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6月14日(土)東京メトロ地下鉄副都心線開業、15日(日)には新宿通りで開業記念のジャズイベント開催 [イベント]

2001年着工より6年かけての工事となった明治通り地下、池袋~渋谷間8.9kmを結ぶ「都心最後の地下鉄」と言われている地下鉄13号線=副都心線が2008年6月14日(土)、ついに開業した。副都心線は、池袋~渋谷間を急行11分、各駅16分、池袋からは地下鉄有楽町線で小竹向原を経て東武東上線に乗り入れ和光市まで乗り入れする。2012年には東急東横線と渋谷で接続を予定、埼玉県から東京西部の主要都市を経て横浜方面への広域的な鉄道ネットワークが完成する見込み。2012年の東横線との接続により主要都市間の競争がいよい本格的になる。

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この副都心線開通に合わせ、新宿東口では副都心線新宿三丁目駅の完成による新たな歩行者空間創設の契機ととらえ、6月15日(日)「副都心線開通記念イベント」が開催された。イベントの目玉は、15日に新宿通り歩行者天国を利用して新宿伊勢丹前で行われたオルケスタ・デ・ラ・ルスや日野皓正らトップジャズミュージシャンを招いてのジャズコンサート。また、PASMOやSuicaを使ってのスタンプラリー形式による来街者参加のイベントも開業日の14日より29日までの間開催されている。

DSC04074.JPG地下鉄副都心線開通記念大会の会長を務める中山弘子新宿区長。イベント開催に先立っての挨拶を行った。「待望の地下鉄副都心線が開通いたしました。本日も早速副都心線でいらした方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。これまで、賑わいを先導し続けてきた都市『新宿』にとって副都心線の開通は街の可能性をますます高め、賑わい、交流、創造都市として躍進させる大きな変革をもたらすことと思います。新宿通りを中心に形成されてきた賑わいに南北方向の軸が加わり、より多面的な街づくりにつながっていくと期待しています。その新しい新宿の魅力を発信する今回の副都心線開通記念イベントは新宿の街にかかわる地元・企業・行政が一体となったこれまでに無い取り組みです。副都心線の開通を迎えるにあたり街をあげてお祝いしたいという声が湧きあがり、さらに企業・行政が一体となってこのイベントに取り組み、本日を迎えることができたことは本当に嬉しいことです。このイベントにより新宿の街に関わる全ての人が、以前にもまして協力し合い新しい新宿の魅力を高めてまいりたいと思います。新宿の特徴は伝統と先端の混在する豊かな文化性にあります。今日のNEW新宿ジャズスクランブルでは、この副都心線開通を、新宿に根付いた賑わい文化であるジャズで華々しく迎え、皆様がたとともに新宿ならではの多様性、懐の深さを感じていただけたら、新しい新宿、NEW新宿の幕開けを共感することが出来ると思います。本日はメインアーティストとして日本を代表するトランペッター、日野皓正さんをお招きいたしております。この賑わいの交流・創造都市にふさわしい、これからの新宿の始まりを告げるファンファーレの如く、このイベントを盛り上げてまいります。どうぞ最後まで存分にお楽しみください。最後になりますが、副都心線の開通により利便性および回遊性が向上し、新宿という街が更なる発展と、池袋・新宿・渋谷、この三副都心のよりよいつながりとなることを記念して私の挨拶といたします。皆さん、今日はたくさんおいでいただきましてありがとうございます。」(中山弘子新宿区長)なお、檀上には竹之内勉氏(新宿駅東地区まちづくり協議会代表、新宿大通商店街振興組合理事長)、小柴和正氏(新宿区観光協会会長、㈱伊勢丹前代表取締役会長)、そして中山弘子新宿区長らが上がった。

DSC04100.JPG『NEW SHINJUKU Jazz Scramble』の様子。ステージ上はNORA from オルケスタ・デ・ラ・ルス。

DSC04152.JPG地下鉄副都心線新宿3丁目駅の様子、日曜ということもあって改札から伊勢丹までの混雑は相当なものだった。

DSC04146.JPG DSC04133.JPG駅コンコース中央には写真(左)のような吹き抜けがある。写真(右)は新宿三丁目駅から新宿5丁目方面(出口E1・E2)へとつながる地下道。こちらにはほとんど歩行者は見られない。

副都心線新宿三丁目駅構造図.jpg新宿三丁目・駅構造図、副都心線は地下3Fになる。ここから改札のあるB2に上がり、さらに伊勢丹へはもうひとつエレベーターを上がる。一方、新宿五丁目方面へは再びB2に降りる。また歌舞伎町方面には、今のところサブナードが延伸されていないため、伊勢丹のところから西に向かい、昼間からB2に降りるとサブナード、しかしそのサブナードから歌舞伎町に上がる階段にはいまだエスカレーターすらない。相変わらずというか、新宿~新宿三丁目の地下構造は非常に複雑かつ不便、とにかく上がり下がりが多い。個人的に思うのは、今回の副都心線開通で確かに埼玉方面からの来街者にとっては利便性が向上したとは思うが、その分新宿の地下構造の不便さがクローズアップされる気がする。

いろいろ歩いてみたが、伊勢丹付近の歩行者量はかなり増えている感はあったが、そのほかのエリア(サブナード、歌舞伎町、新宿駅前付近)の歩行者量は通常の日曜とそれほど差を感じなかった。また、新宿三丁目から新宿高島屋まで地下道がつながったことは雨の時などはいいかもしれないとは思うが、その割には高島屋側の入口面積の脆弱さはやや気になる。新宿全体の回遊性というよりは、単純に伊勢丹の一人勝ちを強く感じる構造ではあった。ただ、このイベントへのエネルギーの投入度合からいって、電通仕切りとはいえ新宿東口・南口エリアの各百貨店(伊勢丹・高島屋・丸井など)の副都心線開通による経済波及効果への期待度は極めて大きいのは確か。

DSC04158.JPG新宿通りの歩行者天国、歩行者量は通常とさほど変化なし。

秋葉原の無差別殺傷事件の影響で歩行者天国は警戒態勢

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15日(日)、秋葉原で17名の死傷者を出した無差別殺傷事件から一週間、以来最初の日曜日を迎えた。秋葉原の歩行者天国は自粛というスタンスだったが、新宿の歩行者天国はそのまま実施、ネット上に「次は新宿」などといった書き込みなどもあったようでこの日の新宿通りの歩行者天国は厳戒態勢。ナイフ用の防刃チョッキを身につけた多数の制服警察官、普段私服で捜査を行う捜査官まで目立つ赤いジャンパーを着ての抑止力的な警戒態勢が見られた。

7月に洞爺湖サミットを控え、そもそも警戒態勢でピリピリムードの警視庁。これに加えて、秋葉原の無差別殺傷事件の余波での警戒態勢となると、正直防ぎようのない自爆テロ的な犯罪抑止として警察としても何かしらやらなきゃいけない的な空気は感じる。

数年前に起きた長崎でのスポーツクラブでの散弾銃乱射に似た感覚、自暴自棄になった人間の絶望感、希望を見出せない「時」のはけ口のない社会構造、そして弱者・敗者にかまっていられない世の中の寛容性の欠如、いろんなことが理由として思いつく。つい最近、BSE問題で抗議デモを行った韓国市民の30万人という規模を見て驚いた。そのパワーもさることながら、この日本に現在あれだけのパワーは存在するのだろうかと。

かつて、学生運動や社会主義革命に幻想を抱いた人たちのエネルギーは、もちろんそこにはそれなりのアイデンティティもあったかもしれないが、達成できなかった革命であるがゆえにある意味一種の行き場のないエネルギーのはけ口としては有効だったのではと思うことがある。社会に怒り、不条理に怒り、少々曲がってても自分なりの正義を貫いて戦った人たち、そこにはそれなりのコミュニティが存在し、また教え教えられる先輩後輩がいた。それがやがて、経済的には負け組な文化系の人たちを生んだのは事実としてあるかもしれないが、それでもじゃあ金が儲けられなくても違う生き甲斐を見つけ、物質的には貧しくてもオレたちは文化人なんだといった誇りを手に入れる、かつてのこの国にはそんな土壌があったように思う。だが、今の日本はどうだろう。この国には革命は起きない、格差はそのまま世代を越えて引き継がれていく時代。やがて、アメリカのように上位10%の人が国の90%以上の資産を持つような国になるのはそう遠くない未来の話。すでにマイナス成長に突入したこの国で、せめて何かを変えないとと思ってる人たちは大勢いるはず。ならば、そういった方向にエネルギーを向かわせないと・・・。国と政府は別。政府がにっちもさっちもいかなくなると必ずその国の治安は悪化する。今がその状態。秋葉原の事件は他人ごとではない。つくづく感じるのは、そういった絶望感が攻撃性に転ずる、いわば暴発しかねないストレスがこの国の中に充満しつつあるということだ。


6月15日(日)東京ギンガ堂公演「猫になった漱石」千秋楽

DSC03769.JPG ねこになった漱石 東京ギンガ堂.jpg

6月7日より新宿区大久保公園(歌舞伎町二丁目、東京都健康プラザハイジア裏)に設置された特設テント劇場で演劇の公演を続けてきた東京ギンガ堂(代表:品川能正)の「猫になった漱石」(参照:記者会見の模様)が15日(日)の公演にて千秋楽を迎えた。

題材は、新宿に所縁の深い夏目漱石の人生をモチーフにしたダンスあり歌ありの“日本版キャッツ”というスタイル。大久保公園に建てられた特設テント劇場は収容キャパが約420人、9日間の興行で約3,500人を動員した。キャパから言って、一応成功だったと言っていいのではないか。

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なお、この大久保公園では、7月15日からテレビ東京×吉本興業のコラボレーションによる夏祭りイベント、テント芝居公演「新宿7キャンプシアター」(記者会見の模様)が8月31日までの49日間開催されることになっている。このときのテント収容キャパは380名と若干小さい予定。


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