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11月7日 第4回KIHEIプロジェクト(家守事業準備会)の会議報告 [KIHEI]

新宿区役所第二庁舎において、16:00から第4回KIHEIプロジェクトの会議が行われたので、それについての報告。(KIHEIプロジェクトについての過去関連記事

歌舞伎町二丁目から会議に参加している田中氏・下村氏からはニューヨーク・ラスベガスの視察報告。

 

・タイムズスクエアBIDについて、固定資産税に上乗せした形での税金を交付しての資金策は今後の歌舞伎町におけるまちづくりになにかヒントにならないのか。

・タイムズスクエア周辺では、アダルト・ポルノショップはもはやほとんど見当たらない。非常に派手な一般企業・映画などの広告看板が街全体の景観をイメージアップさせ、そのほかのポルノ・アダルトショップがまったくといっていいほど目立たなくなっている。

・通りで見かけたホームレスの数は片手にも満たなかった。BIDがホームレスを雇い、街の警備員としてや掃除などの仕事に従事させることを進めている。アメリカはホームレスに対し寛大なイメージがあるが、とはいえホームレスでいることに寛大なわけではない。むしろ積極的に雇用支援やシェルターに誘導したりしているようだ。文化の違いも大きいが、BIDへの寄付の規模もかなり大きいというのもそういった運営を可能にしている一因。

・この広告看板における広告掲出料がBIDの資金になっているようだ。

・9.11以降、オフィス需要が街全体に広がったことでかえって地域のテナントの需給バランスを好転させた、という話もあった。

タイムズスクエアにおいての中心テナントは飲食、飲食についてのみいえば歌舞伎町の規模とそうかわらない。劇場が多く、これへの集客力はかなり差があるかもしれない。劇場とカフェが交互にあるような街並み。

全体的なポテンシャルは近いものがあるが、物理的・財源・人、それぞれにおいて差が大きい。とはいえ、ヒントは豊富だったという。

   

・ラスベガスの有名なフリーモントエクスペリエンスのライトアップにはかなりインパクトを受けたとのこと。ここは200万個の電球、200個以上のスピーカーが設置され随時ショーやパフォーマンスをみながら光と音の演出を楽しめるアーケード。こんなようなものを歌舞伎町に作りたい、というような話。

 

■KIHEIプロジェクトの本題についての会議報告

・プロジェクトの目標は、歌舞伎町の空き物件を減らし、エリア不動産価値を向上させ、これを維持していくシステムをつくること。まず、最初に歌舞伎町の具体的な将来像を提示すべきである。

これについては、まず第一に現状の歌舞伎町ルネッサンスの推進によるまちづくりの方向性、つまり大衆娯楽・文化の企画生産~消費の街というのが示されているが、これをもっと具体的なものにおとしこんでいく。

ここで、性風俗についてどうかんがえていくべきかという話が盛んにでた。一時的な高収益・高家賃物件にはなるが、あくまで延命措置にすぎない、長期的にみれば他の選択肢を阻害し、地域の資産価値を押し下げるのではという意見が中心。風俗についてのゾーイング的な発想はできないのか、という意見も出たがこれは現行法上および行政に強制力がないため不可。とはいえ、そういった要望もあるのは事実。現状できる部分、たとえば路面看板やケバケバしい看板などにたいする規制、取り締まりはやっていくべき。

・歌舞伎町は、さらに細分化したエリアにわけられ、各地域ごとに特色を持つ。(例:ホテルゾーン、飲食・エンタメゾーン、バーエリアなど)個々のエリアについてそれぞれのビジョンを考え提示、それぞれのエリアごとにコンセプトを与えてゾーイングしていく。

 現状、歌舞伎町では物販が非常に弱い。ドンキホーテ(商法についていい悪いはともかく)のような物販へのアプローチ、3番通りのブティック(韓国系ブランドとしては一流で一着30万からのイブニングドレスを扱う)などのようなアンテナショップ的なものへのアプローチは可能なのかどうか。たとえば、1階路面店を物販のみに開放するといった政策の実施、そしてアジアの一流ブランドの誘致をしてみてはどうか、といった意見があった。

この場合、歌舞伎町のイメージ・ブランド力からいって1件ごとでは誘致になかなか応じないだろう。だが、ある程度の件数、または通り「や区画ごとの誘致である程度の件数をそろえての誘致なら可能なのではないか。

・容積移転を考えてはどうか。歌舞伎町は、容積率が大きいにもかかわらず使い切っていない建物が非常に多い。そのため一般に言う容積率割り増しによる建替え促進は効果がないかもしれないが、各ビルにあまった容積率を売買できるようにしてそれらを集積し核になる施設やエリアをつくっていこうという発想。新しいテナントを誘致するのはなによりもニーズにこたえうる空間が必要。

・新しい不動産賃貸の仕組みづくりの必要性、これは主に家守が賃貸・リーシングについてどう関与していけばいいかという課題。とくに保証金の軽減、賃貸保証システム、空き物件情報の提供など、ということではあるが・・

・・(個人的な意見ではあるが、以前も書いたように歌舞伎町のリース・賃貸にかかわる部分はまた貸しまた貸しと裏の部分が多く、また同時にこの街のエセ不動産屋が介在してサヤをぬいたり暴力団の小間使いであったりといった現状がある。これらを排除するためにも、ここで官民協働の不動産業務をあつかうオフィシャルな組織をつくっておく必要性を感じる。ここだけは違法な賃上げ、また貸し、暴力団インフラときりはなされているような状況をつくっておくべき。)

・歌舞伎町の現在の街の原型が昭和25年の産業文化博覧会にある、このときにできた架設建築物を改築などして当時の映画館やスケート場ができた。これを、ふまえやや同じ手法として、実際に歌舞伎町ビジネス博覧会をやってみてはどうか。

たとえば、歌舞伎町全域から100箇所の空きテナントをそろえ、3ヶ月間をまとめて借りる(条件は未定、たとえば無償もふくめて)。これを歌舞伎町でビジネスを起こしたい人・企業に解放し、実際に使ってもらう。誘致のジャンルについてはあくまで歌舞伎町ルネッサンスのまちづくりにのっとったもの。

この間の3ヶ月を歌舞伎町ビジネス開放イベントとし、同時オープンし、期間中共同プロモーションとイベント開催、地域が一体となって盛り上げる。

3ヵ月後、無償契約は終わり、以降街でビジネスを続ける意向があればあらたにテナント契約をおこなう。期間中に使った無償店舗はそのまま再利用もする。継続してビジネスを続ける場合の資金調達・税制優遇・融資などの相談にも応じる。

仮に100の人・企業を誘致した場合、いくつが継続して歌舞伎町でビジネスをつづけるか、このイベントを柱に実施計画を煮詰め、骨子がまとまり次第キックオフ、ではどうか?

 

以上が会議における報告。今後いかに迅速にこれらを実行していけるのか、また実行予算と資金調達方法をどうするのか、これらが今後の課題と思われる。

 

KIHEIプロジェクト(歌舞伎町版家守事業)に関する問い合わせ先は下記まで

新宿区都市計画部地区計画課 03-5273-3549 (担当:折戸、内藤)

 

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たまたま通りかかっただけなんですが、新宿区役所の1Fで菊花展が開催されていました。新宿区民菊花展ということで7日から11日までだそうです。近くに行った方はついでに寄ってみてはいかが~^^

 


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コメント 2

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NYにアダルトショップがほとんどないというのはどう考えても間違いではないでしょうか?
by ? (2005-11-09 19:31) 

Tera

失礼、タイムズスクエア周辺での話でした。聞いたところ、8番街以西に多いそうですね。
by Tera (2005-11-10 01:50) 

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