」と中山区長。「みんなで参加して、楽しんで、新たな歌舞伎町の担い手になっていってもらえたらいいと思ってます。空き物件ツアーもやってますよ~」と喜兵衛プロジェクト(事業紹介記事、空き物件ツアーは毎月第三月曜日の17時から)の宣伝もチャッカリ。

  キャストの皆さんは、場内中央のアプローチからステージに向かってファッションショーさながらウォーキングで登場(写真は中国人キャストの耿忠さん、スリットの深いチャイナドレスが綺麗!)「日本に来て15年、この国に来て色々な経験をしたし、たくさんのことを教わりました。舞台は初めてになるのですが、がんばりたいと思います。」と、なかなか流暢な日本語で挨拶。

李小牧氏は原作・脚本協力で且つ、本人「歌舞伎町案内人」役でも出演。「最初品川さんから声をかけられ、李さんなんかやろうと。アイディアを出して最初の打ち合わせからまだ二ヶ月、連日徹夜で今日も36時間寝てません^^;」とか。「どのくらいの人たちが、どのくらいの汗をかいてこの街を創ったか、歌舞伎町発でアジア、全世界に発信したい」と抱負を語った。

耿忠さんを囲んで李さんと杉山文野君(写真右)。杉山君は、今回の舞台のテーマでもある鈴木喜兵衛氏のひ孫さん、公演中連日行われる「歌舞伎町の過去、現在、そして未来を語る」アフタートークにも出演の予定。

「区長もおっしゃってたアジアのブロードウェイ、鈴木喜兵衛氏が目指そうとした歌舞伎町ってどうだったのか、過去の姿は、現在の姿は、そして未来のこの街の向かう姿はどういったものなのか?今回の舞台、演じるのは役者ですが主役は歌舞伎町です。」と、脚本・演出の品川能正氏。なお、この日、4月4日から公演前日まで、ここ風林会館を使って稽古を行うということなので、合間に練習風景をのぞきに行きますかね。それはまた後日レポート~ということで。 


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ゴールデンウィーク以降の歌舞伎町エンタメ情報TOPICS [映画・演劇・ライブ]

 

ゴールデンウィーク真っ只中、この「ゴールデンウィーク」という言葉の由来は、昭和26年の大映映画「自由学校」の興行がこの時期に行われ、正月やお盆よりも成績が良く、当時の大映専務松山英夫氏が「これを機会に多くの人たちに映画を観てもらおう」という意図で、和製英語としてこの言葉が生まれたという。本来であれば、この連休に照準を合わせ映画業界も大作をならべてきそうなものだが、実体としては、レジャー産業が多様化する中で、この時期への興行的なプライオリティはあまり高くない。特に、都心部3に対し郊外型シネコン7といわれる興行バランスからいっても、家族連れに受ける番組編成の方が数字が伸びる傾向が強く、結果としてゴールデンウィークだからといってとくに充実した番組が編成されるということでもない。歌舞伎町には、現在映画館が14スクリーン(総客席数7,021席)、コマ劇場(2,088席)とシアターアプル(700席)を合わせれば9,809席にも達し、日本最大級の劇場集積地といえる。このゴールデンウィーク中の興行については、新宿ミラノ座・新宿東急が「ニュー・ワールド」「Vフォー・ヴェンデッタ」、新宿グランドオデヲン「プロデューサーズ」などいくつか面白そうな番組もあるが、どちらかといえば連休明け以降の方が強力な番組編成が見られる。

  • TOKYU MILANOビル:新宿ミラノ座(1,064席)新宿東急(763席)シネマスクエアとうきゅう(224席)シネマミラノ(209席)
  • 東亜興行チェーン:新宿アカデミー(420席)新宿グランドオデヲン(406席)新宿オデヲン(360席)新宿オスカー(325席)新宿トーア(355席)
  • HUMAXシネマ:新宿ジョイシネマ1(400席)新宿ジョイシネマ2(305席)新宿ジョイシネマ3(300席)
  • 東宝会館:新宿プラザ劇場(1,004席)
  • コマスタジアム:新宿コマ劇場(2,088席)新宿コマ東宝(586席)シアターアプル(700席)

 

「ニュー・ワールド」は新宿東急にて5月19日、「Vフォー・ヴェンデッタ」は新宿ミラノ座または新宿東急にて6月2日まで公開の予定※なお、新宿東急は5月20日から26日まで改装のため休映、5月20日から6月2日までは変則的な番組編成になる場合もあるので、劇場に直接お問い合わせください。

「プロデューサーズ」は新宿グランデオデオンにて5月19日まで公開

まず5月8日からはコマ劇場では地球ゴージャスプロデュース公演「HUMANITY THE MUSICAL~モモタロウと愉快な仲間たち」(演出・脚本・出演 岸谷五郎 出演:唐沢寿明 戸田恵子 高橋由美子ほか)が一ヶ月のロングラン公演をスタートする。5月13日には「レオン」「フィフス・エレメント」のリュック・ベッソン監督の21世紀発メガホンとなる「アンジェラ」が新宿ジョイシネマで公開、全世界で4,900万部を越え驚異的なベストセラーとなったダン・ブラウンの原作を映画化した「ダ・ヴィンチ・コード」は5月20日から新宿プラザ劇場・新宿グランドオデオンで公開、ワールドカップ開会直前の5月27日にはFIFAが初めて公認しレアル・マドリードやプレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドが本気で関わって出来たサッカー3部作映画の1作目「GOAL!」が新宿ミラノ座で公開。

 

また、東京ギンガ堂公演 「夢~歌舞伎町物語」記者会見でも紹介した、戦後焼け野原のこの地に立ち興行街建設を夢見て、それを実行した男「鈴木喜兵衛」をモチーフに戦後と現代の歌舞伎町、そしてこれから変化しようとしている歌舞伎町の目指す姿を描こうという演劇「夢~歌舞伎町物語」(東京ギンガ堂公演 脚本・演出 品川能正)が5月17日から21日までの5日間、シネシティ広場(プロローグ)とシアターアプル(本公演)にまたがって公演される。(下の写真は空き物件の風林会館5Fを使っての練習風景)

 

 

地球ゴージャスプロデュース「HUMANITY THE MUSICAL~モモタロウと愉快な仲間たち」は新宿コマ劇場にて5月8日から6月11日までの公演。「人間らしく生きる」ことを問いかけるヒューマンストーリーを地球ゴージャス史上最大の47人というキャストで贈る大作ミュージカルをロングラン公演する。

「アンジェラ」ANGEL-Aは5月13日より丸の内ピカデリー1系にて公開

「アンジェラ」は新宿ジョイシネマ1にて5月13日より公開。主演はフランスの人気コメディアン ジャメル・ドゥブースとデンマーク出身、GUCCIの専属モデルなどで活躍しているスーパーモデル リー・ラスムッセン。レオンでナタリー・ポートマンを、フィフス・エレメントでミラ・ジョヴォヴィッチを見出してきたベッソンが抜擢したリー・ラスムッセンがどんな演技を見せるか、あるいはこの作品をきっかけにどう飛躍するのか注目したい。

「ダ・ヴィンチ・コード」は新宿プラザ劇場・新宿グランドオデヲンにて5月20日より公開

「GOAL!」は新宿ミラノ座にて5月27日より公開予定。なお、5月2日にはシネシティ広場にHGレイザーラモンが来てのちょっとしたイベント、5月22日から24日にはシネシティ広場で英国人アーティスト ジュリアン・ビーバー氏を招いてのトリックアートの制作イベント、25日には新宿ミラノ座およびシネシティ広場でプレミアイベントが予定されている。またそれだけでなく、映画公開期間中にもビックリするような企画が実現するかも。

ミラノ座内に設置された「GOAL!3」に出演応募用特設ポスト。「GOAL!」は三部作で、step2は2006年11月ごろ公開、シリーズ最終章となるstep3は今年6月9日に開幕するワールドカップ・ドイツ大会などを舞台に撮影が行われ、公開は来年。step3に日本チームの熱烈なサポーター役のエキストラとして出演、且つ撮影地への往復チケットを含むパッケージツアーが今回の応募から抽選で一組2名に当たる。撮影は8~9月ごろロンドンを予定。応募用紙にあなたの「夢」を書いてポストに投函、詳細はGOAL!公式ホームページにて。GOAL!のメインスポンサーにアディダスがあるので、ひょっとして中村俊輔と競演なんてこともあるかも~。3部作の映画権にまとめて投資した東芝エンタテインメントは、この作品にかなり社運を懸けてる雰囲気だし、歌舞伎町再生の鍵でもある東急レクリエーション(TOKYU MILANOビル)も出資にからんでおり、その他もろもろあって実はけっこうこの作品については正直当たって欲しい。

それ以降の注目番組としては、7月公開予定のゲド戦記(新宿グランドオデヲン)、M:I:III(新宿プラザ劇場)、8月19日公開予定の「スーパーマン・リターンズ」(新宿ミラノ座)、新宿コマ劇場の演目としては8月公演の「リボンの騎士~ザ・ミュージカル~」10月公演「冬のソナタ~ザ・ミュージカル」と続く。

 

スタジオジブリの新作「ゲド戦記」は新宿グランデオデヲンにて、「M:I:III」は新宿プラザ劇場にてそれぞれ7月公開予定。「ゲド戦記」のメインテーマ、挿入歌を歌う手嶌葵(てしま あおい)さんは今年18才になったばかりの無名の新人なのだが、そのあまりにも透き通った歌声にブレイク必至の様子。九州・福岡のC&S音楽学院のヴォーカル学科にて唄を学び、在校中の昨年春に韓国でライブをして話題になるなどすでに光る原石として注目を浴びつつあったよう。

 

「スーパーマン・リターンズ」は新宿ミラノ座にて8月19日公開予定。赤いマントのスーパーマンと悪の天才レックス・ルーサーの戦いが再びやってくる。かつてスーパーマンを演じてきたクリスタファー・リーブ氏が落馬事故で首から下が不随になったのが1995年、また氏自信再起をかけてさまざまな作品にチャレンジしつつ2004年には急性の心臓麻痺で突然の他界は記憶に新しい。1987年の「スーパーマン4最強の敵」以来実に18年ぶりに映画としてスーパーマンを演じるのはブランドン・ラウスというまったく無名の若手俳優。クリプトン星から久しぶりに戻った地球では、愛するロイス・レイン(ケイト・ボスワース)は他の男性と婚約し、レックス・ルーサー(ケビン・スペイシー)はさらに強力な悪になっている。とまぁ、そんな話で始まる勧善懲悪、最近話題が暗いといわれがちなヒーローものにあってこれだけは単純に楽しめそうな映画かと。

ロイス・レイン役を演じるケイト・ボスワースはレブロンのCMなどに出演、徐々に人気に火がつきそうな若手女優。持ち前の運動神経で「ブルークラッシュ」ではサーファーも演じた。目の色が左右異なり、片方がブラウン、もう一方がブルーのオッドアイというのがちょっと神秘的な魅力を感じさせる。

 

新宿コマ劇場では8月が「リボンの騎士」(8/1~27)10月に「冬のソナタ」(10/4~29)とそれぞれ待望のミュージカルが編成されている。

 

リボンの騎士は手塚修+タカラヅカ+モーニング娘、美勇伝のコラボレーション・ミュージカル。注目は松浦亜弥(8月13・14・15・19・20日)安部なつみ(8月10・11・12・24・25日)など特別出演が決まったということ。今をときめくあややが歌舞伎町にやってくる!(個人的に^^!)

冬のソナタのミュージカル化は、昨年の「We Will Rock You」以来アミューズの大里会長がぜひとも実現したいといっていた企画で、韓国ミュージカルスターを招聘して本格的に韓流ミュージカル・ブームに火をつけようというもの。公演期間中にはシネシティ広場では韓国屋台村・物産展などの計画も進行中。その他にも、「We Will Rock You」の再演の噂もあり、コマ劇場の番組にも目が離せない。


上記の中・大型劇場以外にも、歌舞伎町にはさまざまなイベント・ライブスペースがある。ヒューマックスパビリオンには格闘技などのイベント会場になっている新宿FACA(公演形態によって座席数は変化するが概ね500席)は共同トーキョーが運営、新宿ロックの殿堂LOFTと系列のLoft Plus OneとNaked Loft、そのほかMARZS、MOTION、MARBLE、GOALIE、URGA、ACB、そして原宿RUIDOの新宿進出1号店として最近オープンした新宿RUIDO K4、自主制作映画や演劇など多目的に活用されているゴールデン街劇場、ライブレストランとしてオールディーズを聴きながら飲み食いできるキャロルハウスなどなど。

今後もいくつかライブハウス等のオープン情報がはいってきているが、歌舞伎町ルネッサンスで「大衆娯楽・文化の企画・生産・創造の街」を目指している中で、すでにこれだけのエンタメ産業の集積がありながら、実際はその認知度は低いと言わざるをえない。ルネッサンスの言うところのブロードウェイのような街を目指す上で、こうしたエンタメ産業の街全体での発信がこれからは必要になる。今までの風俗一辺倒のイメージを払拭するためには、いわば街の主役にエンタメ産業をいかにおくかといった演出をどう仕掛けていけるかが課題である。


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5月17日より新宿シアターアプルにて移動演劇「夢~歌舞伎町物語」 ゲネプロより [映画・演劇・ライブ]

 どこまでが現実で、どこまでが虚構なのか。60年前の新宿ムーランルージュの踊り子達の歌声や笑い声が響く、歌舞伎町の夢舞台が今、幕開く~(写真はネコ役の岸燐さん)

5月17日、歌舞伎町をつくった男、鈴木喜兵衛の戦後の焼け野原のこの地に劇場街を中心にした道義的繁華街を築こうとした話をモチーフにした演劇「夢~歌舞伎町物語」(脚本・演出 品川能正 東京ギンガ堂公演 会場:新宿シアターアプル)がいよいよ初日を迎える。

東京ギンガ堂公演 「夢~歌舞伎町物語」記者会見の模様

  • 主演:大沢樹生 耿忠
  • 開演:18時30分シネシティ広場野外劇~19時シアターアプル開演(20日・21日は14時~の回あり)
  • 17~20日の終演後、アフタートークがあります。17日:杉山文野クンほか 18日:李小牧 城克(歌舞伎町商店街振興組合事務局長) 19日:中山弘子新宿区長ほか予定
  • チケット取り扱い:電子ぴあ(0570-02-9988) 歌舞伎町商店街振興組合(03-3209-9291)
  • 共催:歌舞伎町商店街振興組合 後援:新宿区 TOKYO FM 文化放送

公演は5月17日(水)から21日(日)まで。コマ劇場前のシネシティ広場にて野外演劇をプロローグとし、その後シアターアプル内に移動という、シネシティ広場周辺全体を舞台にしたイメージの移動演劇が演出されるという。5月16日に公演スケジュールと同じ時間帯に、シネシティ広場からシアターアプルを使っての場当たり・ゲネプロが行われたのでこれを覗いてみた。

 シネシティ広場に設営された特設ステージ。新宿消防署の協力によって消防車が用意された。物語導入部の大道具としての役割を果たす。

 ゲネプロ中であったが、ステージに脚本・演出の品川能正氏(右から三人目)を交えてのワンカット。品川氏は、「人間の理性と狂気の微妙な均衡を描く」作風として高い評価を得ている演出家。2001年には日本と韓国の国際共同制作「火計り~400年の肖像」、2004年「KAZUKI~ここが私の地球」でアメリカ公演(NY・LA)、2005年「沈黙の海峡」(ソウル市劇団と国際共同制作)などで国際的に活躍している。

 主演女優の耿忠(コウ・チュウ)さんと李小牧。李小牧氏(Lee Xiao Mu)は本作品の原作を提供し、自身も実際の「歌舞伎町案内人」として出演している。耿忠さんは松竹映画「ラブレター」などに出演している中国出身の女優さん。「18年間歌舞伎町の街に立ってきて、まさか自分がステージに立てるなんて、しかも企画から関わって一緒に舞台を作れるなんて驚きだし、とてもうれしい。」と李氏、彼は46歳なんだよね、見えないねぇ、若い!舞台は初めてかもしれないが、いままで立って来た歌舞伎町という街も、言ってみれば毎日お祭りみたいな、非日常的なステージのような場所だからね。

シネシティ広場で野外演劇、そのままシアターアプルへ。

 

(左)峯嶋茂兵衛氏が鈴木喜兵衛氏に1万坪(のちに歌舞伎町に)を託す (右)GHQによる建築制限令で歌舞伎町の劇場街建設の夢は断たれるのか。

 鈴木喜兵衛氏の目指した劇場街を中心とした道義的歓楽街、その大衆芸能・文化・娯楽が歌舞伎町のDNAである。そして、これを地域再生の軸として歌舞伎町のまちづくりをすすめていきましょうというのが歌舞伎町ルネッサンス。今でこそ、さまざまな人たちや企業、行政等がかかわってなんとか進めようとしているわけだが、それを戦後の焼け野原に立って壮大な「夢」を抱き、それを実行した男・鈴木喜兵衛、そしてその後の「夢」の行方。日本・中国・韓国のアジアのクロスオーバーが息づくこの街を舞台に、それにふさわしいキャストによる演劇は、これからの歌舞伎町をイメージする上で一つのきっかけになるかもしれない。しかし、なによりステージで演じるキャスト、裏方や制作のスタッフ一人ひとりが、確実に歌舞伎町のまちづくりの担い手そのものなのかもしれない。


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東京ギンガ堂公演「夢~歌舞伎町物語」は興行成績も良好![アフタートークダイジェスト] [映画・演劇・ライブ]

5月17日より新宿シアターアプルで公演スタートした「夢~歌舞伎町物語」(東京ギンガ堂公演 脚本・演出 品川能正)、シネシティ広場であたかもお祭りのごときプロローグ、TOKYU MILANOビルの4Fベランダでなにやら男の叫び声「歌舞伎町なんか燃えてしまえ!」(大沢樹生)、屋外での演劇を終えると、そのまま観客を役者達がシアターアプルに誘導、中での演劇が始まる。

■5月17日初日:天候雨まじり;

  

初日はやや雨まじりの為、急きょ観客にもカッパを用意し配っての屋外演劇。東京消防庁新宿消防車が協力、雰囲気作りに消防車をだしてくれた。観客数は500名強、見切り席を売っていないので9割り程度の客入り。

 

・初日アフタートークは杉山文野クン(とんかつ茶漬け「すずや」の次女、鈴木喜兵衛氏のひ孫)×工藤章氏(戦後ムーランルージュを復活させた老華僑の林以文氏が興したHUMAXで現在テナント管理執行役員)

杉山文野(ふみの)クン。彼女は性同一性障害で体は女性だが心は男の24歳、5月18日に「ダブルハッピネス」(講談社刊)で作家デビュー。「鈴木喜兵衛ジイチャンの長男の喜一郎、その奥さんの華子さんというのが芝居に出てきたのですが、華チャン(華子さん)とは今でも一緒に暮らしています。喜兵衛さんは頭が切れて魅力的で女性にもてたっていうのは聞いてました。戦後焼け野原になった歌舞伎町を立て直したということは知っていましたが、具体的にどうやってとかそもそも如何に歌舞伎町が出来たのか、そういったことは最近やっとわかってきた。歌舞伎町の魅力としては、いろんなもの、それこそさまざまなマイノリティを受け入れる懐の深さじゃないか、と思う。」

鈴木喜兵衛氏のひ孫さん、杉山文野(ふみの)クンが「ダブルハッピネス」講談社刊で作家デビュー

工藤章氏は株式会社ヒューマックスのテナント管理執行役員。歌舞伎町ルネッサンスの活性化における最大のテーマであるシネシティ周辺の劇場街(四葉会)再開発ではその一翼を担う。「林以文は昭和21年にムーランドールを立て直した時、32歳だった。実際の林以文は身長186㎝、吸い込まれるような笑顔が印象にある。戦後の喜兵衛さんや林以文氏と想いは同じくして、今再びブロードウェイのような街として歌舞伎町の再生を行おうとしているというのも感慨深い。」

文野クンと工藤氏が初対面ということもあって、品川能正氏(東京ギンガ堂、「夢~歌舞伎町物語」脚本・演出)もアフタートークの司会・進行役として参加。「お芝居という部分と、これから変わっていこうとしている歌舞伎町で実際に活躍している人たちのアフタートークという意味と、それぞれを楽しんでくれたらと思います。」

■5月18日:天候曇!

この日も昼間は雨まじり、梅雨時のような空模様だったが、夕方から雨が上がる!パレードは一番街方面からシネシティ広場に、黄色い歌舞伎町商店街振興組合ジャンパーを着たボランティアスタッフの「歌舞伎町 夢~案内人」がパレードと観客を広場へと迎え入れる。

   

この演劇で鈴木喜兵衛役とその妻はる役のお二人、岩間沙織さんと江口伸さん。実は江口さんとは、自分10年ぶりくらいの再会でした、以前一緒にOVMの仕事をしたことが^^

「歌舞伎町なんて燃えてしまえ!!」だったかな。。客入りは約360人強、この日のチケットが一番出てなかったのではあるがそれでもまぁまぁだろう。

  

・二日目アフタートークは城克(歌舞伎町商店街振興組合事務局長)×李小牧「歌舞伎町案内人」

歌舞伎町の表の顔が歌舞伎町商店街振興組合事務局長の城克(じょう まさる)氏、裏の顔が「歌舞伎町案内人」の李小牧(Lee Xiao Mu)とでもいうか、もっとも今では李さんも半身浴かな^^。18年前の中国からやってきて、最初ホテルのバイト自給600円からはじめた李氏も今ではNewsweekをはじめ連載コラム10本を数える。演劇の設定にもある明星56ビル放火事件では本当に犯人と疑われたこともあるという。あのビルの地下の店で働いてたこともあったしね。その後、いわゆる外国人向けの「キャッチ」として生き延びてきて今や立派な文化人であり歌舞伎町観光振興の立役者でもある。役者デビューとしてはこの舞台が初めてではあるが、原作をこなし、セリフも上手にこなした。もともと声の大きい人だし、やってる役は「歌舞伎町案内人」そのものですから^^

「中国人、韓国の方、フィリピン、ミャンマー、アジア中心の人が多いが、3年まえぐらいから南米やアメリカの人もいて、働いたり住んだり、お店をもったり不動産持ったりして、でも私達通じる言葉は日本語しかないから、こういう繁華街でみんな日本の法律がどうなっているのかよくわからない人多いと思います。警察だけじゃなくて、行政だけじゃなくて、街の人たちみんなで考えて、いろんな人が共存共栄できるのが大事。」李氏。「歌舞伎町にかぎらず商店街とか繁華街というのが、今すごく疲弊している。で、さらにこれから少子高齢化社会を迎えて、じゃぁどうするか。一つは外国人の観光客誘致というのもあると思う。だから李さんたちの力も借りたいとも思っています。それと、わかりにくい法律とかじゃなくて、たとえばみんな一緒になって作る歌舞伎町の街としてのルールというかそういうのがあってもいいと思う。そのためには、いろんな人たちの意見、考え、想いをどんどん聞かせて欲しいんですよね。意見があったら是非振興組合なりにどんどん寄せてください。」と城氏。

風適法改正だの迷惑防止条例にしても、法律や条令は日本人でもわかりにくい。その上、既得権だの黙認・慣習・運用だのでダブルどころかトリプルスタンダードなんて良くある話。これじゃぁ、外国人に理解できるわけない、つまり法律の文体や矛盾、時代錯誤、あらゆるところを直さないとね。それこそ、一回法律全部チャラにして・・・というわけにはいかない。機能しない法律、時代錯誤や実体とかけはなれた法律・条令と知っててバックギア入れられない行政をどうすればいいのか。ちょっと話が大きすぎ脱線・・しかし、まず、そのまえに英語・韓国語・中国語くらいには翻訳できるような条文の法律にはしてもらわないと。(作ってる本人たちが「わかりにくいとは思いますが^^;」っていうくらいだからね)

■5月19日:天候曇り

 

鈴木喜兵衛氏の親戚縁者の方々同士の出会いもあったり、左から金子沙綾子(さやこ)さんはまさに喜兵衛氏の血を引く直系のひ孫さん、中央は喜兵衛氏の次男喜治氏(現在も健在、88歳になるそうです)のご子息である鈴木秀幸氏、つまり直系のお孫さんということに。現在香港で金融関係の会社でCEOをやってらっしゃるとか。右端は、おなじみの杉山文野クン、連日屋外公演の警備ボランティア・スタッフとして活躍。沙綾子さんと文野クンは初対面だが喜兵衛氏のひ孫さん同士。沙綾子さんは喜兵衛さんから見て次男の長女の長女という直系のひ孫さん、一方、文野クンの場合は喜兵衛氏の長男喜一郎氏の家系に養子縁組などあって系図としてのひ孫さん、つまり喜兵衛さんの血を引いているわけではない。とはいえ、演劇が一つの出会いに。鈴木秀幸氏は今回の公演のことをニューヨークの知り合いから聞いて急きょ帰国、観覧に駆けつけてくれた。

  

三日目アフタートークに中山弘子(新宿区長)×大平和登(演劇プロデューサー)、区長と大平氏は品川氏と一緒にシネシティ広場でのオープニングから観劇。右の写真は京劇・変面女優の劉妍(Liu Yan)さんの変面ステージより。この日の客入りは400名弱といった感じ。↓カーテンコールに拍手を贈る中山弘子区長、手前隣は区長秘書室の森課長。

 

・3日目アフタートークは中山弘子(新宿区長)×大平和登(演劇プロデューサー)

ニューヨークはBIG APPLE、このシアターを作ったときにブロードウェイを、演劇文化の発信地になる夢見てシアターアプルにしてはどうかと言って劇場の名付け親になった大平和登氏。この劇場が出来たのが1982年、当時ニューヨークの舞台を見てきた大平氏としては日本の舞台にはダンスのクオリティが弱く、その後ブロードウェイから人材を誘致してダンスの底上げに尽力した。「歌舞伎町ですごした青春時代がいろいろ蘇ってきて感慨深かった。歌舞伎町の背景は知らなかったのだが、この演劇は新しい文化の街として新宿・歌舞伎町が蘇る、一つのきっかけ、起爆剤になるのではないかと思いました。ニューヨークは商業演劇としてのブロードウェイと、一種の非営利団体がやっているリンカーンセンターの文化アクティビティとしての演劇・パフォーマンスがあり、それらがあいまってポテンシャルを上げ、アメリカ文化の大きな力になっている。新しい日本文化の担い手の誇りを持って、この街から新しいムーブメントを興して欲しい。」と、大平氏はトニー賞の受賞パーティだとかニューヨークの演劇関係者が誰もが訪れるというレストラン「サーディーズ」にいろんな有名な俳優・アーティストに混じって似顔絵が掲げられている唯一の日本人。

中山弘子新宿区長も、生まれたのは台湾(あまり記憶はないそうですが)「歌舞伎町の遺伝子はこういった大衆文化・芸能だと思うんですよね。映画や演劇やミュージカルを楽しんで、その後の余韻としての楽しみ方が出来る街、今、そういう街づくりを目指している。いろんな人たちも集まってくれて、生の舞台はとってもいいと思います。新宿はとても多様な顔を思った街です。大衆文化・演劇・映画の街になっていくためには、観て頂ける人たちという担い手、そしてこれを仕事として食べていける環境、持続可能な経済活動ができるそういった街づくりを、街の人たち自身が目指そうとしているわけだから、それを私達行政はしっかりサポートしていきたいなぁと思っています。」

区長のトーク中に「歌舞伎町はこの猥雑さがいいんだ、ほっといて欲しい。ブロードウェイなんか目指さないで風俗の街でいいじゃないか」というある観客からの割り込みがあってやや想定外の展開に、しばらく話を聞いていたが「どうせ出来るわけない」といわれたので、この発言者をつかまえて自分個人的に話をした。どっかの記者らしく録音機材を持ち、自分が話しているときもRECランプが光っていた。こういった意見が街場の風俗業者、その周辺関係者(風俗ライターや記者連中、その他もろもろ)決して少なからずあるのは確か。しかし、長い目で街を見たとき、一年二年さきも見えないような経済活動を基幹にしていたら街がよくなるわけはない。それは街の資源でもなんでもない、なくなって結構。どんな商売であるにせよ、もっと永い時間持続可能な経済活動があって初めて地域のポテンシャルが上がっていく。なにも風俗を一掃しようというのではない、違法なもの、暴力団やその他の犯罪インフラになっているものは排除しよう、その上で環境を整備して街の人たちがお互いにコンセンサスの取れる形の中で地域の共存共栄を模索しようとしているのだ。ルネッサンスは行政がやっているわけじゃない、警察でもない。地元地域の人たちが主役なのである。区長の言う「ブロードウェイ」は一つのシンボリックな例えかもしれない、しかし、それ以上に風俗主役の状態からの脱却はしなければならないと思っている。なによりも、それを出来ると信じて日々努力し、または耐えながら街をよくしようと活動している人たちが大勢いる。一個一個のプロジェクトの中で、中にはうまくいかないこと、掛け違いも時にはある。その某記者に「所詮きれいごとだよ。」と最後捨てゼリフを言われたが、私も文化の発信地として歌舞伎町を蘇らせることが出来ると信じている一人。というか、まちがいなく街は変わります。

■5月20日(土)は二回公演、21日(日)は14時の回のみ。20日は夕立で第二回目の公演は屋外部分が出来なくなったため、急きょシアター内の芝居に変更。入場者数は1・2回目とも約400人強といった具合。屋外演劇を見れなかった方は少し残念だったかもしれない。

    

京劇・変面女優の劉妍(Liu Yan)さんの変面パフォーマンス、でも実はこんな素顔↑

 

・4日目アフタートーク(土曜日の19時の回)は片桐基次(歌舞伎町活性化プロジェクト座長・よくしよう委員会委員長)×工藤健夫(新宿サプライズ協議会事務局・博報堂)

片桐基次(歌舞伎町活性化プロジェクト座長・よくしよう委員会委員長

「私の父は、山形から丁稚でこの街にやってきて、その後、当時は歌舞伎町とは言いませんでしたが酒屋をやっていました。歌舞伎町は今、怖い街というイメージがまだまだあるが、二年前ほどから、歌舞伎町と外部の人たちも含めて歌舞伎町を誰もが安心して楽しめる街にしていこうと“よくしよう委員会”というのを作って今まで活動を続けてきている。この後も、氷彫刻祭りやエイサーまつりと夏にむけていろいろなイベントがあるので期待して欲しい。よくしよう委員会というのは、すべてのこの街の人たちに門戸を開いていて、というかむしろ歓迎していて、お互い顔を見える関係を作りながらどうしたらこの街を良くしていけるのか、そのためのアプローチを積極的にしていきたい。行政や警察がというより、街が自分達で街をつくり、守るんだという喜兵衛さんの姿を旨にこれからもやっていこうという想いです。」

工藤健夫(新宿サプライズ協議会事務局・博報堂)

「中学高校とこの近くの学校に通い、また新宿が好き、歌舞伎町が好き、そして今区役所の区政情報課に昔からの友達がおりまして、博報堂としてなにかできないかという話があったながれで今この街に関わるようになった。正直、まだまだ博報堂としてビジネスになるレベルではないし、やはりこの街でみんながビジネスになり、楽しめて、ハッピーになれるような環境をつくっていかなくてはいけない。この演劇で、屋外舞台に使ったシネシティ広場は、区道なんですよね。なので、いろいろ警察・消防・行政としがらみがあって出来ること、出来ないこととかいろいろある。街をよくしていこうという思い、おそらく同じベクトルにあるとは思うのだが、立場が違うとできないこと、乗りにくいことがあるなかで、それをもう少し時間を掛けて、たとえばスポンサーをつけてイベントが出来るような環境をつくっていきたい。そして、時にはいやな思いのする事件があったりはするが、それでもこうしてこの街に来てくれる人たちがいるということが私達のエネルギーなんです。この演劇を観に来ていただいたみなさんに感謝したい。」


 

■5月21日、快晴の最終日

千秋楽公演はほぼ満杯で約550名程度の入場者、計6回公演で平均400強、トータルで2500名の観客動員といったところだった。若干招待者もいるようだが、約1,000万弱の売上ということか。

品川さんじゃないので細かいことはわからないが、アプルに使用料が3割くらいとして、舞台作るのに300万、制作物(ポスターチラシ等)で100万、諸経費など考えるとギャラを払って品川さんの手残りはおそらくほとんどない。アプルでこれだけ客を入れればまぁ成功という数字にありながら、ビジネスにはほとんどなっていない、これが演劇の実情、それもいい方だと思う。

つまり、「歌舞伎町ルネッサンス」の言うブロードウェイを目指すという中で、どうしても必要なのがこういった演劇等を支えるスポンサーの存在、あるいはニューヨークのリンカーンセンターのような非営利組織として文化育成のために行政やBIDなどが支援組織としてあって、活動としての大衆芸能・芸術を育てるシステム。この両方が必要。たとえば、スポンサーをつけてのコマーシャル・ミュージカル、演劇はシネシティ周辺、あるいは再開発後の四葉会エリアで、大久保公園(区の所有地)やハイジア(7年後三菱信託との契約が切れて都にもどる)がリンカーンセンターのような役割をする、あくまで一つの例であるがそんなことを可能な状況が作れるかどうか、四葉会の再開発も今年度中にはスケジュールが見えてくると思うので、その向こうにあるのがこういったことを実現するという仕事になるのかもしれない。

歌舞伎町には韓国・朝鮮系の在日の人たち、最近増えてきたニューカマーの韓国の人たち、老華僑の方々、新華僑の方々、それも台湾系の人、大陸系の人たちそれぞれがいて、さらにアメリカ・ヨーロッパ、そのほかの国々の人たち、それに日本人が共存共栄し、これからますます国際的な街になる。そして、それはこの街ほど濃くはないが、未来の日本が必ず迎える姿でもある。そういった要因がポテンシャルになって、準備に、演劇に、裏方に、屋外の警備に、歌舞伎町のさまざまな立場、仕事の住人達(かならずしもここに住んでいるというわけではなく、この街で活動する人たち)が集い、今回の公演をささえたことを思うと、むしろ「演劇」というよりは、まったく新しい「祭り」の形を示したと思う。また、それを可能にした「鈴木喜兵衛」というキーワードは、それがまさにこの街のDNAであることを強く示したともいえるのではないか。


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“飯塚事件”・・・権力と闘った衝撃の実話を映画化、「不撓不屈」はシネマスクエアとうきゅうにて6月17日より公開 [映画・演劇・ライブ]

“飯塚事件”・・・権力と闘った衝撃の実話。「金融腐食列島-呪縛-」の高杉良原作、映画「不撓不屈」はシネマスクエアとうきゅう(TOKYU MILANOビル3F)ほかで6月17日より公開

 

飯塚事件、これは昭和38年当時、飯塚毅氏(故人・TKC全国会の創始者)は生まれ故郷の鹿沼で飯塚会計事務所を開く税理士であった。彼の信念は「一円の取りすぎた税金もなく、一円の取り足らざる税金も無からしむるべし」、そんな飯塚会計事務所を突如として税務調査が入ることに始まる。そして、これはその後7年に及ぶ、一回の税理士と国税庁・国税局との戦いの幕開けとなる。飯塚氏は、脆弱な経営基盤しかもたない中小企業の経営者に対し、円滑な経営を補助しようと、法人税法265(当時)を根拠として「別段賞与」という節税制度を勧めていた。しかし、これを国税局は認めたくなかったのだろう、圧力でこの理屈を封じ込めようと、飯塚氏のみならず、会計事務所スタッフや顧客までも追い詰める。徐々に孤立していく飯塚氏、しかし確固たる信念を持って闘うときは理解者は必ずいるもの、そして家族の支え、やがて7年を経て完全無罪を勝ち取る。

後にTKC全国会を創設した飯塚氏と、これに対し執拗に圧力を掛けた側の人物が安井誠氏。安井氏は東大法学部卒業のキャリア官僚で、大蔵省主税局課長補佐時代にある課税処分について不当と訴える飯塚氏と議論し、結果として安井氏の上司の判断で不当な課税処分として取り消すことになったという経緯があり、それ以来、安井氏は飯塚氏に対して面子を潰された腹いせを考えていたという。安井氏は後に、飯塚氏の会計事務所を所轄する関東信越国税局直税部長就任、これを機に飯塚氏潰しを始めた。つまり、飯塚事件は、面子を潰されたキャリア官僚の私怨を発端に、一介の税理士と国税庁との巨大な闘いにまで発展し、しかもその結果があらゆる圧力に屈せずに信念を貫いた一介の税理士が勝利したというものなのだ。この安井誠氏は、大蔵省では証券局長にまで上り詰め、後にいくつかの生命保険会社などに天下っている。この映画には、安井氏の名前は出てこないが、三田村邦彦扮する「竹内」という男がそれにあたる。

 

5月30日に、新宿歌舞伎町、新宿TOKYU MILANOビルのシネマスクエアとうきゅうにて映画「不撓不屈」(配給:角川ヘラルド映画㈱)の完成披露試写会が行われ、その前段、飯塚毅を演じた滝田栄さんは「世の中、偽装とか粉飾とか、大丈夫かな日本という感じなんですが、そういう時代に一番大切なメッセージとして、信念とか勇気とか家族愛とか、そういうのを描いている。本当にすばらしい仕事をさせていただきました。どんなに優れたコンピュータがあろうが、税法があろうが、人間としての成長がない限り無意味だ。人間としての成長、人生の完成、というものが一番大切なものであり、あとは、税理士とかそういうことはあくまで技術にすぎない。飯塚先生の心の一番深いところで共鳴できたすばらしい体験だった。」と語っていた。上の写真は、完成披露試写会にて原作者である高杉良氏と握手している滝田栄さん。

不撓不屈 ふとうふくつ

  • 原作:高杉良(新潮文庫刊) 脚本:竹山洋 監督:森川時久
  • CAST:滝田栄 松坂慶子 三田村邦彦 中村梅雀 夏八木勲ほか
  • 配給:角川ヘラルド㈱ 配給協力:ルートピクチャーズ
  • 6月17日(土) シネマスクエアとうきゅう他にて公開

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「不撓不屈」の公開される映画館シネマスクエアとうきゅうのある新宿TOKYU MILANOビル内には4つの映画館がある。新宿ミラノ座(1,064席)新宿東急(座席改装が行われ現在は588席※以前は763席)シネマミラノ(209席)、そしてシネマスクエアとうきゅう(224席)。そして6月1日よりシネマスクエアとうきゅうを除く3館の名称が新宿ミラノ1・2・3と変更になる。↓TOKYU MILANOビルの看板もすでに新宿ミラノ1・2・3に架け替えられている。

ここを経営する㈱東急レクリエーション(長谷川勝弥社長)は、歌舞伎町以外にも映画興行のシネコン化に伴って109シネマズを全国に12箇所展開している。シネコンは映画配給においてあまり~系というのは関係ないが、従来型の映画館(既存館)には配給に系列というのがあって、たとえば歌舞伎町でいうプラザ劇場や東亜興行なら東宝系とか日劇系、ミラノやヒューマックスにかかる側がピカデリー1・2系とかプラゼール系などといわれるもので、古い映画館は大体それぞれどちらかに入る。良くも悪くも、この系列というのは強固なもので、こういった古い体質が既存の映画館には残っている。都心の既存館型の映画館に比較し、シネコン型は番組を系列に関係なく自由に編成するために、客が、しかも施設が新しいシネコンに流れるのも無理はない。郊外型のシネコンの増加によって、以前は都心7:郊外3といわれた興行成績が今では都心3:郊外7となっている。歌舞伎町シネシティの場合、既存館の両系統が隣接してあるため、「青空の見えるシネコン」とも言われるが、興行成績についてはもはやかつてのものには程遠い。

今回の映画館の名称変更で、唯一シネマスクエアとうきゅうはその名を残したわけだが、これはこの劇場がいわゆるチェーンに属さない単館(最近は単館チェーンというのもあるにはあるが)の映画館だからである。ここでしか見れない、あるいは全国で見ても2~3館の映画を中心に番組が編成されている。

シネマスクエアとうきゅうラインナップ

  

映画産業そのものが、興行成績で収入を得るのではなく、作品によってはDVDを売るために映画館でかけるということが多くなった。単館のビジネスが如何に割が合わないかは想像できるかもしれないが、DVDの収益を見込んで割の合わない映画興行に配給会社が保証を入れて上映させる。興行側にはリスクは小さいかもしれないが、それならば年間200~300本もの映画館にもかからない学生や自主制作・弱小プロダクションによる作品を「これからの映画人育成」のためにも映画興行各社はもっと協力的であってもいいように思う。単純に自主制作映画といっても、製作には最低でも200~300人のスタッフ・キャストが関わる。一般的に自主制作映画はビデオ撮りされているケースが多く、またはフィルムで撮影されていても編集作業そのものはHDなどのデジタルで行われているのが一般的。それをまた劇場用に35mmのフィルムに変換する(キネコ)コストが大きい。劇場自身がこういったデジタルメディアに対応できるようインフラを整備しなくてはならないが、仮にそのハードルを越えられれば、興行的に見ても2~3000人は呼べそうなものだし、2~3週興行にこだわらず、もっと短期間に番組を編成し、随時新作の自主制作映画を掛け続ける、そんな映画館があってもよさそうな気がする。シネマスクエアとうきゅうでこれを、というわけではないが、たとえば歌舞伎町ルネッサンスがエンタメ産業の企画・生産・創造から消費の文化育成を目指すのであるなら、せめて歌舞伎町に一つはこんな劇場が欲しいところだ。四葉会の再生・再開発が遠くない将来行われるのであれば、必ずDLP化は進むはずだし、あるいは最新のDLP技術のショールームを兼ねるようなスペースとか、いくつか作られるであろうスクリーンの一つに是非そんなことも念頭に置いて欲しいところである。


5月30日は新宿区の「ゴミゼロデー」

写真は、シネシティ広場で挨拶する町田靖之氏(歌舞伎町商店街振興組合理事長)と、隣には中山弘子新宿区長。中山区長自ら街頭で、「ポイ捨て防止・路上喫煙禁止」のティッシュを配っていた。ルミネtheよしもとの若手お笑い芸人さんたちもデモンストレーションで一役^^

 

新宿区では5月30日を「ゴミゼロデー」とし、この日区内各所においてポイ捨て防止・路上喫煙禁止のキャンペーン・デモンストレーションや、地域商店街やNPO団体などとともに地域の環境美化や清掃活動が行われた。歌舞伎町では、毎日15時から四葉会スタッフがシネシティ広場の清掃を、毎週水曜日には15時からセントラルロードでボランティア清掃活動が行われ、定着している。中山区長も新宿駅のステーションスクエア前で挨拶のあと、モアからセントラルロード、シネシティ広場へと手に「ポイ捨て防止・路上喫煙禁止」のティッシュをもって道行く人たちに手渡しながら、地域の環境美化を訴えていた。

区長にくっついて廻ったそのすぐ後、花道通りに面する割烹「車屋」にて歌舞伎町商店街振興組合の総会が行われたので、そちらを覗きに。

 

17年度の決算報告・18年度の事業計画・予算案、部会長・委員長などの人事等について議案決議が行われた。(写真右は議長の町田靖之理事長)

歌舞伎町商店街振興組合という組織は地元商店街事業者・ビルオーナー等による商店街振興・親睦を目指した団体であり、今回の総会が第45回目となる。概ね歌舞伎町ルネッサンスの推進について賛同は得られていると思うが、多種多様な業種・事業者がここに列席しているために、その利害関係やプロセスについての考え方の違いなどがあり、決して一枚岩とはいえないのが実情。しかしながら、歌舞伎町を愛する想いはどの方も深く、そのため最終的に「街をよくしたい」という気持ちは一緒であろう。

ところで、この組合の中心には執行部というのがあって、この方々は以前5月16日 歌舞伎町弁財天祭典と敬老会にも顔をそろえるご高齢な人がほとんどである。歌舞伎町ルネッサンスの中で、「街」を指す場合、四葉会と並んで、どうしてもこの執行部の意志にプライオリティを置くことになる。それは、組合という組織が、この地域の唯一の公式な民間コミュニティであることと、そのコミュニティの意志決定が多くの場合執行部の方々によってなされているからである。日ごろ、若輩な上、好き勝手なことを言う自分ととことん議論してくれる人たちでもあるし、歌舞伎町に対し本当に深い愛情を持っている方たちでもある。

しかしながら、当然街とのさまざまな関わりの中で生きてきた方々なだけに、しがらみも多く、議論と実体がかみ合わない人もいるわけで、みなさん、かつて良いも悪いも隆盛を誇った歌舞伎町自身なわけだから、これはこれとしてやむをえない部分であろう。しかも、ご高齢、60台後半から70台、となると、果たして再生されるであろう歌舞伎町にどれだけの人たちが残りうるのか、時々そんなことを思う。バブル期がはじけてから、多くの試練を潜り抜け、今、個々の体力はそれほど蓄えられていない上で、建物の耐久年数や相続税といったこれからの困難な課題に取り組む必要に迫られている。「次の世代にどういった形で引き継ぐのか、最後にもう一肌踏ん張りましょう」と老体に鞭打つような今の状態を、少しでも早く抜け出すためにも歌舞伎町ルネッサンスをなるべく早い時期に目途を付けるのは、現場の責務である。

かつての歌舞伎町そのものといえる組合執行部の方々、確かに由緒正しき歌舞伎町の重鎮ではあるが、しかし、現在歌舞伎町にある3千とも4千とも言われる事業者の中で歌舞伎町商店街振興組合の純粋な組合員は、現実としてその1割にも満たない。決してすべてではないが、歌舞伎町を愛してやまない執行部の方々の次の世代には同じ想いはない。むしろ、今、歌舞伎町を愛してやまない人たちは、現実的にこの街で働き、活動し、あるいは住んでいる人たちの中にいる。したがって、街の実体と符合する組織改革、あるいは新たなコミュニティの形成が必要とされ、現在の執行部がいずれ退くときに、おそらく次の世代というのはまったく異なる構成になっていくのだろう。つまり世襲的なもの・同窓会的なものから企業や事業者主体のもっとビジネス的なコミュニティへと変化する必要もあるし、余儀もないだろう。18年度に歌舞伎町のTMOを作ろうということでいろいろなところで協議が行われているが、これも言ってみれば、必要なことであるが、歌舞伎町という街の世代交代を結果的に促進させることになるだろうし、また、そういうものでないと機能はしない。


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7月8日(土)新宿ミラノ1にて映画「ブレイブ ストーリー」公開初日舞台挨拶 [映画・演劇・ライブ]

7月8日(土)、新宿ミラノ1(新宿TOKYU MILANOビル1F 旧ミラノ座)にて公開初日を迎えた映画「ブレイブストーリー」の初回上映後、声優として出演したCAST陣の舞台挨拶が行われた。

この日、歌舞伎町のミラノ1の舞台に上がったのは、主人公ワタル役の松たか子さん、女神役の今井美紀さん、キ・キーマ役の大泉洋さん、ミツル役のウエンツ瑛士さん、そして監督の千明孝一氏。

←ウエンツ瑛士、松たか子さん、今井美紀さん。

 

ブレイブ ストーリー BRAVE STORY

  • 監督:千明孝一
  • CAST:松たか子(ワタル)、大泉洋(キ・キーマ)、常盤貴子(カッツ)、ウエンツ瑛士(ミツル)、今井美紀(運命の女神)ほか

ワタル(松たか子)はどこにでもいる平凡な11歳の少年。ある日、幽霊ビルの中を探検していたワタルは階段の上に浮かぶ奇妙な扉を見つけ、その中に入っていくミツル(ウエンツ瑛士)の姿を目にする。ミツルは、成績優秀、スポーツ万能、おまけにルックスもいいと評判の隣のクラスの転校生。女の子に騒がれても笑顔ひとつ見せないクールで大人びた少年だ。「あの扉の向こうには何があるの?」と問いかけるワタルに、ミツルは真顔で答えた。「扉の向こうに行けば、運命を変えられる、一つだけ願いが叶うんだ。」

現世から幻界(ヴィジョン)へ・・・「扉の向こうに行けば運命を変えられる。でも、失敗したら二度と戻ってこれないんだ。」

映画化の発端は2002年、当時アニメ製作のプロジェクトを立ち上げようとしていたフジテレビは、日本のアニメ技術を生かしてピクサー作品のような全編フルCGのアニメを世に送り出そうとしていた。そこで、世界的に高い評価を得ていたGONZOとコラボレーション、そして紆余曲折の中から作品として選ばれたのが、現在まですでに40万部を越えるベストセラー小説となった宮部みゆき原作の「ブレイブ ストーリー」である。

 

ウエンツファン?かな、とにかく、ミラノ前を埋め尽くすように女の子がたくさん集まっていました。

2006年/日本映画/1時間51分 配給:ワーナーブラザース映画 公開:7月8日より新宿ミラノ1ほか全国松竹・東急系にて拡大ロードショー


いよいよ夏休み映画・舞台の季節を迎えたわけだが、7月8日に初日を迎えたのはこの「ブレイブ ストーリー」と「M:I:III」(新宿プラザ劇場、東亜興行チェーン)。また7月22日には「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」(新宿ミラノ1)、7月29日からは「ゲド戦記」(新宿プラザ劇場、東亜興行チェーン)、8月19日より「スーパーマン リターンズ」(新宿ミラノ1)、コマ劇場では8月1日から27日までの公演としてモーニング娘や美勇伝、松浦亜弥や安倍なつみも特別出演する「リボンの騎士~ザ・ミュージカル」が始まる。

「パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト」(7月22日より丸の内ピカデリー1系ほか全国ロードショー)のキーラ・ナイトレイ。7月15日(土)~17日(月・祝)の3日間、新宿ミラノ1と新宿ジョイシネマでは先行上映が行われる。15・16日はオールナイト、17日はレイトショーの予定。

イベントとしても、7月9日「第35回全国氷彫刻大会」(セントラルロード)、7月29日には第5回新宿エイサーまつり(新宿大通り、歌舞伎町シネシティ広場ほか)と続く。熱い夏が始まる!!


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8月5日 新宿東急2にて「森のリトルギャング」初日舞台挨拶より [映画・演劇・ライブ]

8月5日(土)、新宿TOKYU MILANOビルの地下にある映画館、新宿東急2において映画「森のリトルギャング」(配給:アスミック・エース)の公開初日舞台挨拶が行われた。といっても、舞台挨拶を行ったのは日本語吹き替え版に声優として出演した武田鉄也さん、石原良純さん、友近さん、BoAさんの舞台挨拶。

 

BoAさんは、この映画でカンヌ映画祭にいかれたとか。カンヌで、同じくこの映画のアライグマRJ役のブルース・ウィリスと会ったときに「BoAサンは美しい」といわれたのがうれしかったそうな。「動物目線で人間の生活を見る面白さというのがある。宮崎アニメのナチュラルというのではなく、デフォルメされ、最後にファミリーというテーマで締めくくるアメリカ!という作品で、そこが見所ですね。」と武田さん。

話よりついBoAさんにレンズを向けるのに一生懸命になってしまっていた自分でしたが^^;・・

シュレック2やマダガスカルを手がけてきたドリームワークス アニメーション提供の映画「森のリトルギャング」は、ある森で動物達が冬眠から目覚めたら、そこがいつの間にか住宅地に変わっていたという話。広く食料の豊富な豊かな森だったはずが、人間達による宅地造成で、周りを人の家が取り囲む小さな緑の一角になってたもんだから、動物達は大騒ぎ。一人ぼっちで生きていたアライグマRJを中心に、森の仲間達との出会い、森と住宅地の境界で繰り広げられる動物達のたくましいバイタリティと、そこに生まれる友情。一人ぼっちで生きてきたアライグマRJが見つける、本当に大切なものはいったいなにか、、、そんなあったかくて痛快な映画。動物達の中でカメのヴァーンを武田鉄也さん、リスのハミーを石原良純さん、スカンクのステラを友近さん、BoAさんはオポッサムのヘザーを演じている。もっとも、オリジナルはアライグマDJがブルース・ウィリス、そのほかスティーブ・カレルやワンダ・サイクスなどの名コメディアンたちやウィリアム・シャトナー、ニック・ノルティといったそうそうたるメンバーが声優を演じている。

8月5日より渋谷東急系ほか全国松竹・東急系にてロードショー

2006年アメリカ/ドリームワークス アニメーション提供/カラー/1時間24分 ヴィスタ・サイズ/ドルビーデジタル/日本語字幕:稲田嵯裕里/配給:アスミック・エース

 歌舞伎町では新宿ミラノ2or3にて公開


8月1日から新宿コマ劇場ではモーニング娘×美勇伝×手塚プロ×宝塚によるミュージカル「リボンの騎士」が公演中(8月27日まで)ということもあって、モーニング娘ファンらによるプロマイドトレーダーたちでシネシティ広場が賑わっている。

 

トレーダーたちに話を聞くと「歌舞伎町ということでショバ代払えとか言われるんじゃないかとビビッてたんですが^^;」とか、いまどきカタギにショバ代払えなんていうヤクザもんは歌舞伎町にはいない(と思いたい)かと。基本的に、物々交換の場になっていて売買はほとんどないのだが、暴力団とかが混じってたら見つけて叩こうかと見回ったがとくにそんなこともなさそうで、まぁいいかと、、思ってたんだが・・・

コマ劇場のハーゲンダッツ側の路上にはプロマイド露店登場^^;数名の見るからにヤクザもんも背後にいて現金収入は結構な様子。「路上で現金商売をどこで許可とっているのか?どこの組のもんよ?」と声かけるものの「すいません・・・」とか言われてもねぇ。もともとコマ劇場のダフ屋がらみで昔は東声会なんかがからんでたようだが、この露店はどこだろ。。まぁこんなのが出るくらい大入りというのは、ある意味珍しいといえば珍しいわけで。

版権の厳しい手塚プロとアップフロント、そのおかげでセントラルロード側の看板(下の写真)もわけのわからないリボンになってしまったという経緯が。まぁ両社とも版権で食べてる会社ですからね。アイキャッチとしてこういうものもアリ、という気がしないわけではないのですが経緯がどうも・・・


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9月6日(水) 第3回 歌舞伎町ライブミュージック プロムナード開催 [映画・演劇・ライブ]

音楽を聞き歩き、歌舞伎町を再発見!

2006/9/6 wed. The 3rd KABUKICHO LIVE MUSIC PROMENADE

 

  • 主催:歌舞伎町音楽振興企画実行委員会
  • 共催:歌舞伎町商店街振興組合/新宿社交料理飲食業連合会/新宿酒場飲食業組合
  • 後援:新宿区/歌舞伎町ルネッサンス推進協議会

歌舞伎町を「生の音楽に触れる街」へ。歌舞伎町のジャズ愛好家を中心に地域の事業者やビルオーナー等有志によって結成された歌舞伎町音楽振興企画実行委員会によって、街のあちこちで音楽をライブで聞けるイベント「歌舞伎町ライブミュージック プロムナード」の第三回が9月6日に開催された。

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9・11平和を歌う~THE SEPTEMBER CONCERT~in 歌舞伎町 9月10日(日) [映画・演劇・ライブ]

~9・11平和を歌う あなたの街が、世界が、音楽に包まれる日~

音楽があるところには人が集まり、人が集まると 一人では出来なかったことが出来るようになる・・・。世界が音楽に包まれる日。9月の風にのせて平和を奏でる響きをあなたの街にも。

 

THE SEPREMBER CONCERT 2006  歌舞伎町シネシティ

9・11米中枢同時多発テロから丸五年、2002年9月11日のこの悲惨な出来事から一日でも早く立ち直ろうと、「ニューヨークの街を音楽で満たそう」と始まったムーブメント、「THE SEPTEMBER CONCERT」。日本でも、「飛んでイスタンブール」などのヒット曲で知られる庄野真代さんが提唱者になって昨年から「セプテンバーコンサートジャパン」としてスタート、今年も浜松町や日本橋、原宿、渋谷、六本木、また神戸や河口湖、函館などなど日本各地でこの活動にコラボレートしてのライブが開催された。

昨年も9・11に歌舞伎町シネシティ広場ではジャズイベントを開催する予定があったのだが、天候不順のため中止になった経緯があり、今年はやっと歌舞伎町での開催、実行にあたっては歌舞伎町ライブミュージック プロムナードの歌舞伎町音楽振興企画実行委員会(園山俊彦代表)が運営。

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